国際バカロレアDPの最終試験も無事に終了。試験準備を振り返って。

Choice

DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

名前
木村紗羅/Sara Kimura
所在地
パリ
お仕事
International School of Paris 学生
URL
International School of Paris

【DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常】
6月某日

5月に行われた国際バカロレアの最終試験は無事終了し、通っていたインターナショナルスクールの卒業式も行われ、今、晴れ晴れとした気持ちです。

最終試験については、国際バカロレアが1年程前から公開している試験スケジュールがあり、それに従って試験が行われます。専攻している科目によって試験期間が1ヵ月近く続く人もいるのですが、私の場合は8日間で済みました。午前と午後で異なる科目の試験がある場合もありますし、1週間で1科目の試験しかないという場合も。また、例えば生物学のペーパー1となる多項式問題の試験が午前中にあり、午後は長文問題のペーパー2があるというスケジュールもありました。

試験の長さは科目によって異なりますが、私の場合は、日本文学AのHL(Higher Level)のペーパー1での2時間15分が最長の試験でした。

試験準備では、日本語や英語など言語系の科目の試験では、今まで地道に蓄えてきた語彙力が引き出せるよう、"英語脳"と"日本語脳"の切り替えに力を入れました。

バイリンガルあるある」かもしれませんが、日本語の試験は前日から日本語の曲を聞いて、語彙レベルの高い日本語を会話で使い、英語の試験の前日は日本語をいったん脇に置いて、英語だけを使って心の準備をしました。

数学や経済学の試験は範囲があまりにも広かったため、すべてを復習することは私にはとてもできませんでした。が、自分が間違えやすい問題だけを書き出す用のノートを作るほか、国際バカロレアの最終試験の過去問を見て、頻繁に出題されるものを集中的に復習しました。

試験が終わった今となって言えるのは、最後の試験休みに頼らず、11年生からしっかりと授業内容に集中することが最も重要だということです。2年分の膨大な範囲から出題される問題を解くにあたって、暗記したものに助けられたことはほとんどありませんでした。新しい内容・トピックを授業で初めて学んだ際、先生が説明に使った例やアクティビティを思い出せると、本番にとても有利だと思います。

振り返るとあっという間に試験期間が過ぎ去り、すべてが終了した今、もう締め切りに追われていないことが不思議で、終わったという実感が湧きません。ですが、自分がこの先どのような道を歩みたいのかをはっきりとさせることができたDPの2年間だったので、やりきったという達成感は確実にあります。

気になる試験結果は、毎年7月5日に判明することになっています。国際バカロレアの公式ウェブサイトに試験者ナンバーを入力すると点数が表示されるシステムになっています。

今は卒業式を終え、9月の大学進学までの長い休み期間にあります。私はフランスを離れるので、現在は心残りがないよう、友人や家族とフランス国内を旅して回っているところです。


<連載概要> 「国際バカロレアの日々の学び」を実際の学習現場からお伝えする、木村紗羅さんの体験日記はこちらより
DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

       
  • 自習でよく利用した、パリ日本文化会館

  • お世話になった先生の個展へ

  • 30カ国から集まった同級生たちと卒業

          
  • 学校前で卒業記念の撮影

  • エッフェル塔の近く、セール川沿いにあるパリ日本文化会館の図書館からの風景。試験休み期間も友人たちとここで待ち合わせをして、一緒に復習に励みました。もうこの景色も見納めです。

  • 試験の終わった日の午後すぐに、学校でお世話になったアートの先生にご挨拶を兼ねて、先生の個展を観に行きました。

  • 卒業式のひとコマ。私たちの学年は、世界30カ国の生徒が集まっていました。卒業後は、それぞれが世界各国へと羽ばたいていきます。

  • MYP生から通い始めたパリのインターナショナルスクール前にある階段で、卒業記念撮影を行いました。写真はパリ在住の日本人フォトグラファー、モミ・クルゼさんに撮っていただきました。