バンコク移住|優しい人々に囲まれた環境の中で家族の時間と笑顔が増えた
フリーランスPR春名亜美さん、家族でタイ生活を満喫中!
- 名前
- 春名亜美/Ami Haruna
- 家族
- 4人(夫、10歳と7歳の男の子)
- 所在地
- タイ・バンコク
- お仕事
- フリーランスPR
- Info
- 取材・文/門倉奈津子
- URL
- Ami Haruna / 春名亜美
- URL1
- LL brothers
- URL2
- ROOM楽天
【フリーランスPR春名亜美さん、家族でタイ生活を満喫中!】
近年、日本からのアクセスの良さや学生・保護者ビザの取りやすさ、欧米に比べて物価も安く暮らしやすいと、親子または家族での東南アジア移住への関心が高まっています。
今回は、学生時代は読者モデルとして数多くのメディアに登場し、同時に自身のアパレルブランドを立ち上げ、17年にわたりプロデューサーを務め、現在はふたりの男の子を育てながら、フリーランスでPR業に携わる春名亜美さんにお話を伺いました。春名さんご一家は、2024年春に東京からタイ・バンコクに移住し、現在、お子さんたちは現地のインターナショナルスクールに通っています。
◾️バンコク移住のきっかけと準備について
春名さんご夫妻が海外移住について漠然と考え始めたのは、パンデミック後の東京の混雑ぶりがきっかけでした。
「港区に住んでいましたが、週末はどこに行っても混雑。近所の公園でもブランコに行列ができるほどでした。それならちょっとお台場にでも行こうかと出かけると、駐車場に入るのも30分待ち、レストランも予約しないと入れないという状況で、なんだかちょっと住みづらく感じるね...と。そんなタイミングで家族旅行でシンガポールに行ったのですが、そこに住む友人家族に会って話を聞いていると、すごくのびのびとした生活をしているなと」
シンガポールで春名さんご夫婦が感じたのは、子どもに優しく、子どもファーストとも言えるような国民性と、混雑の少なさ、子どもの遊び場の多さでした。シンガポールなら家族で住めるのではないかと、帰国後にさっそくリサーチを開始。
「実際に東南アジアの他の国々までリサーチ対象を広げてみると、タイにはインターナショナルスクールが150校以上あるとか、日本以外で暮らす日本人の人口がロサンゼルスに次いでバンコクは2位で、それもあって日本食レストランや日本食材を扱うスーパーマーケットも多く、病院でも日本語が通じるというようなことがわかってきました。教育についても掘り下げていくと、インターナショナルスクールの種類も多く、イギリス系、アメリカ系のみならず、シンガポール、オーストラリア、カナダ系など選択肢も豊富と知ったのです」
また、海外移住を視野に入れたのは、ご長男の年齢も理由のひとつでした。
「長男が小学4年生になるにあたり、ちょうど周囲が受験勉強のために塾通いを始める頃だったんです。中学受験をするとなると、塾での勉強が忙しく家族の時間がなくなるのもあるし、テストの点数に気を揉んだり、夏期講習に通ったり、なんだかギクシャクした家庭環境を作りたくないなというのもあり...。中学受験自体を否定するわけではなかったのですが、『いや、でもやっぱり受験のための勉強がすべてではないのでは』と主人と話し合って移住しようと決めました」
2023年7月にタイ旅行、11月にタイで前出のご友人にお話を伺い、24年1月には家の下見と学校の体験入学、そして4月にバンコク移住というスピードで移住を実現させたのです。
◾️学校選びの決め手
インターネットでさまざまな学校の情報を収集し、下見の際は実際に体験入学も経験。
「体験入学をしたインターナショナルスクールは、日本人も多かったです。1クラスに4、5人ほどは日本人で、次男が体験後、『すごく楽しかった! 日本語が話せて!』って帰ってきた時に、『これはないな』って(笑)。結局、入学したのはイギリス系のインターで、日本人はそれほど多くない学校です。日本人が全然いないとなると心細いし、実際に今の学校の保護者の方々にはとても助けてもらっています」
住居は学校への通いやすさを基準に選びました。
「日本からの駐在員の方々などが多く暮らす地域は、日本食レストランや日系スーパーなども充実しています。お店によってはお客さんが全員日本人ということもあって、なんかもう日本みたいなんです。とても便利だけれど、渋滞もすごいのであえて避けました。今の我が家はリバーサイドにあるので、公共交通のボートを使って渋滞を回避することもできます」
◾️バンコクのインター校に通い始めたお子さんたちの様子は
「入学当初は次男が毎朝『行きたくない』って泣いていて、こちらも心折れそうでした。そうしたら、海外に移住されている(SNSの)フォロワーさんたちから『絶対大丈夫です!』『最初は泣くけれど、1ヶ月くらいすれば自分から行きたいと言うようになります』みたいなDMをたくさんいただいて。そうしたら本当に徐々に楽しくなってきたみたいで、最近ではお迎えに行っても帰りたがらないくらい、ずっと友だちと遊んでいるようになりました。
一方で、長男は登校初日からめちゃくちゃ友だちを作って帰ってきて、それにはびっくり。日本で英語の勉強はしていましたが、ちょっと単語がわかって、簡単な英語が話せるくらいだったのに、まったく問題ないみたいでした」
新しく通い始めた学校の雰囲気には、春名さんご自身にも驚きがあるそうです。
「先日はお迎えに早く着いたので、こっそり次男の教室を見に行きました。そうしたら何やら一生懸命書いていて、『ああ、ちゃんとやっているんだな』って思えました。家では学校のことを聞いてもあまり答えてくれないので...。日本の学校と違うのは、床に皆で座っている時もあるし、自由な感じがしますよね。あとランチはビュッフェなんです。さまざまな宗教の生徒がいるから、自分で食べられるものを選択するんですよね。週に1回は日本の焼きそばや味噌汁を出してくれる日もあるみたいです」
◾️放課後の過ごし方
東京で暮らしていた頃、春名さんご自身もお仕事で忙しく、ご長男は週2回アフタースクールに通われていました。家族全員が時間に追われ慌ただしかった生活と比べると、バンコクでの時間はゆったり流れているようです。
「まだこの春に移住したばかりなので、習い事で予定を詰め込むのはちょっとかわいそうかなと思って。学校は英語がメインで、さらにタイ語の授業も必須、それから選択授業で中国語もあるんです。それなのにさらに家で日本語も勉強!となると、頭の中が混乱してしまうかもしれないので、もうちょっと環境に慣れるまでは詰め込まないようにしようと思っています。なので放課後は家の下にあるプールで遊ばせたりしてのんびり過ごしていますね。のんびりしていて逆にやることがなくて何しようってぐらいです(笑)。先日は家族全員8時半には寝てしまいました(笑)」
◾️バンコク移住で感じる自身の変化
バンコクに移住した結果、春名さん自身にも気づきがありました。
「日本にいたときは、周囲が中学受験をするとか、塾に通わせているとか、そういう話を耳にして、ちょっとうちもどうしよう、やった方がいいのかな、と思うこともあったのですが、バンコクに来て、そういう話が全然耳に入ってこなくなったので、ストレスフリーというか、私自身ものびのび過ごしているし、イライラすることもなくなりました。本当に毎日が楽しいです。
もともと旅が好きだし、時間があれば子どもたちをいろいろな場所に連れて行って、いろいろなものを見せてあげたいと思っていましたし、そうしてきました。バンコク移住もその延長みたいな感じで、子どもの視野が広がるといいなと。
この移住も中学受験も最終結果を目にしているわけではないので、将来的にどちらが正解とかはわからないけど、それでも私たちが子どもたちに今経験させてあげたいと思ったことが海外生活だったんです。その方が、ただ勉強だけするよりも、大人になった時に強く生きられるかなって。
タイのインター校には、いろいろな国の子たちが通っていて、それが子どもたちにとってはもう日常になっています。そんな中で自分の居場所を見つけて育っているというのは、日本にいたら経験できなかったこと。多様性のある環境は私たちが理想としていたものだったので、やっぱり来て良かったなって思います。あと2、3年はここで過ごしたいなと思いますが、居心地良すぎて、気づいたら10年あっという間に経っていた、なんてことにもなりそうです」