Harrowviansが語る、日本と英国の教育マッチング

Choice

英国ハロウスクール&ハロウ安比校メディアインタビュー

名前
ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
年齢
11-18歳
所在地
岩手県八幡平市安比高原180-8
Info
文/秋山藍乃
URL1
ハロウ安比校HP
URL2
6/14(土)10時~ 現地体験型キャンパスツアー
URL3
6/22(日)11時~ ZOOMライブ配信キャンパスツアー

2025年6月 キャンパスツアー開催!
以下イベントページよりお申込みください
6/14(土)10時~ 現地体験型キャンパスツアー
6/22(日)11時~ ZOOMライブ配信キャンパスツアー


イギリスの名門校「ハロウスクール」の教育哲学を継承した日本初のハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以降ハロウ安比校)が、岩手県・安比高原に誕生して3年目を迎えています。今回は、ハロウスクール理事会理事長・David Eyton氏、ハロウ安比校校長・Stephan Tong氏、ハロウ安比校在校生Nanatsuさん(Year10)に、ブライトチョイス読者を代表してお話を伺いました。テーマは、ハロウ安比校で実践される国際教育やイギリス式カリキュラムの魅力、また、そして日本との"教育的な親和性"について。
印象的だったのは、日本とイギリスには、伝統や敬意を大切にする文化や価値観、自然を大切にする姿勢など、たくさんの共通点があるということ。日本の教育の国際化が進む中、ハロウ安比校では、日本と英国の教育の親和性を大事にしています。そんな背景で育まれる学びは、子どもたちにとって、これまでにないユニークな学習体験の機会、国際社会の様々な問題に真摯に向き合える人材に育つ可能性にあふれています。


──まずは、なぜこのタイミングで日本にハロウスクールを開校したのか教えていただけますか?

David Eyton氏(ハロウスクール理事会理事長、以下Eyton氏)「私たちが新たに校舎を開校する際は、その土地がハロウの教育理念──伝統や敬意、品格といった価値観を尊重し、質の高い教育が実現できる環境かどうかを重視しています。その点で、日本は非常に自然な選択肢でした。イギリスと日本には、伝統や敬意を大切にする心や他者への思いやりなど、共通する価値観が多くあります。また、日本は教育への関心と熱意が高く、国際教育へのニーズも年々高まっています。そうした背景とタイミングが重なり、日本とハロウの教育が深く結びつく"今"が最適だと判断しました。この挑戦が、日本での他の英国系スクールの広がりにもつながっているのではと感じています」


──ハロウスクールはイギリスの学校ですが、日本にあるハロウ安比校はどのように地域と調和しているのでしょうか?

Stephan Tong氏(ハロウ安比校校長、以下Tong氏)「インターナショナルスクールである私たちが大切にしているのは、子どもたちが"自分とは何者か"を知り、世界に羽ばたく準備をすることです。現在、ハロウ安比校には27カ国以上の生徒が在籍しており、多様な文化が共存する小さなグローバルコミュニティを築いています。異なる価値観や背景を持つ仲間と過ごす中で、子どもたちは世界への理解を深め、「勇気・謙虚・友情・名誉」というハロウの価値観を自然に身につけていきます。また、安比高原という自然と文化に恵まれた地域に根ざすことで、英国式カリキュラムの中にも日本らしさが息づいているのが特徴です。今、国際教育への関心が高まる中、日本でイギリス式教育を求める家庭も、逆に日本で学びたいという海外からの声も増えています。その両方の思いに応える場として、ハロウ安比校があると感じています」


──校長先生から見て、安比高原という自然豊かな環境は、子どもたちの学びにどのような効果をもたらしているとお考えですか?

Tong氏「まず強く感じるのは、子どもたちの学びがとても"生き生きとしている"ことです。自然に囲まれた環境の中で、体験を通じて学ぶことで、知識の定着や主体性、好奇心が自然に育まれています。授業でも校舎の外に出て素材を集めたり、季節の変化を観察したりと、五感を使った学びの工夫が随所にあります。また、思春期という繊細な時期に自然の中で過ごすことで、心と体の健やかな成長にもつながります。さらに、こうした体験は、生徒たちが将来、自分の"マイストーリー"を語るうえで大きな支えとなるでしょう。世界に出ていくときには、成績が優秀なだけでなく、自分という存在を際立たせるストーリーを語れることが強みになるのです」


──ハロウ安比校は日本で唯一の全寮制インターナショナルスクールですが、全寮制の教育にはどのような魅力があるのでしょうか?

Eyton氏「全寮制には、教室だけでは得られない深い学びがあります。私自身、ハロウの卒業生であり、息子2人も同じ道を歩みました。寮での暮らしは、仲間との信頼関係を育むだけでなく、自分の内面と向き合い"自分らしさ"を見つける貴重な時間でもあります。また、年齢や文化を超えた友情が自然と生まれ、それは生涯にわたって続く絆になります。こうした経験が、生徒たちを大きく成長させるのだと思います」


──実際に全寮制の生活を送ってみて、どんなことを感じていますか?

在校生Nanatsuさん「私も、Eytonさんのお話に共感します。寮での日々を通して生まれる友情はとても特別です。特に安比校では、スキーやスノーボードといった自然の中でのアクティビティがきっかけで、普段あまり関わらなかった子とも仲良くなれました。今年は360度ジャンプに挑戦し、友達に教えてもらいながら成功できたのも大きな自信になりました。こうして支え合う経験が、絆をより深めてくれていると感じています」


──ハロウスクールでは、カリキュラムにAレベルを導入されていますね。

Tong氏「そうですね。ハロウ安比校では、イギリスのカリキュラムを導入しており、特にIGCSEやAレベルといったプログラムを取り入れています。日本国内でAレベルを本格的に教えている学校はまだ珍しい状況ですが、あえて私たちがこのカリキュラムを採用しているのには、いくつかの理由があります。まず、子どもたちにとって"選択肢があること"はとても大切です。Aレベルのような国際基準の教育を提供することで、一人ひとりが自分に合った学び方、自分の関心や適性に合った進路を見つけやすくなります。
また、イギリスの教育は、知識を習得することで基礎力を培う点で日本と共通していますが、それに加えて"応用する力"を育むことに特徴があります。学んだことを他者と協働しながら実社会の課題に活かす力──いわゆるアプリケーション力を養う点が、イギリス式カリキュラムの大きな強みです」


----Aレベルの特長について具体的に教えていただけますか?

Tong氏「Aレベルには、大きく3つの特長があります。まず1つ目は、国際的に通用する資格であるということ。Aレベルを取得することで、イギリスはもちろん、アメリカオーストラリア、アジア諸国など、世界中の大学への進学の可能性が広がります。2つ目は、自分の関心や得意な分野に、早い段階からしっかりと向き合えるカリキュラムであること。高校2年生から3〜4科目に絞って学ぶスタイルのため、生徒は自分の "パッション"や興味、才能を追求することができます。好きなことを深く掘り下げる体験は、学ぶことへの意欲や将来の展望を見据えることにもつながっていきます。それは、生徒にとってとてもエキサイティングなことです。3つ目は、第二言語や第三言語で学ぶという環境そのものが、思考力や探究心を育てる要素になるということです。言語の壁がある中でも、自分の好きな分野に集中して取り組む経験は、生徒にとって非常に有益です。実際、Aレベルで扱う内容は、アメリカの大学1年次と同等のレベルとも言われており、早い段階から自分の専門分野に集中して取り組む機会としても優れたプログラムだと感じています」


── そうした教育の先に、どんな未来を描いていますか?

Eyton氏「ハロウスクールの卒業生であり、現在は理事長として教育に関わる立場から、私がハロウ安比校に期待しているのは、生徒たちが将来、それぞれの場でリーダーシップを発揮する存在へと成長していくことです。ただ、私たちが考える"リーダー"とは、常に先頭に立って人を導く人物だけではありません。社会や世界に対して責任を持ち、自らの力を使って貢献できる人こそが、これからの時代に求められるリーダーだと考えています。
『より良い未来をつくるにはどうすればよいか』という問いに向き合いながら、自分なりの答えを見つけていってほしい。そして、日々の生活の中で私たちが直面する環境問題や社会課題に真剣に取り組み、挑戦する勇気を持てる人に育ってほしい。ハロウの教育を通じて、そうした未来を担う若い世代が育っていくことを、心から願っています」


2025年6月 キャンパスツアー開催!
以下イベントページよりお申込みください
6/14(土)10時~ 現地体験型キャンパスツアー
6/22(日)11時~ ZOOMライブ配信キャンパスツアー

       
  • 自然豊かな安比高原

  • 体験が育む学びの意欲

  • 五感で深まる学び

          
  • 心の成長の糧となる寮生活

  • 自信を育む学校行事

  • スノーアクティビティも充実

  • 岩手県・安比高原の雄大な自然に抱かれるように佇むハロウ安比校。四季折々の風景に囲まれたこの環境は、生徒たちにとって学びと成長の舞台であり、心と身体をのびやかに育む理想の場所です。

  • Tong氏は、自然に囲まれた環境だからこそ、子どもたちがより積極的に学びに向かえると語ります。アウトドアアクティビティや普段の生活の中で身体を動かしながら得る経験は、知識の定着だけでなく、学びに対する主体性や好奇心を育む原動力にもなっているそうです。

  • アウトドアアクティビティの時間だけではなく、日々の授業の中にも自然を取り入れた工夫がたくさん詰まっています。たとえば、理科やアートの授業で校舎の外に出て素材を探したり、季節の移ろいを観察したりと、子どもたちの知的好奇心を自然に引き出してくれます。

  • ハロウ安比校はイギリス本校と同様に全寮制を採用。生徒たちは、日々の寮生活の中でレジリエンス(忍耐力)や自立心、そして深い友情を育んでいます。日常的な挑戦とそれを乗り越える体験が、人としての成長を大きく後押ししているのです。

  • 在校生のNanatsuさんは、“House Stomp and Shout“という年に一度のイベントが特に思い出深いと語ってくれました。ダンス部門のリーダーとして15人のチームを率いた経験から、「勇気」と「友情」という2つの価値観を深く学び、自信に繋がったそうです。

  • 冬には、スノーボードやスキーといった本格的なスノーアクティビティが楽しめるのも、安比高原という恵まれた自然環境ならでは。雪とふれあいながら身体を動かす体験は、学びの延長線上にある“生きた教育”として、子どもたちの心と身体を育ててくれます。