トビタテ!留学JAPANで見つけた、未来を切り拓く感性と実行力

Choice

トビタテ生の未来を切り開く感性と実行力

名前
トビタテ!留学JAPAN
Info
文/秋山藍乃
URL
トビタテ!留学JAPAN公式ホームページ

留学」と聞くと、語学学校や大学への進学をイメージする方が多いかもしれません。しかし、今回私たちが注目するのは、その常識を打ち破る、文部科学省及び独立行政法人日本学生支援機構が官民協働で取り組む留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」(以下、トビタテ)の海外留学支援制度「新・日本代表プログラム」です。
今回は、そのトビタテの派遣留学生(以下、トビタテ生)たちによる留学体験発表会に参加しました。そこで感じたのは、単なる成功体験の報告ではなく、日本の未来を切り開く熱い問題意識と行動力。トビタテ生らはなぜ、どのように世界へと飛び立ち、何を得て帰国したのか。その真価を探ります。


【自分で設計するからこそ意味がある】

トビタテ!留学JAPANは、2013年に始まった官民協働の留学支援制度です。トヨタ自動車やANA、三菱商事など、約280社を超える企業や団体が資金やノウハウを提供し、日本の未来を担う若者の留学をバックアップしています。
このキャンペーンが他の奨学金制度と決定的に異なるのは、「自己プロデュース型」である点です。この制度の特異性は、単なる語学留学ではなく、身近な問題意識を世界で解決・探求する企画力を評価している点にあります。学生一人ひとりの内側から湧き出るテーマを、返済不要の給付型奨学金で支える仕組みこそ、このキャンペーンの真価と言えます。
トビタテ生に求められるのは、留学先や期間、内容を全て自分で設計した未来志向の留学計画書です。グローバル社会でイノベーションを起こせる、「自ら考え、行動し、未来を切り開く力」を持つ人材を育成するための、日本全体を挙げた一大キャンペーンなのです。


【探求のテーマは身近な問題意識から】

発表会に登壇したトビタテ生たちのプレゼンテーションを聞いて、多くの人が感銘を受けたのは、「探求テーマの源泉」とそれを実現させた「実行力」でした。
トビタテ生の留学テーマは、宇宙開発や国際金融といった壮大なものばかりではありませんでした。むしろ、そのほとんどは、自分自身の生活の中で感じた小さな違和感や疑問から生まれていました。
ある学生は、「SNS利用禁止法」について、若者の意識調査をするためにオーストラリアへ。ある学生は、「地元の農業の衰退や過疎化」をテーマに掲げ、アイスランドの持続可能な農村づくりについて研究。またある学生は、「生理の貧困」を問題提起し、ネパールで現地ボランティアを行いました。
この事例から見えてくるのは、壮大なテーマを探す必要はないということです。重要なのは、日常への開かれた感性です。今いる環境をそのまま受け入れるのではなく、「なぜ、こうなっているのだろう?」「もっと良い方法はないだろうか?」と、身近な問題に立ち止まり、深く掘り下げて問題提起できる考える力こそが、トビタテ生たちの原動力なのです。
トビタテ生、特に高校生の挑戦は、とてもユニークでした。留学先は、必ずしも現地の高校や語学学校ばかりではありません。自身の探求テーマに合わせたオーダーメイドの留学先を自ら探し出して実現させていました。
医療に興味を持った高校生は、通常の学校ではなく現地の病院で、医療制度や倫理観の違いを比較研究しました。また、福祉に関心のある学生は、現地の保育施設に飛び込み、実践的なアプローチを学びました。
トビタテ生が単なる留学生で終わらないのは、この「リーチ力」があるからです。訪れたことのない場所へ、自分でコンタクトを取り、留学の受け入れを交渉し、実現させる。この実行力こそが、トビタテ生が未来のイノベーターたる所以です。この力は、用意されたレールの上を歩むだけのプログラムでは培えません。自らの強い意志と、それを実現させるための粘り強いコミュニケーションと交渉から生まれるのです。


【体験格差を超え、未来を切り拓く力】

この発表会を通じて、トビタテ!留学JAPANの本質的な価値を再認識しました。それは、挑戦の機会と自己肯定感の提供です。
留学は高額で、特定の層のもの」という、いわゆる「体験格差」を乗り越えるための仕組みがここにあります。身近な問題意識という誰でも持てる原点と、それを実現させるための企画力があれば、場所や資金の制約を超えて挑戦の機会は手に入れられるという希望を、トビタテ生らの姿は示してくれました。
トビタテが提供するのは、資金だけではありません。それは、マニュアルのない時代を生き抜くための「感性・考える力・実行力」という、人生を豊かにする非認知能力を磨く機会です。
留学を終えたトビタテ生たちの表情は、皆自信に満ち溢れていました。彼・彼女らは、「人生は自分で切り開ける」という揺るぎない実感と自信を、世界での挑戦を通じて得ることができたのです。

トビタテ生らの熱い問題意識と実行力は、これから世界へ飛び立とうと考えている若者にとって、一歩踏み出す勇気を与えてくれる最高のインスピレーションとなるのではないでしょうか。トビタテ!留学JAPANは、現在も進化し続けており、最新の募集情報は文部科学省の公式サイトで確認できます。
世界に飛び立つ挑戦のバトンを、あなたもぜひ受け取ってください。

       
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  • 2026年度は、高校生700名、大学生250名の派遣留学生を募集。成績・語学力不問、返済不要の奨学金で「自分だけの留学計画」を支援します。締切は大学生(新大学1年生以外)は227新大学1年生は4月23日、新高校1生は4月21。(新高校1年生以外の高校生は募集を終了。)

  • トビタテ第2ステージから新たに始まった取り組みが、「拠点形成支援事業」という各県が高校生を対象に実施するプログラム。地域の産学官が連携し、地元課題を自分事として海外で探究する「グローバル探究リーダー」を育成。世界での学びを地元の発展に繋げたい若者を支援します。