AI時代に求められる「人間力」を育むグローバル教育とは?

AI時代に求められる「人間力」を育むグローバル教育とは?
- 名前
- グローバルリープインターナショナルスクール
- 所在地
- 東京都江東区豊洲(豊洲セイルパーク内)
2026年4月、豊洲に新たなインターナショナルスクールが誕生します。その名は「グローバルリープインターナショナルスクール」。母体となるのは、AI教育事業を展開してきた株式会社キカガク。社会人や大学生を対象にAIやデータ分析を教えてきた企業が、なぜ幼児教育に踏み出したのでしょうか。
学校関係者の話から浮かび上がるのは、単なる「英語で学ぶ学校」ではなく、AI時代における新しい教育モデルをつくろうとする確固たる理念でした。
理事長の和泉正倫さんは、「AIを使う力そのものは、これからは前提に過ぎない」と語ります。プログラミングやAIツールの操作ができるだけでは不十分。むしろ本当に必要なのは、「何のために」という問いを立てる力、「自分は何を実現したいのか」という意思を持つ力、そして「どんな倫理観をもって行動するか」といった、人間にしか持ち得ないソフトスキルだといいます。
AIは人間の能力をレバレッジするための道具であり、その基盤となる「人間力」を幼児期から育むことこそが教育の使命。その信念が、同スクール設立の原点にあります。
「知識を覚えることは大人になってからでも可能です。しかし、学びへの姿勢や習慣、ものごとへの向き合い方は、幼児期こそ最も柔軟に育まれます」
こうした考えから、幼児期から質の高い教育プログラムを積み上げることを重視しています。早期に人間力を育むことによって、子どもたちは将来AIを前提とした社会でも、自分の考えを持ち、主体的に行動できる人材へと成長していくのです。
同スクールの大きな柱のひとつが、英語教育です。特徴的なのは、英語"を"学ぶのではなく、英語"で"学ぶことを前提にしている点。日常的に英語で探究を進めるイマージョン型の学習環境が整えられています。子どもたちは生活や活動のなかで自然に英語を用い、表現力や思考力を伸ばしていきます。
教育のもうひとつの軸は、国際バカロレア(IB)です。IBは知識の詰め込みではなく、探究を中心に据えたカリキュラム。子どもの問いを出発点に、調べ、考え、社会と結びつけ、発表へとつなげるプロセスが特徴です。
特に大切にしているのは、地域に根ざしたローカライズ。同じグループの横浜校(CGKインターナショナルスクール)のカリキュラムを単純に模倣するのではなく、豊洲という地域の歴史や環境を教育資源として取り入れ、独自の探究テーマを展開しています。
さらに、母体の強みを生かしたAI活用も特色です。その象徴が、同スクールが開発した「Leap君」という対話型アプリケーション。子どもたちが Leap 君と音声で会話すると、その語彙の広がりを解析し、成長の度合いを教員にフィードバックします。
ここで重要なのは、スコア化や競争のためのツールではないということ。データに基づいて教員が子どもの言語発達を把握し、一人ひとりの学びを丁寧に支えるための仕組みです。教育とAIの両方を知る専門家が作り上げたこのプロダクトは、将来的に一般家庭への提供も構想されています。
また、グループ校CGKがすでに持つオーストラリア、ニュージーランド、アメリカの提携先と連携し、同スクールの子どもたちも将来的に短期留学などの海外プログラムに参加できる予定です。さらに2028年には小学校の開校を予定。オンラインでのIB提供にも挑戦し、日本で2校目となるオンラインIB校の認定を目指す動きもあります。
ただし、オンラインの可能性を認めつつも「リアルな体験に匹敵する教育的価値を持ち得るか」については、引き続き研究・検証を続けるとのこと。IBの本質を「生の体験」とする姿勢は揺らいでいません。
グローバルリープインターナショナルスクールが育てたいのは、「AIが障壁を取り払った時代に、自分の意思で挑戦し、社会を変えていける子どもたち」。
「あなたは何をしたいの?」という問いに、自分の言葉で答えられる力。それが和泉さんたちが描く理想の生徒像です。AIや英語はあくまで道具。大切なのは、自分の考えを持ち、倫理観と人間力をもって世界に踏み出せる人間を育てること。
AIと教育を知る専門家たちが立ち上げたグローバルリープインターナショナルスクールは、テクノロジーと探究型学習を融合させた新しい教育のモデルです。英語とAIを前提としながらも、「人間らしく生きる力」を大切にする姿勢が随所に感じられます。
豊洲という地域に根差し、子どもたちが自分の好奇心から世界を広げていく。その学びの現場から、次世代の教育のかたちが見えてきます。
学校名:グローバルリープインターナショナルスクール
所在地:東京都江東区豊洲(豊洲セイルパーク内)
開校予定:2026年4月
対象年齢:2歳〜5歳 (2026年度のみ2~4歳対象)
保育時間:ハーフデイコース:9:00〜15:00
フルデイコース:9:00〜18:00
延長保育:朝 7:30〜8:30/夕方 18:00〜19:30
スクールバスあり
説明会日程:10/1(水)10:00~11:00, 10/8(水)10:00~11:00, 10/19(日)10:00~11:00, 10/26(日)10:00~11:00@豊洲文化センター
10/11(土)10:00~11:30@豊洲セイルパークビル2階