秋谷葉山国際学園:自然体験とテクノロジー活用を軸にした新設インターナショナルスクール

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秋谷葉山国際学園ファウンダーインタビュー

名前
秋谷葉山国際学園
所在地
神奈川県横須賀市湘南国際村
Info
文/渡辺真紀子
URL
学校ホームページ
URL1
学校説明会について

神奈川県横須賀市秋谷・三浦郡葉山町にまたがる湘南国際村に、インターナショナルスクール「秋谷葉山国際学園」(AHIS)が 2027年8月に開校します。

AHISは国際的な教育基準に基づいた独自のカリキュラムを採用、それは基礎となる力を大切にしながら探求型の教育フレームワークに基づいた、幼少期から一貫した学びを構築するもの。教科横断的な学び、概念理解の重視、探求を通した主体的な学習を柱とした、世界中のインターナショナルスクールで採用されている国際基準の教育アプローチを取り入れる新設校です。

神奈川エリアにはすでに多くのインターナショナルスクールが存在するなかで、AHISはどのような特徴を持つ学舎となり、教育の新しい選択肢となるのでしょうか。ブライトチョイスの佐久間がファンウンダーの梅田優祐氏に構想をお伺いしました。


【秋谷・葉山での自然体験と最新テクノロジー教育を学びの両輪に】

佐久間:AHISでの学びの特筆すべき点を教えていただけますか。

梅田(敬称略):秋谷・葉山の素晴らしい自然環境です。東京ドーム約1.6個分の敷地に、1クラス20人程度、将来的にはELC(Early Learning Center ≒ 幼稚園)からG10(中学卒業相当)の学年を対象に、全校生徒500人以上の規模になる予定です。敷地内には「あひすの森」という名の森があり、そこに小屋を建て、馬を飼い、菜園を作り、採れた食材を給食で使用します。開校後は大人がレールを引くのではなく、この森をどのように活用していくかを子どもたちと一緒に考えます。AI時代だからこそこの素晴らしい自然環境のもと、体験から学んでいくということが何より大切だと考えています。

佐久間:テクノロジー教育についてはどのようなアプローチを考えていらっしゃいますか。

梅田:私自身がテクノロジーの世界で生きてきました。だからこそ、デジタルの世界にもしっかり向き合った学校でなければいけないということを体感しています。AHISのテクノロジー教育のディレクターは、Google日本法人でAI担当をしていた経歴の持ち主です。AIを含めた最先端のテクノロジーの世界に身を置いた人たちがAHISに加わり、テクノロジーの可能性と同時に限界もしっかりとカリキュラムの中に組み込んでいきます。

佐久間:テクノロジーの限界というのはどのようなことでしょうか。

梅田:AI時代の現在では、人間の欲求を満たすあらゆる知恵やツールが苦労なく手に入るようになり、世の中を良くも悪くも滑らかにしてしまう。そのため、油断すると「苦労して手に入れる」という体験機会がいつの間にか奪われてしまいます。人間が本当に学び成長するのは体験し、失敗して、その苦難を乗り越えたときだと思います。自然は正解が用意されていない不確実性の塊で、テクノロジーを通して多くの知識を得られるAI時代にこそ、五感を通して体験できる自然体験の価値は大きい。山と海に囲まれた秋谷・葉山の地で学ぶことで、机上で学ぶ知識だけでは決して身につかない、体験を通してしか身につかない力が育まれるのではないでしょうか。私はその力を「3つのG」とよんでいます。「Generosity=やさしさ、寛容」「Grit=やり抜く強さ」「Goodness=倫理観、正義感」。結局、子どもたちが社会に出た時に、この3つのGさえ身につけていれば、立派に生きていけると思うのです。


【インターナショナルスクールと地域コミュニティの共存】

佐久間:梅田さんは、高校生から小学生まで4人のお子さんの父親で、第一子の誕生を機に東京の都心から葉山へ移住されたそうですね。

梅田:葉山に移住してまず感じたことは、東京よりも多様な大人たちが多様な生き方をしているということです。みんなが幸せそうに、それぞれの生き方を楽しんでいるのです。さまざまな幸せの見本のようなものがこの地域コミュニティにあることが素晴らしいと感じました。そしてAHISが存在することによってこの地域がさらに豊かなものになっていくといいなという思いがあります。

佐久間:秋谷・葉山にお住まいの方々が、AHIS開校プロジェクトがスタートする初期段階から学校運営に関わってくださっていると伺っています。

梅田:ヘッド・オブ・スクール(校長)は、小学校から中学校の途中まで葉山の公立学校へ通ったアンナ・ノヴィックさんです。彼女はハーバード大学へ進学しましたが、異なる文化で育つ中でアイデンティティや「自分の居場所」について考えることは日常の一部だったそうです。カリキュラム・ディレクターのアンドレアス・ビュートフトさんは文化的に多様な社会であるスウェーデンで育ち、学びとは単に知識を身につけることではなく、異なる価値観と出会い、考え、対話しながら世界を理解していく営みだという考えの持ち主です。彼はAHIS創設のために移住してきてくれました。また、あひすの森でのワークショップには横須賀や葉山を拠点とする職人の方々が入ってくださっていますし、給食についても葉山在住の料理家、井上園子さんが担当し、自分たちで栽培した食材、地元の食材を使った給食が提供されることになっています。この地域にある学校だからこそ地域の方々と関係を持ち、深く根付くということはとても大切です。


【寛容さと強さ、倫理観をもつ、幸せな人生を自分で作り出せる人に】

佐久間:AHIS創設に集うファンディングメンバーの合言葉は「自分の子どもを通わせたい学校を作ろう」だそうですね。

梅田:海外にあるフォーマットをそのまま持ってきているわけではない点が、AHISと既存のインターナショナルスクールとの大きな違いです。何かを決めるときには常に子ども目線、家庭目線で準備を進めています。

佐久間:AHISで学ぶ子どもたちには3つのG、「Generosity=やさしさ、寛容」「Grit=やり抜く強さ」「Goodness=倫理観、正義感」を身につけてほしいと。ただ、この3つのGは「AI時代に失いやすい要素」でもありますよね。今の子どもたちは「ドーパミンが麻痺している」状態かと。

梅田:これまで多くの人と働いてきた経験から、「この人素敵だな、一緒に働いてよかったな、これからも一生友達でいたいな」と思える人たちには、みんな共通してこの3つのGがあります。そして、秋谷・葉山の地で出会った自分らしく生きている人たちからも同じものを持ち合わせていることを感じています。これはご指摘の通りAI時代に失いやすい要素だと思います。だからこそこれからの学校に求められる役割が大きいと感じています。

佐久間:AHISでは、英語を公用語としながらも、日本語教育も重視されているそうですね。ライブラリーにも日英両方の蔵書が用意される予定だとか。

梅田:インターナショナルスクールへ通ったからといって、必ずしも国際社会で活躍しないといけないわけではありません。ただ、子どもたちには世界は広く、その広い世界が自分のフィールド(選択肢)であることだけは知ってもらえると嬉しいです。あとは子どもたち次第。AI時代においても言語は重要な基礎能力となるので、公用語は英語にしていきながら、日本語についても単に読み書きを学ぶだけでなく、日本文化を含めた国語を勉強することを大きな方針としています。基軸となるローカル(地域)があってはじめてグローバルが人生の選択肢になり得ると考えています。

佐久間:入学の際に必要な英語力についてはどうお考えですか?

梅田:できる限り多くの方々の選択肢になる学校にしたい、少なくとも幼児(ELC)の入学の際には英語力は問わないような形にしていきたいと考えています。そのためにもしっかりと英語のサポートができる先生を採用しています。


AHISでは、共働き家庭のための延長保育や、アフタースクールも実施する予定だ。アフタースクールについてはAHISの生徒以外にも参加できるという開かれたものにしていく。学費の面についても、さまざまな家庭に門戸が広がるよう、奨学金制度を作るためのファンディングを試みているところだそう。

秋谷・葉山の自然に学び、地域とつながり、最新テクノロジーの可能性と限界に真正面から向き合う。学びでは基礎を固め、探求と思考を深め、英語力をもって世界を知り、自分の幸せを自ら見つけていく。自然、人、地域のあたたかさを感じさせる新しいインターナショナルスクール、秋谷葉山国際学園は、地域の子どもたちの教育の新しい選択肢となる魅力に満ち溢れています。

【2027-28年度 秋谷葉山国際学園のビジョン・教育理念・入学プロセスなどについての説明会を開催】
学校説明会は7月下旬より対面やオンライン、日本語もしくは英語での開催など、複数回予定されています。入学を検討中のご家族はどなたでも参加できます(事前登録制・先着順)。日程、開催形式、場所の詳細や参加登録はこちらから確認できます。

       
  • ファウンダーの梅田優祐氏

  • 校舎の外観イメージ

  • 校舎の内観イメージ

          
  • あひすの森の予想図

  • 秋谷・葉山の自然が学び場

  • 体験を積み重ねて

  • テクノロジーの世界でキャリアを積み、第一子の誕生を機に葉山へ移住。基軸となるローカル(地域)があってはじめてグローバルが人生の選択肢になると考え、秋谷・葉山の自然と地域の方々の力を得て、体験とテクノロジーを軸にしたこれまでにないインターナショナルスクールの開校を準備中。

  • 東京ドーム約1.6個分の敷地を有するAHIS。ELC(幼児)からG10(中学卒業相当)まで全校生徒500人以上の学び舎になる予定です。3つのG「Generosity=やさしさ、寛容」「Grit=やり抜く強さ」「Goodness=倫理観、正義感」を育んでいきます。

  • 屋内にいながらも秋谷・葉山の豊かな自然を感じられる、木材を多用した開放的な設計が施される学び舎。AHISでは読書も体験の一つと捉え、ライブラリーにも力を入れる取り組みをしています。画像パースにある校舎の中2階のスペースはすべてライブラリーになる予定です。

  • AHISの学びの軸の一つ、自然体験を重ねる場となる「あひすの森」。森には小屋を建て、馬を飼い、菜園を作る予定です。秋谷・葉山の素晴らしい自然環境のもと、体験から学んでほしいとの思いから、開校後はこの森をどのように活用していくかは子どもたちと一緒に考えていくそう。

  • 横須賀や葉山を拠点とする職人の方々が携わった、あひすの森でのワークショップの様子。人間の欲求を満たすあらゆる知恵やツールが苦労なく手に入るようなAI時代だからこそ、五感を通して体験できる自然体験の価値は大きい。机上で学ぶ知識だけでは身につかない力が育まれていきます。

  • AHIS創設に集うファンディングメンバーの合言葉は「自分の子どもを通わせたい学校を作ろう」で、海外にあるフォーマットをそのまま持ってきているわけではない点がAHISと既存のインターナショナルスクールとの大きな違いです。常に子ども目線、家庭目線で準備が進められています。