いま自分を大切にすること。SHIHOが教えてくれる「瞑想」の魅力
SHIHOと始める瞑想で取り戻す、お母さんの「自分時間」
- 名前
- SHIHO
- Info
- 文/須賀美季
- URL1
- SHIHO Official Instagram (@shiho_style)
- URL2
- 新刊ムック本「NATURAL MEDITATION IN HAWAII はじめての瞑想 BY SHIHO」
モデルとして活躍し、近年はヨガや瞑想を通しセルフメディテーションを広める活動をするSHIHO。瞑想にまつわるフォトブック『NATURAL MEDITATION IN HAWAII はじめての瞑想 BY SHIHO』を上梓したばかりの、彼女にインタビューしました。ママとしても美しく生きるSHIHOさんにとって、自分自身を取り戻すための方法としても、瞑想は大いに役立っているよう。慌ただしい都会生活のなかでも、誰でもお金をかけることなく手頃に始められる瞑想。その魅力を語ってもらいました。
Bright Choice:
先日、比叡山延暦寺の瞑想リトリートツアーにも参加させていただきました。SHIHOさんは、長年ヨガや瞑想をやられているイメージです。
SHIHO:
29歳のときにヨガにはまり、31歳頃から瞑想に興味を持ち始めました。仏教では「苦行」と呼ばれる修行を経て、悟りを開くという流れがあるのですが、苦しまなくても、もっと簡単に日常に瞑想が取り入れられる方法を見つけたいと強く思ったんです。それは私自身が、日常の中で瞑想にとても助けられている部分がたくさんあるからなんです。本書では、気軽に取り組めるようなメソッドに分けて、QRコードから一緒に瞑想ができるムービーが観られるようになっています。
Bright Choice:
それは便利ですね。『Bright Choice』の読者は、ママであり職を持っている人も多いのですが、忙しいなかで瞑想を取り入れたいと思ったとき、初心者でもできるようなメソッドがあれば、教えていただけますか。
SHIHO:
ヨガの哲学では「呼吸・集中・感覚の制御」という3つが、瞑想を深めていくポイントになります。呼吸をしながらひとつの感覚に集中していくことが、瞑想の入り口です。いちばんわかりやすいのが本でも紹介している「五感瞑想」。人間がもともと持っている目、鼻、耳、口、触覚という、五感に意識を集中することからはじめます。そして、その感覚を内側にむけて研ぎすましていきます。見るのではなく見られる、音を聞くのではなく振動としてとらえる、鼻先を通る空気の流れに集中するなど、微細な感覚に集中していくやり方です。普段意識しているものでなく、無意識のものに意識を向けて行くこと。それが「五感瞑想」です。
Bright Choice:
新しい感覚ですね。特に私たちは、都会生活でいろんな情報にまみれているから、とても新鮮です。
SHIHO:
人って結局、思考や感情、過去や未来、スケジュールや仕事、悩みや不安などに意識を捕われているもの。でも瞑想は、いつも向き合っていることとは別のものに意識を向けてみる時間。本来この世の中には、生命の動きやリズム、自然の摂理というものが存在しています。私たちは呼吸して、心臓や内蔵の動きも自分の意思で止めることはできないように、何かが動き続けることで私たちは生きられている。太陽も地球もそうです。そのなかで生かされているということに気がつくことは、神秘的な何かに巻き込まれている感覚ですよね。瞑想というのは、そういう感覚に出会い、感謝の気持ちを思い出すようなもの。そして、いつも頭の中にある意識を、180度変えるようなものでもあるんです。
Bright Choice:
SHIHOさんにとって、瞑想にはどのような効果があるのですか?
SHIHO:
もし私が朝の瞑想をしなかったら、悩み事やネガティブな感情、イライラを自分中に溜めたまま1日が始まってしまうかもしれない。瞑想は、朝一にお部屋に掃除機をかけて一日を始めるようなもので、自分の中をスッキリと綺麗にすることができるんです。余計な感情や思考のいらないものを手放して、フラットな状態にすることができたら、たとえ同じ日常でも、自分の視点が変わり、一日の選択が変わり、生活のリズムが変わるんです。いい循環が生まれると、ちょっとした良い偶然が起きたり、気持ちに余裕ができるんです。まず、整えるべきは環境じゃなくて自分自身だと、瞑想を通して実感しました。いまは色んな身体や感覚の整え方があるけれど、瞑想は、簡単でお金がかからなくて、目を閉じればいつでもどこでも始められて、ダイレクトに感覚として味わうことができる方法だと思います。
Bright Choice:
毎日違う自分自身の状態と、向き合うということですね。子育て期まっただ中のSHIHOさんにとって、瞑想することで救われたこととはありますか?
SHIHO:
瞑想って自分に戻る時間、自分自身に気づいてあげる時間でもあります。お母さんだったら、必ず誰かのために時間を裂いていることが常ですよね。私も、子どもが生まれて3年間くらい、子どもと家のこと、そして仕事に追われていて、気がついたら「自分の時間」というものを持っていなかったことに気づいたんです。そうすると、子どもから次第に手が離れて行ったとき、自分が何者なのかわからなくなっちゃった。自分が本当に好きだったものって何だったのだろうと、自分を振り返る時間をちゃんと持たなかったせいで、自分自身を見失ってしまったんです。そうやってすごく落ち込んでいたときに、ヨガを再スタートしたり、瞑想を始めてみたことで、徐々に好きなことが見えてきて、自分を取り戻した感じがあります。
Bright Choice:
本に掲載されているようなハワイの豊かな自然に囲まれたライフスタイルからも、エネルギーをもらえそうですね。
SHIHO:
私は小さいときから、自然の中で暮らしていたし、縁あってハワイに暮らすようになってからも、何度も自然に助けられてきました。だから本には、ハワイのパワースポットばかり掲載しています。私はサーフィンをしますが、いざ波に乗っても目線が定まらないとスピードが落ちたり、海の中へひっくり返ってしまったり。波に乗ってやると躍起なると、必ず落とされちゃうんです。でも目線をしっかりと決めて、リラックスして身を委ねると、波が行きたい方向に連れて行ってくれるんですね。それって人生にも当てはめられることで、傲慢な自分の思いだけではうまくいかないけれど、流れに身を任せていると物事が上手く行ったり、思ったりもしない景色と出会えるということ。余計なことを考えていたら、本当に大事なことを忘れてしまうんですけれど、ふっ〜と風を感じて深呼吸をするだけで、身体の中にあるイライラが無くなってすっきりするんです。自然のパワーってあまりにもすごくて、気がつくと自分が内側から輝く人になれる気がするんです。
Bright Choice:
お子さんとも瞑想はされるのですか?
SHIHO:
私は、子どもには瞑想は必要ないと思っています。子どもは私よりもすべてが上回っていて、未来を担って生まれてきた子ども達は、必ずスピリチュアルなものを持っていると思うんです。瞑想なんて必要ないくらい敏感で五感も鋭い。子どもはいつも夢中になって、何かをやっていますよね。夢中になって絵をかいたり、レゴをしたり、泳いだり。夢中になっているその時間が、まさに瞑想状態と同じなんですよ。子育てして感じたのは、「子どもは矛盾がない」ということ。そして大人は、矛盾だらけっていうこと(笑)。
Bright Choice:
SHIHOさんが、子育てで大切にしていることがあれば、教えてください。
SHIHO:
本当に大切なことは、子どもの目線に立ってあげることですよね。仕事をしているママは特にそうだと思うんですが、大人の時間や目線は、子どものそれとすごい差があります。だから、その子の目線で、その子のリズムで外を見てあげるってことが本当に大事なんだと思います。忙しくてついつい子どもを後回しにしてしまうことがあるんですが、振り向くといいアイデアがいっぱいあったり、大人では思いのよらない発想にビックリさせられます。そのたびに、もっと耳を傾けてあげなくてはと反省するんです。もうすぐ10歳の娘が最近言う「ママの好きと、ワタシの好きは違う」って言葉にも気づかされますね。
『NATURAL MEDITATION IN HAWAII はじめての瞑想 BY SHIHO』(辰巳出版刊 ¥1,320)/1994年のデビュー以来、女性の圧倒的な人気を得てトップモデルとなったSHIHOによる、自分を大切にするための瞑想への案内。ヨガやストレッチのDVD本も手がけ、その健康美が注目されている彼女ならではの、ライフスタイルに寄り添った一冊。ハワイの美しい自然のなかに佇む、素顔のSHIHOも魅力。掲載のQRコードから、動画閲覧も可能。
『NATURAL MEDITATION IN HAWAII はじめての瞑想 BY SHIHO』(辰巳出版刊 ¥1,320)
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