国際バカロレアDP最終学年の新学期は、初日から本格的な授業が開始

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DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

名前
木村紗羅/Sara Kimura
所在地
パリ
お仕事
International School of Paris 学生
URL
International School of Paris

【DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常】

9月初め

いよいよ国際バカロレアDP最終学年の新学期が始まりました。

早速夏休み明け初日から、DP1年生のときから半年以上かけて取り組んできたExtended Essayの下書きの締め切り。そのため、朝礼が終わるなり、各自Extended Essay Supervisor(科目ごとの担任の先生)と面会し、論文の進み具合を確認しました。また、夏休み前から先生に言われていたように経済学の授業では、短いインクラスエッセイを行いました。

12年生になると転校生もいないので、去年の延長線だという感覚を例年に増して強く感じます。学校のカレンダーアプリにInternal AssessmentやUnit Test(科目ごとのまとめテスト)といった課題の締め切りが次々に追加されていくのを見ると、正直、冷や汗をかきそうです(笑)。

クラスメートの雰囲気はどうかと言うと、DP1年生終わりに受けた模擬試験結果に唖然とし、最終試験は後悔しないようにと、いっそう復習を怠らないように心がけている生徒がたくさんいます。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で、過去2年間の最終テストがキャンセルになっているため、Internal Assessmentを完璧な状態で提出したいと感じている生徒が多い気がします。最終試験がキャンセルになってしまった場合、それで国際バカロレアの点数がほぼ決まってしまうからです。

今年クラス替えした数少ないクラスのうちのひとつが、国際バカロレア生の必須科目、Theory Of Knowledge(哲学)でした。授業が始まるなり、去年のおさらいにもあるアクティビティとして、グループに分かれて以下の質問に答えました。

1.私達の考えるTOKの定義。
2.この世のことでひとつ知識を得ることがあれば、それは何か。
3.どうすればその知識を得られるか。

TOKは「知る」とは何かについて問うことが多いので、同じグループの生徒たちとデイスカッションを通して、A3用紙に答えを書き出しました。それをクラス全体で共有し、「知識の源」について触れながら、先生とも議論を行い、学びを深めました。

こういったディスカッションベースの授業はとても盛り上がるので、気づけば資本主義や投資の意味についての話になり、これからの一年の学習予定表の説明を受けたら、あっという間に休み時間になっていました。


<連載概要> 「国際バカロレアの日々の学び」を実際の学習現場からお伝えする、木村紗羅さんの体験日記はこちらより
DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

       
  • 授業中のノートは、デジタルメモで書き込み

  • 休憩時間には、コモンルームで友だちと勉強

  • 新学期の通学路にて

          
  • 英語の授業で分析しているディストピア文学の “The Handmaid’s Tale”のメモ。最近は、いつでも見返せるように、デジタルメモを取ることが多いです。

  • 経済のテスト勉強に友だちと苦戦している私。この場所は、DP生が自由に使えるコモンルームです。

  • 通学路を行き帰りに歩くのは、とくに友だちと一緒だといい気分転換です。パリで迎えた新学期、街路樹の葉も色づいてきました。