日本のインターナショナルスクール教育から、渋幕高校受験へ

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都内インターナショナルスクールから渋幕高校へ進学②

名前
浦島健太
所在地
東京都
お仕事
外資系税理士法人
URL
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校(出身校)

インターナショナルスクール生 その後の進路(渋幕→国内大学編)

日本の外資系税理士法人に勤務する浦島健太さんは幼少期をアメリカで過ごし、帰国後はプリスクールから西町インターナショナルスクールに進学しました。                          

日本においてインターナショナルな学習環境で教育を受けることについて、浦島さんは「アメリカで身につけた英語力を伸ばしたいという両親の意向があったのでは」と分析しています。西町に通うことで高校受験時のTOEICは970点、英検準一級取得と着実に英語力を身につけていきました。

一方で、日本語(国語)と算数の学力を伸ばすため、小学生時代から近所の東京個別指導学院に通塾しました。学習塾の効果もあってか、数学は西町時代から得意で、成績優秀な生徒が選抜される数学の大会にも出場した経験があるそうです。ご自身でも数学には自信があったそうですが、進学した渋幕高校は学力のレベル高く、浦島さんのような優秀な生徒でも実力の差に愕然としたと言います。

高校受験を控え、「せっかくの英語力を活かしながらも日本の良い教育を」というご両親から日本の高校を薦められた時には驚いたそうですが、英語教育に力を入れ、帰国生を広く受け入れている渋幕高校の教育方針に惹かれ、第一志望に選びました。

渋幕高校の受験は帰国生枠と一般入試とがありますが、私は帰国生入試で受験しました。英語のペーパーテストと、英語によるグループ面接、日本語による個人面接のみでしたが、個別面接はその場で考えさせられるような質問が多く、苦戦した覚えがあります。英語の試験は西町の授業も受けていましたし、英語には自信があったので過去の問題集を解く自習程度の準備で充分でした。書類などは基本的に父がやってくれましたが、エッセイや志望動機等を記入した履歴書のようなものは、全て自分で手書きで記入する必要がありました。恐らく、日英両方の言語能力を求めていたため、学校側が日本語力を確認していたのではないかと思います。TOEICの点数や英検についても、アプリケーションに記載したと記憶しています」

インターナショナルスクールから日本の高校を受験するにあたり、日本の中学校からの進学と大きく違うところは、中学卒業程度認定試験を受ける必要があることです。西町は一条校ではないため、日本の中等学校の卒業資格が得られないためです。この資格を取得しておくと、一般入試での高校受験が可能になるため資格試験を受けることになりました。受験のタイミングは、入試の1年ほど前、8年生の頃。英語・国語・数学・社会・理科をまんべんなく網羅する必要があったので、大学生の家庭教師に勉強をみてもらったそうです。

渋幕高校以外には、国際基督教大学高等学校(帰国生入試)、慶應義塾高等学校(一般入試)、早稲田大学本庄高等学院(3科目による一般入試)を受験しました。西町の9年生を一緒に卒業した同級生16人のうち、日本人はその半分の8人で、さらに日本の高校に進学したのは浦島さんを含め3人ほどだったそうです。1人は国際基督教大学高等学校から慶応大学に、もう1人は日比谷高校から順天堂大学の医学部に進学しました。西町から海外の高校やインターナショナルスクール進学し、海外の大学に進んだ同級生も多くは卒業後に日本に帰国しているようです。

次回の連載第3回では、晴れて入学した渋幕高校の授業内容についてお話しして頂きます。


※ 本記事は、浦島さんの受験当時の体験記です。現在の具体的な受験情報や受験対策については、個別にお調べください。

インターナショナルスクール生 その後の進路(渋幕→国内大学編)

〈連載概要〉インターナショナルスクール生 その後の進路(渋幕→国内大学編)
第1回: 国際的な教育環境から、日本の私立高校への進学を決意するまで
第2回: 日本のインターナショナルスクール教育から、渋幕高校受験へ(本記事)
第3回: 念願の渋幕高校に入学。帰国生の授業内容と取り出し授業制度
第4回: 渋幕高校の学校生活と文化。思い出深い、部活・行事・短期留学
第5回: 渋幕高校の大学受験対策と主な進学先。塾いらずの先生のサポート体制
第6回: 渋幕高校で真の多様性を経験して、一橋大学でのキャンパスライフ
第7回: 一橋大学で国際経済を学んで。就職後も生きる渋幕の自調自考の精神

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  • アメリカで身につけた英語力を伸ばす教育

  • 英語力や得意の数学を活かした進路を目指す

  • 西町時代はスポーツも満喫

          
  • 幼少期をアメリカで過ごし、日本帰国後は西町インターナショナルスクールに入学。アメリカで身につけた英語力を伸ばしたいというご両親の教育方針に応え、高校受験時のTOEICは970点、英検準一級という英語力を身につけました。

  • 西町時代から数学が得意だった浦島さんは、数学の大会への出場経験もあるそう。算数と日本語の学力を伸ばすため、小学校時代から学習塾に通っていたことも成果に結びついたのかもしれません。日本の高等教育を受けるための中学卒業程度認定試験や入試対策として、家庭教師を付けたことも。

  • 西町インターナショナルスクールでは、季節ごとに様々なスポーツを楽しみました。小学校時代はサッカーチームに所属。決して強いチームではありませんでしたが、毎日楽しく取り組んでいたそうです。