日本人の娘が、アメリカのサマーキャンプを体験するまで【後半】

アメリカのサマーキャンプをレポートします
- 名前
- 和田彩加
- 家族
- 14歳の女の子を持つ、3人家族
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- 飲食店経営
飲食店「わだ家」「わだ家別邸」を主宰する和田彩加さん。和田さんには現在、14歳になるひとり娘がいます。そんな和田さんの娘は10歳のときから毎年、アメリカのサマーキャンプに参加しています。母娘にとって、夏の2ヶ月間は大きな決断と驚きの新体験だったようです。その様子を、2回にわたってレポートしていただきました。【後半】
(前半はこちらから)
----ファミリーと呼べる関係----
日本ではインターナショナルスクールに通っている娘ですが、やっぱりネイティブならではの多国籍文化の輪に入るのには、母娘ともに緊張がありました。100年近い歴史があるキャンプでしたが、日本人の参加は初めてだったようで、それも良い経験になったと思います。アメリカ国内でもアジアヘイトが問題視されていた時期だったので「差別を受けるかもしれない、でもそれも"世界"を知ること」と、私も覚悟はしていました。でも終わってみれば、一切差別は無かったんです。それどころか、友達とはアニメや漢字などの話題で盛り上がることができたみたいだし、来年も合おう!と約束できる素晴らしい友人関係を築けたようです。リピーターが多いというのは聞いていましたが、最終日の涙のお別れから、「また友達に会いたい! 何が何でも来年も行きたい!」と、娘本人が言うようになりました。チームについてくださるカウンセラー役のお姉さんも同キャンプの出身者だそうで、皆が「ファミリー」と呼び合うようなアットホームな雰囲気がより安心感を与えてくれたのだと思います。
----サマーキャンプの成果----
サマーキャンプ後の娘を見ると、輝いている!青春してる!という感じです。そして、自分自身を表現する方法が身に付いたと感じました。どんな状況でも生き抜く力、まわりと上手くやっていかなくてはいけないことも、知ったようです。芯が強くなって、性格がすごく明るくなりました。それまでは、自主性はあまりなく、何かに没頭することもない•••、親が選んだものをやる、という感じでしたから。選択肢が与えられていて、自分で決めて最後まで自分でやるというサマーキャンプでは、自分の意見をきちんと言うアメリカ人の子ども達にも大きく影響されたと思います。それは、親と一緒では絶対に身につけられないことですよね。それに、これまでiPadや電子機器に依存するような幼少期を過ごさせてしまったけれど、デジタルデトックスを経て大きく変わったのは、「携帯は持っているけど重要じゃない」と、本人が思っていることです。これまで没頭していた携帯ゲームも、いつの間にかやらなくなっていました。
----それぞれの新しい時間----
娘のサマーキャンプ中の2ヶ月間は、私自身もアメリカに滞在しています。最初は、何かあったときにすぐに迎えに行ける体制にしていおきたいという思いでしたが、私自身も徐々にその2ヶ月間を充実して過ごせるようになっていきました。アメリカでさまざまなお友達のつながりが生まれて、この夏の2ヶ月のあいだには、器展を開催する予定なんです。普段、飲食店経営で触れる和食器を現地でも使えってもらえたらという思いです。
娘にとっても私にとっても、アメリカのサマーキャンプに参加するという初めての挑戦でしたが、いま親子ともに新しい道が生まれたのはとても嬉しいことだなと感じています。ジャンル豊かなアメリカのサマーキャンプだからこそ、子どもに合う場所や滞在方法を、根気よくリサーチすることが大切だと思います。
〈和田彩加さんのサマーキャンプレポート〉前半はこちらから
日本人の娘が、アメリカのサマーキャンプを体験するまで【前半】