STEAM教育を最前線で実践中!音楽とテニス、子どもの"好き"をとことん応援し伸ばす教育を。

Choice

カリフォルニアの音楽学校に通う日本人ファミリー

名前
野田瑞希 
家族
4人家族(12歳と7歳の女の子)
所在地
カリフォルニア州オレンジカウンティ
URL
次女千弦さんインスタグラム

海外エリートの間では、すでに常識の「STEAM教育」。前回記事で、STEAMのA=「アート教育」の大切さを、カリフォルニアの音楽一家・野田ファミリーの教育を通じてお伝えしました。12歳の長女・奏(かなで)さんが音楽エリートの道をひた走る一方で、7歳の次女、千弦(ちづる)さんは目下、テニスに夢中。自身も小さいころから音楽教育を受け、現在はバイオリン講師であるママの瑞希さんですが、子どもたちに無理に音楽を勧めたことはありません。2人とも、幼いときにじぶんから、やりたい楽器を選びました。

「赤ちゃんのときから音楽のある環境で育っているので、奏は3歳のときにピアノを、千弦は4歳のときにバイオリンを、じぶんで選びました。『何を選んでもいいけれど、選んだものは真剣にやる』が我が家の約束。将来、どんな職業につくにせよ"日々の努力""強いメンタル"、そして"好きでい続けること"が必要だと、私は思います。音楽教育はこの生きる基盤作りに最適ではありますが、夢中になれるものなら、何でもいいんです」(瑞希さん)

「やるからには真剣に」が家訓の野田家の真剣度は、半端じゃありません。毎朝1時間半の朝練に加え、週2回の個人テニスレッスン、週1回のサーブ専門スクール、さらに週2回のパーソナルトレーナーセッション。そして、バイオリンから転向した声楽のレッスンも加わるのだから、大変です!

「千弦の場合、声楽は表現と発散の場になっているので、テニスとのバランスをとって続けています。忙しくなりすぎるとストレスになるので、他の習いごとはやめました。1つのことを極めるには、ぼーっとする時間や、頭を休ませる時間も必要なので、その時間を計算した上で習い事の時間を組むようにしています。姉の奏は、ピアノとフルートの2つの楽器をやっているので、本番にのびのびと演奏でき、コンクールで恐れずチャレンジできるよう、音楽以外ではプレッシャーをかけないように心がけています。奏は勉強が好きな子なので、学校がリラックスの場になっているみたいです。子どもそれぞれのキャパシティを考え、好きなことをずっと好きでいられるようにサポートするのが、親の役目なのかなと思っています」

何かを高いレベルで、集中力をもって持続させるのは本当に難しいこと。でも、それは確実に、生きる力になる。親の最大のミッションは、子どもの「好き」を伸ばし、とことん応援することなのかもしれませんね。

       
  • 親子3人で演奏

  • シニアセンターで歌を披露

  • 将来の夢はプロテニスプレイヤー

          
  • テニスの練習はパパの担当

  • インスタで世界中のテニスキッズと交流

  • それぞれの個性を尊重し、型にはめない子育てを

  • 音楽一家に育った千弦さんは4歳のときに自ら希望し、バイオリンのレッスンをスタート。写真は、瑞希さん主宰の音楽教室の発表会。ピアノ伴奏は姉の奏さんです。

  • ミュージカルが大好きな千弦さん。本人の「歌いたい!」という希望を叶え、6歳のときにバイオリンから声楽に転向。毎朝レッスンしている歌を、シニアセンターなどで披露することも。この日は、レ・ミゼラブルから一曲歌いました。伴奏はいつも、姉の奏さん。

  • テニスを初めたきっかけは、千弦さんがクローゼットの奥で見つけてきた、奏さんのお古のラケット。「やってみたい!」言うので、パパがボールを投げてみたところ、見事に打ち返しました。そのまま1時間も打ち続け「これを毎日やりたい!」と宣言したのです。

  • 姉妹それぞれの習い事のサポートは、両親フル稼働で回します。千弦さんのテニスはパパの担当、音楽はママの担当。毎朝7時から1時間半の朝練はパパが付き合い、学校への送り、帰宅後のテニススクールの送り迎えもパパ担当。姉妹の習い事ライフは、パパのフルコミットメントがあってこそ!

  • 個人競技のテニスで孤独を感じないようにと、千弦さんのインスタグラムを開設。世界中のテニスキッズからポジティブなコメントが届き、感激しているそう。インスタを通じてキッズスポーツウェア「Lucky in Love」(注1)のスポンサーシップもつきました。

  • 成績優秀で音楽エリートの姉と、活発なテニス少女の妹。それぞれの習い事が本格的になる につれ、親のミッションも増えるいっぽうです。仕事をしながらのサポートは時間との戦いだけれど、“子どもを型にはめずに精一杯応援する”のが瑞希さんの流儀。尊敬しかない!