インターナショナルスクールの小学校をいま日本人が選択する理由【アンケート調査①】
インターナショナルスクール保護者アンケート調査①
- 家族
- 小学生(子どもの対象年齢)
- 所在地
- 東京都
教育の国際化が進む昨今、インターナショナルスクールへの関心も高まっています。今回は、小学生の子どもをインターナショナルスクールへ進学させた日本人の保護者50名にアンケートを実施。アメリカンスクール・イン・ジャパン、東京インターナショナルスクール、西町インターナショナルスクール、セント・メリーズ・インターナショナルスクール、清泉インターナショナル学園、聖心インターナショナルスクール、 ケイ・インターナショナルスクールの保護者50人を対象に、インターナショナルスクールを選んだ理由、学校選びのポイントなど、多岐にわたってリアルな声を集めました。
アンケート参加者の半数以上は、インターナショナルスクールの卒業生、もしくは海外留学経験者のご家庭でした。しかし、保護者のいずれもがインターナショナルスクールの出身ではなく、留学経験もないと回答した方が、全体の24%を占めています。お子さんの進学先に日本の学校を選ばなかった理由として「私自身が日本の私立校とインターナショナルスクールの両方を経験した結果、インターナショナルスクールで得たものの方が有意義だった。子どもにも、平均的な能力より、一つでも突出した能力を見出してほしい」という、日本の有名校出身者の声が印象的でした。
一口にインターナショナルスクールと言っても、教育理念や方針、卒業時に得られる資格やスキルなどは多様です。現在、文部科学省が積極的に認定校を増やしている国際的な大学進学資格「国際バカロレア」のカリキュラムもその一つ。そんな中、実際に子どもをインターナショナルスクールに入学させた方たちが、その学校を選んだ理由で最も多かったのが「多様性を求めて」でした。以下、「バイリンガル教育」「プレゼン能力」と続きます。「日本の学校教育では視野を広げにくく、多様性を受け入れにくくなると感じたため」というシビアな意見も。さらに「国際バカロレア」「国際基準のカリキュラム」などの国際的なカリキュラムを重視する声も多く聞かれました。
「日本の学校のお受験と違って情報量が少ないので、どんな準備をすればいいのか分からなかった。両親の面接対策は在校生などに話を聞いて準備しました」。
日本の小学校の受験と異なり、インター受験の準備には特定の受験対策法がありません。実際には、ほとんどの方がインターナショナルスクールのプリスクール(未就学児を対象に英語で保育を行う施設)やサマースクール(インターナショナルスクールが夏休みに実施。外部生を受け入れることも)に通わせながら、事前準備をしていました。さらに、英語を話す教師陣との面接の練習に時間を費やしたという意見も多数。
また、「子どもにはどんな大人になってほしいですか」という問いには、以下のような回答が寄せられました。まず、「自信と責任を持ち、自ら幸せを見つけられる大人になってほしい」といった、自立を求める回答が多くを占めました。さらに、「世界のどこでも生きていける大人」「どんな国に行っても柔軟に対応できる大人」など、グローバルな視点を持ってほしいと願う保護者も多いようです。そういった観点からも、国際性や多様性に富んだインターナショナルスクールへの進学は、実りが多いと言えそうです。また、寄せられた多くの意見には、グローバル化が進み、ますます先の見えないこれからの時代を情熱をもって生き抜いてほしいという親の想いが感じられました。現在、日本の義務教育も、国際化に向けた変革を余儀なくされています。そうした親の想いは、子どもの進路を考える際に備えるべきヴィジョンなのかもしれません。
次回記事以降で、実際にインターナショナルスクールに通う子どもたちが必要とする学習サポートやその他内情についてお伝えしていきます。
〈連載概要〉インターナショナルスクール保護者アンケート調査
第1回: インターナショナルスクールの小学校をいま日本人が選択する理由(本記事)
第2回: インターナショナルスクール生の学習サポート事情
第3回: インターナショナルスクールの学習環境、日本とどう違う?
第4回: インターナショナルスクールの保護者活動やボランティアって?
第5回: アメリカへの進学を志すならASIJ!広大なキャンパスと多彩なカリキュラムが魅力
第6回: 国際バカロレア教育と多国籍の生徒がいるのが魅力!TiSとは?
第7回: 男の子の多様な才能を開花。セント・メリーズ・インターナショナルスクール
第8回: 女の子が国際社会で活躍できる教育。聖心インターナショナルスクール
第9回: 西町インターナショナルスクール。国際社会で活躍する日本人を志して