インターナショナルスクール生の学習サポート事情【アンケート調査②】
インターナショナルスクール保護者アンケート調査②
- 家族
- 小学生(子どもの対象年齢)
- 所在地
- 東京都
教育の国際化、多様化が進む中、インターナショナルスクールへの関心も高まっています。ブライトチョイスでは、小学校で東京の主要なインターナショナルスクール(注1)を選択された日本人の保護者50名にアンケートを実施。前回記事では、日本人の保護者が小学校でインターナショナルスクールを選択した理由や学校選びのポイントなどをお伝えしました。
では、実際に子どもをインターナショナルスクールに通わせるにあたって、家庭ではどのようなサポートが必要なのでしょうか。今回は、学校外の学習サポートのための保護者の取り組みについてお伝えします。
まず、英語を学習言語とするインターナショナルスクールでは、全ての科目を英語で理解する必要がありますが、日本語を母国語とする日本人の子どもにとって、英語の学習サポートを必要と考える保護者が多いようです。
インターナショナルスクールは、キンダーガーテン(幼稚園)から高校までの一貫校であることが一般的で、海外進学を見据えて、将来的に英語で高等教育を受けられるよう、一貫した英語の学習プログラムが用意されています。しかし、それでもなお、日本人の子どもが日本語も習得しながら高いレベルの英語力をつけることは容易ではないようです。実際には、ボーディングスクール・大学受験時に必要とされる英語力を身に着けるために、小学校中学年頃から家庭教師や塾(SATやボキャブラリー、エッセイ対策などに取り組むネイティブ用の海外進学塾)を利用する保護者が多いのが事実です。
英語以上に学校外の学習サポートのニーズが高いのが算数です。海外の高等教育では、日本のように文系・理系の括りはなく、算数はリベラルアーツ(一般教養)の1つとして重要な科目。とくに海外のボーディングスクールや難関大学への進学を志すのであれば、高い数学力は確かなアドバンテージになります。そのため、日本の中学受験用の学習塾や公文を利用して小学生の頃から算数の力を伸ばしたいという方もいました。
また、母国語である日本語力維持のために何かしらの取り組みをされている保護者が半数ほど見受けられました。「公文や学習塾の国語クラスに通わせた」「週1で家庭教師をつけている」「家庭学習や読書をするようにしている」という方が多数。また、多様性が日常のインターナショナルスクールでは、日本と海外の文化やマナーの違いについて大体のことは学校で自然と理解できるようですが、多くの保護者が「日ごろから日本・海外の違い、多文化を尊重することの大切さを教えている」ようです。
多方面にわたる親のサポートが必要とされるインターナショナルスクールですが、保護者が最も頭を悩ませるのが「休みが長い」こと。6月から約3ヶ月続く夏休みの間、英語力、日本語力の低下を心配する声も多数ありました。
カリキュラムもスケジュールも、日本の教育システムとは大きく異なります。日本においてグローバルスタンダードの教育を追求するためには、保護者のサポート体制が整っているかどうかが、大きな鍵になると言えそうです。
〈連載概要〉インターナショナルスクール保護者アンケート調査
第1回: インターナショナルスクールの小学校をいま日本人が選択する理由
第2回: インターナショナルスクール生の学習サポート事情(本記事)
第3回: インターナショナルスクールの学習環境、日本とどう違う?
第4回: インターナショナルスクールの保護者活動やボランティアって?
第5回: アメリカへの進学を志すならASIJ!広大なキャンパスと多彩なカリキュラムが魅力
第6回: 国際バカロレア教育と多国籍の生徒がいるのが魅力!TiSとは?
第7回: 男の子の多様な才能を開花。セント・メリーズ・インターナショナルスクール
第8回: 女の子が国際社会で活躍できる教育。聖心インターナショナルスクール
第9回: 西町インターナショナルスクール。国際社会で活躍する日本人を志して