海外移住もスポーツも、子どもたちの"生きる力"を育んでくれる。

Choice

ママも子どもも好きに生きていい!を叶える海外子育て移住

名前
高田さおり
家族
4人家族(13歳と10歳の男の子)
所在地
ブリティッシュコロンビア州バーナビー

ママも子どもも「好きに生きていい!」から始まった海外子育て移住

昨年の秋、コロナ禍の中2人の息子と共にカナダに子育て移住しました。息子たちは幼い頃から本格的に水泳をやっているのですが、日本よりもカナダで暮らす方が水泳に打ち込めるかもしれない、というのが今回の移住の動機の一つでもありました。(【ママも子どもも「好きに生きていい!」から始まった海外子育て移住②】参照)

元々「子どもたちには一人でたくましく生きられるようになってほしい」というのが私と夫の共通の願い。幼い頃はスポーツに特化した指導をするバディスポーツ幼児園(注1)に通わせていました。常に"あきらめずに行動する"という指導を大切にしている園だったので、困難にぶつかっても自分で乗り越えるたくましさが育つかなと思ったのが、バディを選んだ理由です。

バディでは普通の幼稚園で教わるような内容に加えて、様々なスポーツにふれあいました。ただ、バスケ、体操、サッカーなど色々とやってみたけれど、どれもそこまで熱中することはなくて。水泳も、初めはそこまで真剣に取り組んでいた訳ではありませんでした。それが、ご縁があって良いコーチに巡り会えたことでガラリと変わったんです。とても子どもに寄り添ってくださるコーチで、子ども1人1人の性格まで分かった上で指導していただいたおかげでどんどん上達し、息子たちが「楽しい!」と言い始めました。そこからは、水泳が彼らの生活の中で大きな一つの軸になったんです。

こんな風にお伝えすると私がすごく熱心にスポーツをやらせていると思われるかもしれませんが、基本的なスタンスは「やりたいならやれば。別に私の人生じゃないし」です(笑)。私本位にならないように、あまり押し付けないように。距離をとって見守る、ということは常に意識しています。きっかけはこちらが与えたとしても、「やりたい」かどうかは全て子ども発信。やりたいって言ってるから調べてみよう、と私はあくまでサポートに徹する。サポートもなかなか大変ではありますが、彼らが生き生きしてくれていることは私の生きがいにもなるんですよね。ただ「自分でやると決めたことは一所懸命やりなさい」とは、いつも口すっぱく言っています。

カナダに来てからの生活は、朝6時から1時間スイミングに通い(早い!)、その後学校が9時〜15時、そしてまた16時から1時間スイミング、というのが基本です。「日本にいる時より勉強する時間が少ないね」と不安そうに言う息子たちを見ていると、良くも悪くも日本のペースに染まっているな......と感じます。今はひとまず無理のない範囲で「スタディサプリ」(注2)を使って自宅学習をしたり、日本語の補習校も様子を見つつ検討しようかなとは思っていますが。

いわゆる"机の上のお勉強"時間は減っているかもしれません。ですが、海外に身を置いて色々な体験をすること自体が今まで経験することのなかった有意義な勉強だよ、と私は思うのです。日本にいると、あまり"困った経験"をすることってないと思うんです。便利すぎるし、豊かすぎるし。だけど海外にいると言葉の問題をはじめとして、色んな"困ったこと"に遭遇します。そうして初めて、自分の力を問われるのです。その経験こそが子どもたちの生きる糧になると思うので、スポーツにせよ海外での生活にせよ、今ここでしかできない経験を存分に味わってほしいというのが私の願いです。

次回は、子育て移住後の子どもたちの進路について私が今考えていることをお届けしたいと思います。

〈連載概要〉ママも子どもも「好きに生きていい!」から始まった海外子育て移住
第1回:カナダへ子育て移住! 「ママが住んでみたい」から始まった挑戦
第2回:令和の学校教育これでいいの? 母子留学の決意を後押ししたもの。
第3回:コロナ禍でもできたカナダ母子留学!SNSをフル活用した準備期間。
第4回:海外留学にカナダがオススメな理由と「母子留学」のメリット。
第5回:海外移住もスポーツも、子どもたちの"生きる力"を育んでくれる。(本記事)
第6回:カナダ子育て移住後の進路は? 子どもが自分で決めればいい。

       
  • バディ時代の次男

  • 長男が水泳を始めたばかりの頃

  • 水泳の遠征合宿に行った時の長男

          
  • 大変なこともあるけど、頑張ってます!

  • とにかく元気いっぱいだった息子たちには、バディは合っていたと思います。サマーキャンプやウィンターキャンプ、夏は富士登山もあったりと、貴重な経験をたくさんさせてもらいました。

  • 良いコーチに出会えたおかげで本人たちもびっくりするくらいスイミングにのめり込んだ息子たち。「秒」という単位でタイムが出るのでゲーム感覚だったんだと思います。子どもの性格も考慮した上でいかに楽しいと感じさせるか、というアプローチがとても大事なんだと思い知りました。

  • 水泳は個人競技なのでとことん自分と向き合う一方で、リレーという種目もあるのでチームワークを大切にすることも学べているようです。スポーツを通じて、彼らの中に色々な気づきが芽生えたのはとても良かったなと思います。

  • 日本とは違って、なかなか自分の思う通りにはいかないことも多く、苦労もしていると思います。でもこの経験が必ず息子たちの糧になると信じて、今は見守っています。