国際バカロレア・DP2年生で行う、経済学の討論内容とは?

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DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

名前
木村紗羅/Sara Kimura
所在地
パリ
お仕事
International School of Paris 学生
URL
International School of Paris

【DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常】

12月中旬

今月の経済の授業で行った討論が、とても面白かったです。

この連載でも何回か述べているように、国際バカロレア(IB)の授業は、討論のように物事の賛否についてディスカッションする授業が多いのですが、討論で準備を重ねて行ったものは12年生(DP2年生)になって初めてでした。

議題は、まさに現在、世界中の経済学者を悩ませている「自由貿易と保護貿易主義、どちらが良いのか」というものでした。

5人ずつのグループに分かれて、2週間にわたって授業時間を合計2時間半ほど使い、リサーチなどの準備をしました。私は自由貿易賛成派のグループに指名されたので、グループ内で役割分担をし、理論だけでなく、現にこの世に存在する例としてNAFTA(北米自由貿易協定) のリサーチを行いました。

討論会当日、意見を交わしやすいように、机は2列に並べられ、いつもの授業と違う雰囲気。先生が討論開始の一言を述べ、自由貿易派と保護貿易主義派の人が交互にひとりずつ3分間話をしました。

ジェスチャーやアイコンタクト、そして間の使い方を意識したので、後で先生に高く評価していただけたのは良かったです。その後、エンディングステートメントが両グループからあり、今度は相手のグループが話していたことに対する異議について、3分間考える時間を与えられます。その時間が終わると、rebuttal(レバタル - 反論、反証)という形で異議を申し立てることができます。

最終的には傍聴している生徒たちの投票により、勝敗が決まりました。悔しいことに、今回はわずか1票の差で相手側に負けてしまいました。授業が終わると「さっきのあなたの申し立てが正当すぎて鳥肌立ったよ」や、「あのアイコンタクトで胸が打たれたよ」などと、クラスメートがお互いフィードバックができたのでとても良い学びの機会になりました。

ハードだった1学期が終わり、冬休みに入りましたが、冬休み明けとなる1月の2週目から模擬試験が始まります。なので、冬休み中も、例えば経済は1日3問エッセイクエスチョンを復習する、漢字を1日10分練習するなど、的確な予定を立てて勉強し、全教科の試験に挑む予定です。

また、CAS(課外活動)にもしている社会正義に関するプラットフォームの活動でも、コミュニティを盛り上げるためのプランを立てようと思っています。

前回の記事でも述べたTOEFLの結果ですが、目指していた110点台が取れたので、ひと安心です! 優秀な海外生や帰国子女が受ける9月入学の試験も、この点数でなら自信を持って出願できるということで、先日書類を出しました。合否は1月末に分かるのでその時まではあまり心配せずにいようと思います。


<連載概要> 「国際バカロレアの日々の学び」を実際の学習現場からお伝えする、木村紗羅さんの体験日記はこちらより
DP履修生が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

       
  • アートクラスの課題も着々と

  • 通学は友だちとメトロを利用

  • 生物学の復習中

          
  • 学期末最終日、友人とパリの街を散歩

  • アート作品の仕上げ作業を、期末審査の前に終わらせている様子

  • 友だちと下校中、パリの地下鉄にて。たわいもないおしゃべりが、最高の息抜き法のひとつです。

  • 今まで学習してきた内容を、学期末最後の授業の後半でおさらいしました。

  • 学期末最終日は、友人とディナー前にパリの街を散歩しました。凱旋門を背景に記念撮影。