ハロウの伝統と世界トップレベルの教育を 日本有数の大自然で体験【後編】
ボーディングスクール校長インタビュー/ハロウ安比校
- 名前
- Mr. Mick Farley
- 所在地
- 岩手県八幡平市安比高原180-8
- お仕事
- ハロウ安比校 初代校長
- Info
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- URL
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2022年のゴールデンウィークに開催された1泊2日の体験型キャンパス見学イベント「ハロウ・エクスペリエンス」で、ハロウ安比校の伝統と教育理念、安比キャンパスの雄大な自然を体験した生徒と保護者の方々。
今回はハロウインターナショナルの教育理念について、改めてMick Farley校長に伺うとともに、「ハロウ・エクスペリエンス」参加者からの質疑応答から見えてくる、ハロウ安比校の卓越した全人教育と高い教育水準について繙いていきます。
「ハロウスクールの教育理念の核として、伝統とヘリテージを守るということがあります。そのハロウのDNAには、卓越した教育(Academic Excellence)を通して、生徒一人ひとり最大限の能力を引き出し、最高の結果を導きだし、一生涯成長し続ける人材を育成するということ。また、進歩的・革新的な教育機関であり続けることで、変化し続ける時代の中でも、自らの人生を切り開き、リーダーシップを発揮出来る人物に育てるということなどが挙げられます。学力だけでなく、全人教育を通じて、人間力の育成にもコミットする中で、ハロウでは4つのハロウの価値観(勇気・名誉・友情・謙虚)をベースにした教育カリキュラムを大切にしてきました。その教育理念と日本の伝統的な文化は非常に親和性が高いと考えています。
私は東京のブリティッシュスクールで7年間校長を務めてきて、日本の文化や環境の素晴らしさに感銘を受けました。その後、1990年代後半に開校したハロウインターナショナルのバンコク校に校長として赴任し、その後、ハロウインターナショナルスクールの本社にてグループオペレーションディレクターを勤め、全てのハロウインターナショナルスクールの責任者として既存の学校の統括だけでなく、新規校開校のプロジェクトをリードしてきました。その頃から日本にもハロウインターナショナルを設立すべきだと考えていたのです。ハロウスクールが誇る、世界有数の高い水準の教育カリキュラムをそのまま日本の、この雄大な自然に囲まれた安比校に持って来ることができたのは本当に素晴らしいことだと思います」
ハロウ安比校キャンパスの優れた点は、前回お伝えした恵まれた自然環境だけではありません。「日本のインターナショナルスクールの中で最も高い水準の教育内容」を自負する、ハロウインターナショナル独自の教育スタイルに沿って設計された構内設備が充実していることも特筆に値します。
例えばSTEAM教育(科学・工学・テクノロジー・アート・数学)のために設計されたイノベーションセンターには、単なる机上の学問だけでなく、教師と生徒が共に実践的に学ぶための設備が整っています。イノベーションセンターは3階建てのガラス張りの建物にあり、自然光がたっぷり入る理想的な学びの環境。イノベーション・ワークショップには、工学カッターやレザーカッター、ドリル、陶芸のための釜やろくろなどあらゆるツールが用意されており、生徒たちがものづくりをしたり作業したりすることができる上、アート作品づくりのための設備やツールも充実しています。グラフィックデザインなども学ぶことができ、刺激的でクリエイティブな「実践の場」を提供しています。
また、デジタル・キャンパスには様々なデバイスが完備されており、そうしたデバイスを使った授業も積極的に取り入れられています。
「ハロウ・エクスペリエンス」では、こうした設備の見学はもちろんのこと、保護者の方々に向けた質疑応答も行われました。
その中で特に多く寄せられたのが、「必要とされる英語力のレベル」についてです。現在入学を希望している生徒の約半数が日本人で、残りの半数が海外からの生徒だそうです。未だにコロナ禍の影響が強く、日本人のご家庭からのニーズも予想以上にあったそうで、海外で教育を受けていた生徒、国内のインターナショナルスクールに通っている生徒、日本の学校に通っていた生徒など様々な学生が出願をしたそうです。入学のために特別な条件に合った生徒たちだけではなく、どんな教育を受けて来た生徒にも広く門戸を開いているのも大きな理由のひとつでしょう。
一方で、海外からの入学希望者は、ハロウスクールに対する評価がすでに定着している香港、台湾を含めた中華圏、シンガポール、タイ、マレーシア、韓国を主としたアジア圏の生徒はもちろん、駐在員ご家族からの問い合わせを中心に、フランス、オーストラリア、英国、アメリカ、カナダ、ニュージーランドの生徒がいるそうです。
そうした国際色豊かな環境の中、数学から美術まで、すべての授業は英語で行われます。そのため、授業を通してあらゆる分野の英語のボキャブラリーを身につけることができるのも、ハロウ安比校の大きな利点です。もちろん、日本の学校で教育を受けてきた生徒には最初は負担が大きいのも確かですが、学校においても寄宿舎においても、手厚いサポートが用意されています。個々の英語力に合わせて柔軟に対応してくれるので、生徒はもちろん、保護者の方々も安心です。
また、保護者の英語力は不問なため、子どもの様子や学力の状況など、学校と保護者とのコミュニケーションを日本語で取ることができるのも大きな利点です。
「ハロウ安比校では、ELSプログラムも用意されています。私たちはEAS(English as an Additional Language)と呼んでいますが、生徒と教師に向けたELSのスペシャリストが常駐しています。ELSと、すべての授業を英語で行うメソッドによって、卒業する頃には全生徒がバイリンガルになっていることはもちろんのことながら、世界の大学で学び、国際的に活躍できるだけの語学力とコミュニケーション力を身につけることが可能です。
年長の生徒にとっては、より大きな挑戦が待ち構えています。2022年開校時に我々が受け入れる最高学年が英国のYear10になりますが、ここから2年間はIGCSEプログラムに取り組むことになるからです。この課程を修了するには、授業の内容をすべて正確に理解するための高い英語力が求められます」
「卒業後の進路」と「進学に対するサポート」についても、保護者の方々の大きな関心が寄せられました。ハロウ安比校でIGCSE課程を修了し、Aレベルを取得することで英国の大学だけではなく、北米や日本の大学への入学資格を得ることができます。ハロウインターナショナル姉妹校の卒業生たちは、これまでに米スタンフォード大学、英ケンブリッジ大学、英オックスフォード大学という名門校へ数多く進学しています。
「コ・カリキュラ・プログラム(課外活動)では、さまざまなアクティビティやスポーツ、芸術、地域への貢献を通して、リーダーシップやサービスの精神を学び、人間的な成長や正しい行動、相互扶助の精神を身につけることができます。IBディプロマプログラムで言うところのCASのようなプログラムです。
また、年長の生徒はExtended Project Qualificationについても学びます。これは、国際バカロレアのTOK(Theory of Knowledge)と同等の学問です。こうした一連の過程を修了することは、アカデミックな点数と共に、大学進学に非常に有利なものとなります」
進学に対する手厚いサポートの充実もハロウ安比校の大きな魅力です。大学進学専門のカウンセラーを置き、ガイダンスなども積極的に行います。
「世界中のハロウスクールのカウンセラーとも強い繋がりを築いていますので、世界トップレベルの大学に進学した卒業生の経験を、カウンセラーを通してシェアすることができます。例えば、コロンビア大学に進学を希望している生徒がいた場合、香港校からコロンビア大学への進学生を輩出したカウンセラーがいたら、そのカウンセラーからのサポートをハロウ安比校のカウンセラーを通して得ることができるのです。
進学のカウンセリングは完全な個別指導で、どの国のどこの街のどの大学のどのキャンパスに進学を希望しているかに合わせ、細かい指導を行います。そこには、模擬面接なども含まれます」
また、「全寮制による寮生活」も、ハロウ安比校の特性として保護者の方々の大きな関心事です。
「全寮制のため、ハロウスクールのハウスシステムを全面的に取り入れています。各寮はHMと呼ばれるハウスミストレス、またはハウスマスターによって運営されていますが、彼らはそれぞれの生徒のことをくまなく観察し、把握し、理解し、身体的、精神的な健康を全面的にサポートする存在です。寮は全部で4棟ありますが、各寮は縦割りで配置が決まるので、すべての学年の生徒がひとつの寮で暮らすことになります。年長の生徒には、メンターとして年少の生徒のサポートをするよう指導します。各寮にはチューターを置き、アカデミックな面でもサポートも行います。例えば数学が苦手な生徒がいたら、HMやチューターにくまなくレポートされるので、寮でバックアップすることができる。もちろん、精神的なサポートも怠りません。まるで家族のように子どもたちを支える親密な存在なのです」
最後に、ハロウ安比校が求める生徒像について伺いました。
「ハロウ安比校でのすべてのプログラムに積極的に取り組み、何かを得る意志のある生徒を求めています。私たちは、特別勉強のできる生徒を必ずしも求めているわけではありません。学力そのものよりも、聡明で、積極的で、ハロウ安比校の教育方針やプログラムについて「WOW! とても面白そうだから精一杯取り組んでみよう」と思えることが大切です。
また、地域のコミュニティや、生徒・先生と積極的に関わりを持つことのできる生徒。人間同士の関わりもハロウ安比校では非常に大切な教育の現場と捉えています。そのコミュニケーションの手段として、音楽でも、芸術でも、演技でも、ジョークが上手ということでも何でもいい。何か好きなものや個性、秀でたものを持っていることです。大事なことは、誰かから何かを得ることばかりではなく、自分自身を与えることができる人物であることです。自身の得意な分野を活かして、コミュニティに貢献できる生徒を求めています」
〈関連情報〉
毎週土曜: ハロウ安比校ミニキャンパスツアーを実施中!
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【イベント名】
ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
ミニキャンパスツアー
【開催日時】
毎週土曜日 13:00 JST
【お申込み方法】
お申込みはこちらにて随時受付中。
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