娘と私のヴィンテージフィーバーが、再び!
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て
- 名前
- EMIKO
- 家族
- 16歳と14歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
- 所在地
- アメリカ・ロサンゼルス
- お仕事
- モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
- URL
- nanamina
LAは、パンデミックで閉店してしまったお店が多いのですが、そんな中でもヴィンテージを取り扱うお店はいまだに活気があります。
娘のクラスの女子みんながこぞって着ていた「Brandy Melville」などはブームが去り、今LAのティーンに人気のあるのが"ヴィンテージ"なんです。ウエストハリウッドに、メルローズという活気のある通りがあるのですが、その辺りには手頃なアメリカンビンテージを扱うお店が集中しています。
お店によってテイストも違うので、まずお気に入りのお店を覗いてアイデアをもらってから、いざハンティングへと向かうのは、かなりチープな"Salvation army"へ。"Salvation army"はびっくりするくらい服が安くて、持ってけ泥棒状態。1ドルのワンピースや2ドルのシャツなんかを買ってきては、自分たちで丈を短くするなどして、若者らしい肌見せファッションを楽しんでいるのです。
日曜日になると開かれる、フリマ的な屋外マーケットにも若い子がたくさん集まっています。ここではヴィンテージを扱うお店もあれば、トレンドを意識した比較的安めの服もたくさん見つかります。日曜日の恒例行事となったマーケット散策では、娘たちはサングラスやワンピースを見つけて楽しんでいます。若者らしくチープに楽しい買い物ができるので、お金を出す親としても嬉しい。たった10〜20ドルほどで、毎回素敵な掘り出し物を見つけてきます。
ロスはヴィンテージものが充実していて、マルジェラやエディ・スリマンなどの有名デザイナーも来る度に、ヴィンテージのお店を覗いていました。そのエディによる「サンローラン」のファイナルショーがロスで開かれた時、私も招待してもらって行ったのですが、名だたるセレブとともに、エディとそのチームが"かっこいい"と思った一般人が街でスカウトされ、パーティに来ていました。その時に見た若い子たちがとてもかっこよかったのを覚えています。ハイブランドを買うお金はないけれど、アイデアと時間はたっぷりある若者。ファッションも、ヴィンテージを上手にミックスして独特ですごくよかった。
私自身も昔から、ヴィンテージものが好きでパリ時代は頻繁にお店に通っていました。ヴィンテージで見つけたものは正に、"出会い"を感じるものばかり。まず気に入ったものが自分のサイズとは限らないし、コンディションも良くないと買いたくありません。その辺をクリアしたものだけが私のクローゼットの仲間入りできるのです。
私のヴィンテージアイテムは、子ども達の予算に対してゼロが一つ二つ増えますが、それは自分で稼いだお金なので誰にも文句は言わせません(笑)。誰がこの服を着ていたんだろうと思い巡らしたり、イヴ・サンローランのミューズでもあったルル・ド・ラ・ファレーズにまつわる本をめくりながら、コーディネートを考えるのも楽しいひと時です。いつか私のお宝ヴィンテージも、娘たちが受け継いでくれるといいなあとファッション好きの母として夢見ています。
〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て