「もうやだ、やめたい」という言葉から、子どもたちの未来を考える
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 家族
- 4人(14歳と10歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- TCS認定コーチ、たいわ室コーチ、メンタルメイクコーチング「ゆうなぎ(YOUNaGI)」主宰。adomo_lab・アクセシスクール講師
- URL1
- SAWA(@sawa_iam)Instagram
- URL2
- SAWA official
【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
今年も残り2ヶ月。毎年思うのですが......夏休みが終わると、駆け抜けるように年末がやってきませんか!? 今年は早くも感染症が流行り、学級閉鎖が相継ぎましたが、小学生の次女の2学期は、まだまだ学校行事が盛り沢山。夏休み明けから、水泳大会に文化祭、秋の遠足と続き、残るは英語参観に焼き芋大会、そして音楽会。親の私も忙しい......。
次女は4年生になり宿題の量がググッと増え、習い事もあるので平日ゆっくり過ごす自由時間がなく、最近プンプンされています(笑)。とはいえ、習い事はどれも自分でやりたくて始めたものだけに、整理したくても辞めたくない気持ちとでユラユラ揺れているご様子。
そんな姿を見ながら、長女の時はどうだったかな? と思い返してみる。いや〜次女よりも確実に習い事が多く、さらに課題も多かった。次女の受験期もあったので、ほぼ見てあげられたなかったのに、あの子よくこなしていたなーと、今さらの遅ればせながら、心底感心しちゃいました。
本人にも「本当によく頑張ってたねー。いまも部活に勉強に学校生活に、ほんと良くがんばってるよー。凄い!」と伝えギューっとすると、照れくさそうながら満面の笑み。やっぱり幾つになっても、きちんと言葉で伝え愛情表現してあげることって大切なんだな〜と。長女は真面目で不器用、前に出るタイプではないけれど、芯には根性と忍耐強さ持ってるんだわ。うふふ。
そう思うと、次女は要領よく瞬発力と行動力があり甘え上手。ですが、自分に限界を出すのが早い=自分に甘い。と感じることも。これまではそれが何となく通用してきているのでしょうが、これから中学・高校と大人の階段を上るにつれて、もしかすると彼女は辛い現実と初めて向き合うことになるのかも。そこでの次女の思春期......は、想像するだけで思いやられますが、きっと私の人生に新たな経験をもたらしてくれることでしょう。母ちゃんの伸び代も、まだまだあるってことですね(笑)。
さてさて習い事......。良いか悪いかは別として、習い事を辞めるときの決断には、我が家かなり時間を要します。
それは、私の経験や考え、今日まで続けているモデルという仕事の影響も大きいのかなと感じています。
これまで2人の子ども達を見ていて、勉強にしろ運動にしろ「もうやだ。やめたい。面白くない」などと言い出すことが、何度もありました。共通してそうした言葉がでるタイミングは、ほとんど《何かうまくできない時や分からない時》が多いということ。私の中では、やめるやめないが重要ではなく、その理由や状況が大事かなと思っています。
小学校受験を経験している2人。以前にも記しましたが、受験期に知り得た子どもたちそれぞれの特性は、何かに直面した時の行動や思考としてなんとなく理解できます。それぞれと向き合い、一方的に強いるのではない関係性が築けているのも、根底にその理解があるからかもしれません。
もし「嫌だ。やめたい。面白くない」と言われても、そっか〜とその場では受け流してみる。そして、後でタイミングをみて、何が理由なのか? 例えば、先生なのか? 時間的なことなのか? など、きちんと状況を理解した上で、《やめた未来 & 続けた未来、そして私自身の経験》など含め、幾つかの選択肢を広げてあげるようにしています。
そうすることで、彼女たちの中でも「嫌だ」と漠然と思っていたコトへの理由が、自分自身の中で細かく整理でき、何となく心がスッキリする。そうすると次に向かって頑張れる。
この感じで、出来なかったことが出来た! に変わり、分からないことが分かった! に変わっていく。その喜びから得る小さな成功体験の積み重ねと共に、習い事を通して《諦めないしぶとさ》を、沢山積んでくれているのかなと感じるのです。
何事も、《やめる》ことは簡単かもしれない。けど、続けた先の未来を想像したとき、その未来を知らないままになってしまうかもしれないと思うと、やめるという選択は、もしかすると一番難しいのかなって思います。
私だって、何度も何度もやめたいと思ってきました。それでも、未だにモデルを続けられているのは、頑張った先にある深い喜びや感動を知っているから。同時に一つのことを続ける大変さも知り、そこで育てられている自分をよく知っているから。
《継続は力なり!》を、身をもって学ばせてくれているモデル業に出会えたこと。そしてそこから得た、お金では買えない経験こそ、私の大切な財産といえるからです。
娘たちにも、色んな経験を通して"好き!"に出会って欲しい。好きなことをとことん探求・追求して......苦しみもがきながらも、楽しみを見つけて人生を謳歌して欲しい。ここから先の彼女たちが切り開いていく未来が、私の楽しみでもあり、その未来に向け、私が出来ることは、やはり見守り応援することくらいですかね。
もう私の手の内からは、巣立ちつつある2人。これからは、徐々に私も甘え頼らせていただこう。そんなふうに感じられるようになってきた今日この頃です。
子どもって、自分だけの人生では経験できない学びを与えてくれる最大のツールなのかもー。ありがたやー。ありがたやー。
〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児