次女と初のNY2人旅。異国の地で見て触れて学んだこと
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 家族
- 4人(14歳と10歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
- URL1
- SAWA(@sawa_iam)Instagram
- URL2
- SAWA official
【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
前回、写真でご紹介したNY旅。次女と初の2人旅でした。
幼稚園児の頃に何度か訪れていたNY。それからというもの、幾度となく長期休みとなると「NY行きたい行きたい」と懇願していた次女たっての願い。コロナもありましたが、長女が中学生となり土曜も毎週授業と部活。どこへも行けずな次女の週末は、毎週テニス三昧。長女の頃は、よく海外に飛び立っていた秋休みの時期です。
「そっか〜よし!行くか!」と、意を決してから行動力は早いです。スタスタと準備し、昨年11月サクッと旅立ちました。
NYといえば楽しみの1つがミュージカル。どの旅にも1度はその場所にしかないモノや場所を訪れ、本物に触れるように心がけている我が家。今回は、次女も大好きなマイケル・ジャクソンのミュージカル『MJ』が、ブロードウェイで開催中ということで、即決! 幼い頃から耳慣れたマイケルの曲に、終始ノリノリで口ずさみ、時に踊りながら臨場感を満喫していました。
そして、偶然にも秋休み期間を利用しNYに来ていた次女の親友と、自由の女神ツアーを。共にフェリーに乗り、自由の女神の麓に着くと子どもたち2人の光景は、小学校の校庭と微塵も変わらず。落ちているドングリを拾ったり、走り回ったりで、思わず笑ってしまいました。
遊んだあとはロッカーに手荷物をいれ、いざ女神へ! と張り切った娘達。エレベーターを利用したかった母の願いは届かず、ふくらはぎの悲鳴が聞こえそうな階段でまんまと上まで付き合わされました。が、たどり着いた扉をくぐったその先に広がる海と空の世界は眩しく、海風で少し冷たい空気を肺いっぱいに吸い込み、とても清々しい気分となりました。
フェリーで移動中、空や海を眺めながらの娘たちの会話は、クラスでの友人関係や学校の話。4年生でのクラス替えで離ればなれとなり、少し変わってしまった新しい環境の中でそれぞれ毎日少しの気使いをしながらも、頑張っているんだ〜、と側で聞いていました。聞きながら何となく想像してみて、2人に共通しているかなと感じたこと。
1対1の構造だと小さな喧嘩や言い合いが起きても、自分で何とかでき、その場で収まる感じ。しかし、この構造が成り立つのは、どうやらギリギリ2対1というシチュエーションまで? のようで、3対1となると1人の方は耐えられなくなる。 大人の世界でも3人集まれば派閥が成りたつといわれるように、何となく圧力なる空気ができるから? かしらね。
何もなくともグループ化しようとするギャングエイジなんですもの。加えて良し悪しの分別もつかない子ども達の世界。簡単に仲間はずれ的な構造ができてしまうことも、想像に難しくない。この状況が悪化するとイジメに発展するやもしれないので、そこは場面によっては注意深く見守る必要があるのかもしれません。
でも、子ども達はこうして小さな世界で、社会勉強しているんだ......と思い、私は口を挟むことをグッと堪え、〈体験から学ぶという貴重な機会〉を奪わないよう、そっかそっか〜と心の中で頷きながら、ただただ聞いていました。スタート地点に戻った時には、2人は何だかスッキリしたご様子。異国の地での再会からの喜びももちろんでしょうが、
それ以上に、こうして自分の内にあるモノを友達に吐き出せたということも大きいかったのかなと思います。安心して話せる友達の存在って、大人も子どもも関係なく素敵なものですよね。
さてさてNY、着いたその日はハロウィン。帰国前日には、NYマラソンと催し物にも恵まれラッキー。NYマラソンは朝早くからスタートし、マンハッタンからブルックリンまであちらこちらで通行止め。封鎖された道路いっぱいに走る参加者は、人種も年齢も様々、ジェンダーレス、ハンディキャップ、車椅子で参加されている方などであふれる街頭。
そして、声をあげ仮装して応援する人達とで、もう街をあげてのお祭り騒ぎ。娘もこんなに間近で見れたマラソンに大興奮。沿道の先頭まで行き、手を振り声をあげて応援している姿は可愛かったです。夕暮れも終わる頃、アップタウンへ食事に向かったのですが、暗くなってもまだまだ続々とセントラルパーク内のゴール目指して駆ける人たち。そして、沿道からも変わらず道ゆく人達が拍手と共に声援を送っている温かな光景には、自然と笑みが溢れホッコリ。スポーツっていいな〜、人間っていいな〜と、豊かな気持ちになれました。
この時間が次女とっては、冬休み明けに行われるマラソン大会に向けての良い刺激になったようで、今年は自ら目標順位を定めていました。
昨年の夏休みには、「毎日何かを調べる」という課題があったのですが、次女が選んだのは円⇆ドルの為替と、ガソリンの価格。その時、為替の変動が自分の生活にどう影響するのか? は、ピンときてなかったようですが、このNY旅行で自分に馴染みのあるお菓子を購入した時に、え? ココで? という感じで繋がりを知ることに。
それは、1ドル100円のケースと150円のケースで、日本円に換算して金額を伝えてみた時、日本でいつも食べているお菓子とジュースが、ほぼほぼ倍の価格になっていることに、「え? たっかーーーい!! え? 円安くない? ヤバイじゃん! えー」とビックリしていました。
結果的に、マラソンにも為替にも、タイミングが良い2人旅にもなっていました。
実体験から学ぶということは、一見ピンとこないことも凄くすんなり浸透してくれるということを再認識でき、もっと色んな体験させてあげたいなとも思えた旅でした。
「ママ〜、秋休み後2回あるよね? 次は、どこ行こっか?」。なんて、2人旅を味占めた次女は帰りのフライトで、色々と妄想されていましたとさ。
日常から離れられる旅からの発見......。子ども達と一緒に後何回できるんでしょう。
〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児