友達っていいなって思えたある日。子どもたちの「トモカツ」その真意とは
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
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【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
暫く空いてしまいました。今年も半分終わってしまっただなんて、本当にビックリしちゃいますね。
子ども達もグングン成長し、学校行事もドンドン終えて、なんだか以前より増して寂しさが湧いてしまいます。1つ1つの行事へのも想いも一層深くなり、こうして共に喜びや悔しさ、感動を分かち合えることに、ありがとうの気持ちに埋もれている毎日です。
6月にして、早くも長女は中学生活ラストの体育祭も終え、3年間駆け抜けた部活も引退。次女も運動会や春の遠足登山を終えてしまっている、我が家です。
特に、思い入れのあるのが運動会。今年も、暑さに負けないほどの熱い声援を送った私は、子ども達の頑張る勇姿に涙が込み上げたものです。ただ、長女の部活のバスケに関しては、予想外の呆気ない引退試合となってしまい、気持ちの消化が出来ずにいる、諦めの悪い親代表のような私です(笑)。
溢れる感情もドラマも沢山ありますが、そちらはまた次回にしたいと思います。
さてさて先日、次女の学級通信にクラスの友達の日記が掲載されていました。
『ともだち』というタイトルで始まった学級通信。読み進むと、そこには「親友の子とあえて一緒に遊んだり下校したりしていない」という内容。ふむふむ、 何かクラスの女子内で揉め事でも起きているのかな? なんて想像しながら読み進みました。が、その先に記されていたのは、とっても意外な内容でした。
それは、その子が意を決して勇気を持って起こしている、"トモカツ"という行動だったからです。
3・4年生というギャングエイジを過ごし、更に自分の意思もぐんぐん成長を遂げる5年生。内面的な類似性や、同質性の一体感を求めて仲良しグループで行動したいと思う気持ちを強く持つ子ども達も多く、それは成長段階で自然なことだと言われています。
しかしそのような中でも、グループ以外のそれまで見ることをしなかった友達に対する興味関心を持つことで、それまで知ることのなかったその人の個性や新しい友達との別の世界の発見につながることもあります。そして更に、その経験は、成長や可能性を広げることにもつながります。
大人になった私でさえ今でも体感していることですが、年頃に差し掛かる子ども達にとって、その行動はなかなか勇気がいることなのではと思うのです。
が、学級通信に掲載されたその友達は、自ら"トモカツ"を始めている、という内容でした。それだけでもビックリしたのですが、実際に掲載されていた友達の日記に目を通してみると、
・コミュニケーショが上手くなりたい
・友達を増やしたい
・クラスの友達から信頼関係を築きたい
という思いを抱いていた彼女。このような思いが"トモカツ"をするベースとなっているようで、すべては彼女自身の自己分析による人見知りからくるもの、だそう。
5年生でそんな自己分析ができているということにも驚きでしたが、そこから更に自分の人見知りを克服し、仲良し以外の友達とコミュニケーションをとりたい! 友達をもっと増やしたい! クラスの友達から信頼されたい! などという思いに繋がったということなのです。
そして、もっとビックリなことが!! いきなり娘の名前が登場。ドキドキ......。
その子のロールモデルとなっていたのが、まさかの我が家のムードメーカーである、次女だったということでした。
「コミュニケーションの上手い⚪⚪ちゃんみたいになりたい」と。
人が生み出す感情の一つでもある「羨ましい」という気持ち。この思いは、時に妬みや僻みの感情につながり、意地悪に発展してしまうことも大いにある筈なのに、その羨ましさをこんな風に感じ、自分への成長につなげ行動を起こせる友達がいる。そんな環境で日々を過ごし、共に成長できる次女は幸せだなと、涙が溢れちゃいました。
そんな次女も就寝前、時には、「学校やだ。行きたくない。お友達関係面倒くさい。楽しくない」などと言い、学校で起こる色々に対して、「我慢して笑顔で過ごしているんだよ」と、泣き叫んでいる時もありますが、こんな風に友達に見てもらえているということを知れて、私自身はなんだかホッコリ。
日記の最後には、友達から何かお願いされると嬉しくなる。と素直な気持ちに溢れた彼女の日記を読み終えて、「ありがとう!!」と心の声が漏れ、隣にいた次女をギュッとハグ。
そして娘にも、「いつも頑張ってるんだね。いつもありがとう」と伝えられ、とっても優しい時間となりました。
翌日、クラスで開催された"トモカツデー"も、意気揚々と過ごせたようです。
"ともだち"って存在も、人それぞれ。自分にとっての"ともだち"って果たしてどんな存在? なんでしょうね。
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友達
高丸もと子・作
目があって笑ったり 声をかけたりするのも 友達だけれど
無理して笑わなくてもいい 友達っていいな
やさしい言葉や 励ましの言葉なんか いらないときもあるって
知っている友達っていいな
自分でしか乗り越えられないと わかっていてくれているから
傷つきやすいから 自分にバリアをはっているだけ そのバリアを破って
本当の心がぶつかりあうときに できる傷なら こわくない
そう思っている人の 友達が わたしだったらいいな
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〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児