長い夏休み中に、サランが体験した韓国のモデルスクール
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て
- 名前
- SHIHO
- 家族
- 3人家族(夫、11歳の女の子)、ミニチュアダックスのキョロ
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、ウェルネスアドボケート
- URL1
- SHIHO(@shiho_style)Instagram
- URL2
- Shiho Style
【モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て】
子どもたちとの夏休み、みなさん、どう過ごされていますか?
インターナショナルスクールの夏休みは、とにかく長い! 日本の学校は1ヶ月半くらいだと思うのですが、サランの学校は2ヶ月3週間もあるんです。おおよそにして倍! 毎年、この長い夏休みの過ごし方についてあれこれ考えるのですが、今年は、3部構成にしました。
1部は、学校のサマースクールへ(3週間)。
2部は、韓国に滞在してモデルスクールへ(4週間)。
3部は、LA&HAWAIIでバケーションを楽しむ(2週間)。
という、ママプロデュースです(笑)。
これを書いているいまは、ちょうど韓国滞在から帰国したところ。今回なぜ、モデルスクールに通わせることにしたかというと、実は、サランが韓国で所属している事務所はエンターテイメント中心で、ファッションに関してはモデル事務所にお願いしようとしていた矢先だったから。
夏休み前のリサーチでモデル事務所の方にお会いしたところ、1ヶ月のスクールを開催することを聞いて、これはいい機会だと! 本当は、学校に通って韓国語をしっかり学ばせる予定だったのですが、サマースクールがうまく見つけられずにいたのと、プライベートの先生にお願いしても、集中力が続くのは1~2時間程度だし、どうしようかと困っていたところだったんです。
モデルスクールは、すべての平日の、午後12:30~17:30までびっちり学ぶと聞いて、モデルのスキルも韓国語も同時に学べて一石二鳥! どころか、時間も長くて、お友達もできて一石四鳥以上! だと思い、即決しました。
日本では、モデルのスクールといえば、ウォーキングレッスンくらい? 韓国では、ウォーキングに加え、ダンスや筋力トレーニング、ポーズや理論、撮影シューティング、オーディションなどもするそうで、内容が充実しています。
こちらでは、女優の卵の方も"練習生"という呼び名があったり、人気歌手グループの「BLACK PINK」もデビューするまでに下積み時代(レッスンやオーディション)が4~6年ほど続いていたそう。韓国では当たり前に、スキルを身につけるための準備期間があり、その中で勉強をし、努力を積み重ねていきます。そこに集まる方々の意識も高そうで、いい出会いにも繋がる気がしたんです。
でも、本人に意見を聞くことなく決めてしまったので、彼女にそれを伝えた時は、「なんで行かなきゃならないの? やりたくない!」と、当然のことのように言われましたが。
実は、この返答は日常の中で良くあることで。どんな時もサランは私の提案を最初は嫌がって、喧嘩になりそうになりながらも連れて行くと、「楽しかった。また行きたい!」となるのが、彼女の口癖でいつものパターン(笑)。
今回も、初日の行く前まで「行きたくない!」を連発していましたが、「いやいや、韓国でお仕事したいなら、みんなレッスンしてるから行かないと!」と、説得して連れて行き、初日を迎えました。
緊張しながらも、ドキドキとワクワクを含ませて10~20代のお姉さんとお兄さんが集まる教室に一人で入って行ったサラン。初日の休み時間、彼女の様子を見に行くと、「緊張する。ヒールを履いてウォーキングできない」と、少し弱音を吐いていて。
でもよく見ると、その話をする表情が決して悲観的ではなく、ポジティブな雰囲気だったんです。その様子はまるで、私が10代の時に初めて東京のモデル事務所にオーディションをしにきた日のようで、緊張よりも、何か未知なるものが始まる予感がしてワクワクしていたんです!!
そんな彼女に、
「いまはできなくても全然よくて、練習すればできるようになるんだよ。ママも仕事の時に緊張したり、できないことがあっても、いつも心の中では "私はできる"って自分を信じているの。その気持ちがすごく大切なんだよ。サランも心の中では "私はできる"って思っているのを知ってるよ」
と、アドバイスすると、彼女は何も言わず、図星を突かれたかのように、ニンマリした表情に。
もしやスイッチ入ったかも?と予感しましたが、その後、初日が終わって迎えに行くと、案の定、「楽しかった。明日も来たい!」と、言われました(笑)。
その後は予想通り、1日も休むことなく、楽しみながら通いつづける日々でした。ある日なんて、ダンスや筋力トレーニングのおかげでくびれたウエストを鏡で見ながら、「サランってすごい!」と自画自賛していたり(笑)。中盤頃には、パパがレギュラー出演している韓国のTV番組が密着して、彼がサランの通うモデルスクールで講義をすることになったり!
私は予定があり、その場にはいけなかったのですが、サランがみんなの前でウォーキングするムービーがパパから嬉しそうに送られてきました。
今回のモデルスクールについて、パパにサランの様子はどうだったか感想を聞くと、
「5年前にBonpointのパリコレのショーで歩いていた時よりも、雰囲気、目線、歩き方のレベルがアップしていた! 11歳のサラン以外は、みんな15歳~20代の年上で、もし自分がサランの年頃で同じ条件の中にいたら気落ちしそうなところ、彼女は、人見知りでシャイながらも、自分をしっかり出せる能力を持ってると思った。まだ開花していない蕾のようだけど、これから開花するかしないかは本人次第だと思う。自分の"努力"っていう水を、自分にあげて開花させないとね」
と、褒めながらも少し厳しめの現実的意見でした。ちなみにこの日、モデルスクールで開催されたパパの講義は、"成功する人としない人の違い" について話したそう。
みなさん、それってなんだと思いますか?
パパ曰く、「めっちゃ簡単。"行動すること" だよ」って。
人はよく、「お金がないから挑戦できない」っていう人が多いのだけど、実際はそうではなくて、挑戦してないからお金がないだけ。何事もまずは、行動を起こすこと。センスがあっても、行動に起こさないと成功しない。そして「失敗は失敗じゃない」ってことを話してきたそう。
さすが、勝ち負けがはっきりしている勝負の世界で生きながら、いい時もそうでない時もいろんな経験をしてきたパパの口から出る言葉は、説得力がある!
そういえば、私も数ヶ月前に、「志保も何か新しいことに挑戦した方がいいよ」って、アドバイスされていたところでした(笑)。
最近は、現役の選手でありながらも、韓国でドラマや映画に出演したり、アパレルブランドを始めたり。先日は、新しい格闘技団体<CASTLEE88>を立ち上げる発表をしたばかり。とっても意欲的で、毎日トレーニングもしてクタクタになりながらも、すごく頑張ってる!
そんなパパの言葉や行動力が、うまくサランに届いていてほしいです。
モデルスクールの最終日。彼女を迎えに行くと、みんなに囲まれて満面の笑みでハグして別れを告げている姿がありました。そしてみんなが帰った後に、一緒に座っていた椅子に倒れ込み、悲しくなって大大大号泣していました。
その涙には、彼女がこの数日間に経験した緊張や勇気、努力や積み重ね、人とのつながりや信頼など、数えきれないかけがえのない思い出と、みんなとの日々が終わってしまった寂しさが詰まっていたのだと思います。
先生からも彼女宛にお手紙をいただいて、初日から最終までの様子や、どれだけ暖かく見守って下さっていたかがわかる言葉の数々に、今度は私が大号泣。
夏休みは、いろんな人や環境にたくさん触れて、いい経験と成長をしてほしい! と、願っていたのですが、彼女にとって、本当に充実した、貴重な時間が過ごせていたよう。この経験を活かし、これからも挑戦を惜しまず、自信を育んでいってほしいです。
〈SHIHOさん連載〉
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て