14歳になったサラン。仕事と学校、隣り合わせにある"自分の居場所"とは⁉︎

モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て
- 名前
 - SHIHO
 - 家族
 - 3人家族(夫、14歳の女の子)、ミニチュアダックスのキョロ
 - 所在地
 - 東京
 - お仕事
 - モデル、ウェルネスアドボケート
 - URL1
 - SHIHO(@shiho_style)Instagram
 - URL2
 - Shiho Style
 
【モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て】
すっかり冷え込む日が増え、冬の訪れを感じる今日この頃。みなさんはお元気ですか?
我が家はというと、パパを筆頭に、サランも私も韓国での仕事が増えて、飛行機に乗る回数が増えています。
サランは毎日の学校が楽しい様子で、何よりも彼女の第一優先は友人、そして部活のバレーボール、学校での勉強。うちにいても、いつも友達と携帯でつながっていてチャットしたり、話したり。常に「チーンチーン」と携帯が鳴って、お友達からメッセージが届いていて。
かと思えば、「お友達と原宿に行ってくる」とか、「今夜はお友達とディナーしてくるね」って、すぐに出かけちゃう。まあ、楽しそうにしていると、親としては何より安心でホッとするものです。さらに勉強の方も、積極的に家庭教師の先生と勉強をしていて、先生からも「最近、サランがやる気です!」って褒められて、何より!
「ママ、数学が前はこうだったのが、今回こうなって、先生から評価をもらったんだよ!」と、自分の成長ぶりを嬉しそうに話してくれたりもして。新学期を迎えて、充実の学校生活ぶりです。
そんな中、ある週末に仕事が入り、韓国に行かないといけなくなって。前々から伝えてはいたのだけれど、いざ行くとなったら、
「その日は今季最初のバレーボールの試合があるから、どうしても休みたくないの! サラン、CチームからBチームに昇格できたんだよ! お休みしたら、Cチームに落とされちゃう」
って大泣きされてしまって。
気持ちはわかるのだけど、一度受けた仕事を今更断るわけにはいかず。どうしても行かなきゃいけないって説得しました。出発の日、ソファーで死んだように倒れ込んで、ポロポロ涙を流しながら呆然としている彼女の姿があって。
「早く準備してね」と言っても全く動こうとせず。ギリギリの出発前になんとか準備して韓国へ。翌日、仕事へ行く日の朝も「韓国に来たくなかった......」と、ずっと怒りながら泣いていて。あまりにも、彼女の気持ちが仕事ではなく、バレーボールの試合の方に向いていて、いたたまれなかったので、
「バレーボールは、あなたが出れなくても誰か代わりの人がいるの。でも韓国での仕事は、サランじゃないとできないことなんだよ。あなただから求められること、できることがあるの。それがどういうことなのか、今日一日過ごして、きっとわかると思うから感じてごらん」
と話してみました。泣きながらも、耳を傾けてじっと話を聞いていた彼女。
現場では、気持ちを切り替えて対応していました。2日間あった仕事の中で、彼女なりに非日常的な時間を緊張しながらも受け止め、戸惑いながらも、しっかりと自分であり続け、自己表現していたように思います。
仕事を終えて、空港で帰りの飛行機に乗る前に、誰かが「サランちゃんですよね?」と声をかけてくれて。
「はい、そうです。ありがとうございます」って、嬉しそうに対応している彼女の姿を見ることができて。
「2日間、どうだった?」と聞いてみたら、
「楽しかった。ママ、ありがとう」という言葉が聞けました。
「来てよかった?」という質問には、小さな声で「うん」と。
そこには、2日前、泣いていた姿とはまったく違う笑顔の彼女がいて、新しいことを受け入れて世界が広がった別の姿がありました。
今回だけに限らず、以前にも韓国の撮影をすることで、海外にお引越ししたベストフレンドのお誕生日会の集まりに参加できなかったことがありました。
嬉しいことと悲しいこと、いいこととそうじゃないこと、得るものと手放すもの。
そういうものって、実はいつも隣り合わせであることが多いのだけど、悲観的に捉えるんじゃなく、今目の前にあるものに感謝して、自分の役割を楽しむ気持ちで受け止めていくと、新しい喜びが待っていることってありますよね。
仕事をいただけることはとても有り難いことで、奇跡のような出来事です。でも、今の彼女にとって仕事は未知なる世界で、どうしたら良いか手探りでもあり、誰かの期待に応えるべき場所で、幼い頃からプロとしてやり切る性格上、少しまだ戸惑いがあるようです。
その反面、学校生活は、素のままの彼女を100%で受け止めてくれる友人や先生たちに囲まれていて、心から楽しめる、居心地いい場所になっているのだと気づきました。
先日、初めて彼女のバレーボールの試合を見に行ったのですが、とってもイキイキしていて、彼女のアタックで何度も点数が決まっていて。試合中、周りのチームメイトへの声がけも積極的で、チームを引っ張るムードメーカーになっていました。
さらに、「ママ!Aチームは本当にプレーがすごいから見てね!」って、友人がいるチームの応援とリスペクトも半端なくて。彼女が心から楽しんでいて、大切にしているのがとっても伝わってきました。
私たちがこうして日本と韓国でお仕事をさせていただけているのも、人とのご縁やたくさんの方々の支えがあってこそ。そして、彼女が学校生活を楽しめているのも、心から笑い合えるベストフレンドとの出会いや、日々成長を見守り導いてくださる先生方のおかげです。
どんなに良い仕事やいい成績を残しても、そこに「人とのつながり」がなければ、きっと心からの喜びや楽しさは生まれないのだと思います。
誰かと心が通い合うことで、心が弾み、世界が少しずつ輝きを増していく。
これからもそんな"つながり"を大切にしながら、学校でも仕事でも、新しい出会いや経験を通して、彼女の中に眠る魅力や可能性をのびやかに花を開かせていってほしいです。
〈SHIHOさん連載〉
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て