ヨーロッパで過ごす夏休み。どこでも自分らしさを表現し、全力で楽しむ姿に感激

モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て
- 名前
- SHIHO
- 家族
- 3人家族(夫、14歳の女の子)、ミニチュアダックスのキョロ
- お仕事
- モデル、ウェルネスアドボケート
- URL1
- SHIHO(@shiho_style)Instagram
- URL2
- Shiho Style
【モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て】
猛暑が続く夏休み、皆さんはお子さんとどんな時間を過ごされていますか?
我が家はこの夏、親友がミラノに引っ越したこと、友達家族がヨーロッパ旅行に行くこと、そしてローマで行われるブランドショーの招待を受けて、これはもう「ヨーロッパに呼ばれている!」と背中を押されるように旅先を決定しました。
私は仕事のため、サランだけひと足さきに6月中旬から親友が住むミラノへ。心配することなく旅立てたのは、昨年、航空会社のキッズサービスを経験していたのと、英語力にも自信があり、10代になって自立心が芽生えた証なのかなと感じます。
そして今回、旅を通じて驚かされたのが、彼女の自己表現の力です。
普段や学校では、パーカーにキャミソール、スウェットパンツというカジュアルなスタイル一辺倒のサラン。スカートは1枚もなく着ている姿を見ることがないのに、旅先のギリシャで待ち合わせをし、ディナーに出かける時に、突然、水着のようなタイトなミニワンピースで現れたんです! しかもスカートにレースがあしわれていて、思いっきりレディな感じ。ネックレスやブレスレットをいくつも重ね着けし、お出かけのミニバッグまで持っていて。普段とは180度違うスタイルに、二度見してしまうほど驚いてしまって(笑)。
その後もフリルのミニドレス、ピンクのビキニ、マーメイド風のキラキラキミニスカートなど、日本にいるときとはまったくの別人の着こなしとキャラクターになっていて。それは単なる"変身"ではなく、訪れた国やシーンなどTPOに合わせて、友人とお揃いやカラー違いになってコーディネートを楽しんでいるんです。
旅に出る前からネットで買い物をし、ミラノに着いてからもショッピングをしていたようで、旅を楽しむための準備と、その場に合わせて服をコーディネートする力が育っているんだなぁ、と感心しました。
そういえばハワイでの小学校時代、ハロウィンの2週間前からパジャマデーなど、色々なテーマに合わせて、着こなしを変えるイベントが毎年あって。決められたテーマごとに、クラスの中で自分らしくいられるスタイルを毎回考えて選んでいた経験が今に活きているのかしら? なんて、思い出したりも。
そんな自己表現が、今回の旅行ではヘアメイクにも現れていて。ローマで開かれたファッションショーのイベントに一緒に出席したときのこと。プライベートで彼女がメイクをする姿を一度も見たことがない私は、ナチュラル派の彼女に「ちゃんとヘアメイクしてね」と促すと嫌がる気がして言い出せずにいて、どうしようかと少し心配していたのですが。
なんとイベント当日、何も言わなくても、ビューラーやチーク、リップをちゃんと用意して、私のものを一切借りることなく自己流メイクをしていて! ヘアは、友人が用意していたヘアドライヤーを借りつつ、彼女と2人で髪を巻いたり、ハーフアップしたりとあれこれヘアスタイリングして自分達でうまく仕上げていて!
ドレスに対してもインナーの見え方や合わせるジュエリーにもこだわっていたり。ただ身につけるだけじゃなく、"自分らしく、しっくりくるかどうか"を大切にしている感じが見受けらました。
幼少期から、肌に心地いい素材が好きで、着ていて少しでも違和感がある服は着なくなる傾向にはありましたが、おしゃれをするときもそんな自分軸の感覚が鋭くて。
さらに!スタイリングに伴い、過ごし方もちゃっかり。ギリシャでは、海とプールで日焼けに夢中になり、ローマでは、イベントで出会うスターたちに夢中に。目を輝かせて一緒に写真を撮りたいと目を見張って待ち続けたり、有名DJが登場すると彼の目の前を陣取り、そこから離れなかったり。とにかくミーハーで、そこに対するエネルギーや集中は半端なくて(笑)。
かと思えば、ミラノでは、私が美術館へ誘っても「友達と行きたい場所があるから私は行かない」ときっぱりと断られちゃう(笑)。大人と子どもはだいたい別行動で、自分達で好きな場所に移動し、ディナーして電車に乗って帰ってきちゃうことも。
そうやって、それぞれの国や出かける場所によって、自分が過ごすスタイルと目的を明確にスイッチして全力で楽しむ姿に、切り替えの早さと適応能力の高さを目の当たりにしました。
私はその場を楽しむよりも、今回はすっかり彼女のマネージャーのように見守る、サポートするスタイルでしたが(笑)。彼女から国ごとに「ママ、ありがとう! すっごい楽しかった」って笑顔で思い出に浸る姿を見るだけで幸せでしたし、これってまさに"親心"ですよね。
彼女って楽しむ力もそうですが、何よりも自分が好きなものや、好きなことがハッキリしているんです。
旅の中でも興味のないところに連れて行ったときの拒否反応はすごくて(笑)、自分で選んで決めたものに対する楽しみ方は半端ない(笑)。とってもわかりやすい性格ですが、もしかして子どもや特に赤ちゃんなんてまさにそうで、好き、嫌いがはっきりしてますよね。
大人になると、やらなきゃいけないことや考え事が増えたり、建前や遠慮、人との付き合いなどがあって、本来、本当に自分がしたいことや好きなことがブレちゃうことってあるのかもしれないって思うんです。
でも、今ある貴重な一瞬一瞬を心の底から楽しむ秘訣って、自分の好きをちゃんとわかっていて、その中で与えられた環境を楽しむ自分作りや、目的を明確にすることなんだなって、子ども達の姿を見て学ばされました。
もう一つ、今回の旅で学んだのは「子どもに自ら考えさせる時間を持つ大切さ」です。
一緒に旅をした友人ママは、飛行機の乗り換えなどをする際、親が引き連れるのではなく、チケット番号や搭乗ゲートの確認をさせるなど、まずは子どもにチケットを渡して自ら動くように任せていました。さらには、子どもの不注意でiPhoneが壊れるハプニングがあったのですが、Apple Storeの予約から修理に出す経緯や内容まで、親ではなくまずは子ども自身にやらせるんです。
私ならつい手を出してしまいそうな場面でも、「自分で考えて、行動する」経験を子どもにさせる。その経緯での経験ひとつずつが自立を育てるのだと、改めて実感させられました。
夏休みも中盤を迎え、いよいよ後半。
私は東京に戻って仕事の日々ですが、彼女はまだヨーロッパの旅が続く予定。また新しい場所で新しい経験を積み、お土産話を聞くのが楽しみです。みなさんもお子さんの成長がグッと見えるこの夏休みを是非、楽しんでくださいね。
〈SHIHOさん連載〉
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