親の希望と娘の興味のすれ違い!? やる気に火をつけたスポーツとは
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て
- 名前
- SHIHO
- 家族
- 3人家族(夫、12歳の女の子)、ミニチュアダックスのキョロ
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、ウェルネスアドボケート
- URL1
- SHIHO(@shiho_style)Instagram
- URL2
- Shiho Style
【モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て】
皆さんのお子さんは、何かハマっているものはありますか?
サランのパパの家系は、主人本人と父が柔道代表選手、母も水泳代表候補選手という、スポーツ一家。そんなDNAの影響か、サランは小さい頃から体を動かすのがすごく得意で、幼稚園時代はかけっこや泳ぎがとにかく速くて。きっと幼少期のうちに何かしらのスポーツに出合い、それを極めていくのだろうと漠然と思っていたのですが......。
なんでも集中してすぐに出来ちゃうからこそ、瞬間的に出来たことに満足しやすく、その後の努力が続かない、という特徴があったのです。
振り返ってみると、体操教室に始まり、バレエ、ダンス、ピアノ、歌、テコンドー、バトミントン、テニス......いろんな習い事に挑戦してきたのですが、ことごとく続かなくて。ハマるものにずっと出合えずにいました。
ハワイでは、アーチェリーと水泳、空手、体操を始めたものの、コロナ禍で規制が厳しくなり、やむなく通えなくなってしまって。そこから規制がさらに厳しくなってきたことで日本帰国を決意し、続き始めていた習い事を全てやめることになってしまいました。帰国してからも、外出して人と触れ合うことに娘が前向きになれず、習い事を再び始める気持ちになれなくて、気づけば2年間もスポーツをしない日々が続きました。ちょうど8~10歳という、スポーツ伸び盛りの年齢で何もやれていないことに、少し焦りを感じ始めていて。
日本のお友達は、野球やサッカー、サーフィンやダンス、スノボー、バイオリンなどいろんなものにハマっている中、スポーツ少女だと思っていた娘は、コロナ禍にオンライン授業が始まってパソコンと向き合う日々が増えたことで、スポーツよりも音楽やTickTok、YouTube、Roblox、Minecraft などにハマってしまい、いつの間にかオタクキャラに転換していたのです。ハマるものはあっても、内心これでいいのだろうかって、正直心配になって。
私の理想では、「東京オリンピックを観て、オリンピック代表選手に憧れて、プロスポーツ選手を目指すのでは?」 なんて勝手な夢を描いていたのに、そんな夢物語は何も起こらないままスルー(笑)。
その時、運動していなかったのはサラン同様に私もそうで。ハワイでは、ヨガとトレーニングのパーソナルティーチャーと定期的に運動をしていたのですが、コロナ渦中、日本に戻ってからは全く運動しなくなり、1年半で5キロも太ってしまって。焦りに焦って、ヨガを再開。その後、友人の紹介でパーソナル・キックボクシングジムに通うようになってから、みるみる体が引き締まって、気づけば体重が6キロも落ちたんです!!
特にダイエットを目的にしていたわけではなかったのですが、キックを続けているとウエスト周りが細くなって、思っているよりも運動量があるようで、どんどん引き締まってくるんです。しかも練習すればするほど、体の使い方や軸の取り方、力の抜き方、体の繋げ方などがわかるようになって、心身が進化していく感じと、パフォーマンス力がどんどん上がっていくのが本当に面白くて。これはいい! と、サランにおすすめしたり、たまたま見学の機会に恵まれたりもしたのに、1ミリも興味を示してくれなくて。
以前、出演していた韓国のTVショー『スーパーマンが帰ってきた』でも、彼女はいろんなスポーツに挑戦していましたが、その時のスタッフから「サランちゃんは武道系のスポーツが向いていると思う」と言われたことがあって。
「キックボクシングにハマってもらいたい!」との思いがあったのですが、こちらからしつこく言ってもどうかな? と思い、キッパリ誘うのをやめて、私だけでコツコツ楽しんで通っていたら、ある日、突然、
「ママ、キックボクシングやってみたい」と、リクエストが。
「きたーーーーー!」と(笑)。
実は、そこのキックボクシングの先生達は、日本&世界チャンピオンの方がほとんどで、とってもスペシャルなジム。教え方も専門的なので、見ていないと思っていても、私がやっている横目で気になっていたのかもしれません。
もしや今度こそハマってくれるのでは? と期待しつつ、数回通い始めた頃に、彼女のスイッチが突然入る出来事が起こったんです。
それが、浅田真央ちゃんが主催する『BEYOND』というアイスショーを、一緒に観に行った時のこと。
フィギュアスケートに人生をかけている真央ちゃんの素晴らしいパフォーマンスや、他の出演している選手の方が、涙ながらに公演に対する熱い想いをお話しされる時間があって。そんな感動ストーリーの数々を目の当たりにしたサランは、スポーツの熱さや真剣さ、ファンの方々の熱狂的な感じに驚きながらも、感化されていた様子。また、公演後に真央ちゃんや出演者の皆さんとお会いできる機会をいただけて。
初めて顔を合わせたとき、サランはキラキラ目を輝かせていたのですが、そんな彼女に真央ちゃんが何気なく、「何かスポーツしているの?」と、声をかけてくれたんです。
私的には「彼女、キックボクシング、始めました!」だったのですが、彼女の答えは、まだ始めたばかりだったからなのか、「あ、えっと......」と、無言になってしまい答えられなかったんです。
きっと彼女の中で、キックボクシングは始めていたけれど、まだまだ言えるほどじゃないって思ったのかもしれません。
そのジレンマが良かったのか、負けず嫌いの性格に火がついたのか、アイスショーの後、たまたま偶然にもキックボクシングレッスンの予約を入れていたところ、その日の彼女のレッスンに向かう真剣さとやる気といったら、半端なかったんです。真央ちゃんのフィギュアスケートにかける情熱やエネルギーを受け取ったかのように、すっごく集中して頑張っていて。人って、他の人や環境からものすごく影響を受けるんだなって改めて思いました。
「あ、彼女のやる気スイッチが入った!」って、瞬時に感じた日。そうなったらこっちのもので、それ以来、週2回キックボクシングに定期的に通う日々が始まりました。さすが格闘家の娘なのか、親バカなのかわかりませんが、彼女、すごくセンスがあって飲み込みが早いんです。
まだまだ体力はなさそうですが、基礎的な動きがうまくて、本人も満更でもない様子。一緒に通い始めたお友達が同い年と1つ年上の男の子で、男子のレベルと互角にレッスンできているから気遣いもなく、楽しくやれているよう。
時々「今日は行きたくない」とか、お友達がお休みして一人でのレッスンが続いたりすると「一人だと疲れるからやりたくない」と、弱音を吐き始めたりもするのだけれど。
ある週に、2回連続でお友達がお休みして、彼女がパーソナルでみっちり先生から教わる機会に恵まれたら、翌週、いつもの友達とのレッスンで、サランがぐんとレベルアップしたのが明らかにわかる日があったのです。
自分のレベルが練習しただけ上がっていることがわかると、そこからさらにモチベーションが上がり出すんです。スポーツって本当に努力した分、成長するんですよね。
主人も勝ち負けがはっきりしている世界にいて、試合を見ていると、明らかに練習や日々どれだけそこに向き合ったかの成果が結果に出ているなぁとつくづく思います。プロだから決して手抜きしているわけじゃないけれど、一人の力というよりは、一緒に付き添ってくれるトレーナーやセコンドの方のお力添えもすごく大きくて。
先日もトレーナーの先生から、「サランちゃんは、褒めるのもいいけど、もっとこうしたほうがいいよ! とアドバイスすると、もっと集中して良くなる」と言われて。彼女の性格なども含めて考えてくださっていて、課題を与えられるほうがやる気が増すよう。
また、先生によってアドバイスが違うと、「どうして違うのか?」と、疑問をちゃんと抱いて聞いてきたり、彼女の中でもっとうまくなりたい気持ちと、先生の言うことをちゃんと理解したい、という気持ちがすごく表れてきたりしていて、とにかく真面目! 「ママ、見て」と、家でキックを何度も披露してくれたりも。そうやってやる気やパフォーマンスをうまく引き出してくださる先生の存在は、本当に有難いです。
先日彼女に、「キックボクシングではどうなりたいの?」と、質問してみたら、
「ママより上手になりたい!」と、意外な答えが返ってきて。「え? 私たち、ライバルなの!?」と、拍子抜け。
「でもママは始めてどれくらい?」
「2月からだから、11カ月かな」
「サランはまだ始めて6カ月で、今同じくらいのレベルだから、サランのが上手ってことだよね!」と、言われてしまいました。
確かに、先日パパに披露したら、お互い同じレベルながらもキックはサランのがうまくて、パンチは私の方が上手だとか。
意識していなかったけど、完全にライバルです(笑)。
数ヶ月前、「サランが何かハマるスポーツに出合えますように......!!」と願っていたのですが、気づけば親子でどハマりするキックボクシングに出合えて、ホッとすると同時に、これから一緒に成長していくのが楽しみ。
スポーツって、親が陰でサポートしてこそ子どもが伸びていくイメージがありましたが、うちは陰どころか横並び(笑)。
それでも一緒に何かをやれている喜びは、今だからこそ味わえる貴重な時間ですよね! 皆さんは子どもたちと一緒に何かハマっていることありますか?
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て