個性を磨く第一歩は、「自分にしかできないこと」を知ることから!?
モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て
- 名前
- SHIHO
- 家族
- 3人家族(夫、13歳の女の子)、ミニチュアダックスのキョロ
- 所在地
- 東京
- お仕事
- モデル、ウェルネスアドボケート
- URL1
- SHIHO(@shiho_style)Instagram
- URL2
- Shiho Style
【モデルSHIHOが奮闘、日本・韓国・ハワイが舞台の子育て】
9月に入り、7年生の新学期がスタートしました。
この夏で娘の身長がぐーんと伸びて、いよいよ私の目線の高さまで顔が近づいてきて、あと数センチもしたら追いつかれそうな感じ!
先日、健康診断に行った時に1年で7cmも身長が伸びていたことがわかって、急成長を感じています。
ちょうど診察してくださった院長先生のお子さんもインターナショナルに通っていらっしゃり、ふと、サランにこんな質問をしてくださったんです。
「サランちゃんは将来どこに住みたいの?」って。
彼女は一瞬、無言でしたが、英語を第一言語として使い、エンタメもショッピングも全てアメリカのものしか興味がなく、そんなサイトばかり観ている彼女だから、
「もちろんアメリカだよね?」と念押ししたのですが、続けて先生が、
「大学はアメリカに行くの? 何かスポーツはしてる? お勉強は得意なの?」って聞いて下さって。
「今はバレーボールのアフタークラスに行こうとしてるけど、お勉強はあまり得意じゃない」と、答えていたサラン。
先生が、「先生の娘はコロンビア大学に入ったの」って言われた瞬間、
サランの目がギョ!っと驚いて。先生の話に真剣に耳を傾け出したんです。
「娘は書道八段だったの。それで大学側からその作品を提出してくださいと言われて、作品を掛け軸に添えて、書道八段の証明書もつけて提出したんだよ。きっとそれがよかったんだと思う」って。
そうそう、そうやって他の人にない、本人ならではの個性を磨くって大切ですよね!
先生のお子さんの場合、娘さんは書道にはまったけど、息子さんは全くはまらなくてサボってばかりいたそう。そんな息子さんは途中から演劇にハマって、学校内のミュージカルの演者や監督などに積極的に参加するようになったとか......。
それを聞いて「サランはまだ好きなことがない......」とつぶやていましたが、
先生からは「何かを極めた方がいいよ」とアドバイスをもらっていました。
こういう、将来についてや好きなことなど、家ではあまり深くまでは突っ込めなかったり、
親が言うと「うるさいなー」って聞いてもらえなかったりするので、第三者の娘と同じお子さんを持つ先生から話してもらうと、真剣になって聞いてくれてすごく有り難かったです。
コロンビア大学に受かった娘さんも、低学年の頃は、全然そんな気がなかったのに、中学生くらいになって急に目覚めてお勉強し始めたのだとか。それを聞いて、サランも私も、まだ時間はある!ってホッとしました。
子どもって、やりたいことを見つけるとそのために集中して頑張れたりしますよね。過去の彼女を見ていても、自分が必要だと感じたことには積極的に行動するけれど、必要じゃないと判断したことは、一切やらないタイプ。
「もしアメリカの大学に行きたいなら、個性を活かして、世界において自分は何をやっていれば光って見えるのか。容量良くやるのがいいよ」とのアドバイスも。
「アフタースクールでバレーボールをやっていても、キックボクシングの習い事をしていたとしても、日本チャンピオンやオリンピックに出るくらいにならないと、目立たないね~」
と、厳しいご意見もサラッと言ってくださるんです。娘だけでなく、私までもがスイッチが入るようなお話に、思わず手を合わせたくなるくらいでした(笑)。
将来を見据えて何を準備するか――。
個人的に会社を持ち、自分の個性で仕事をしている私は、普段から「他の人がまだやっていない、自分にしかできないこと」をいつも見極めているように思います。
そして自分にとって興味あること、したいこと、得意なことを日々磨くこともしているなあって。
パパもなんだかんだ、いまだに練習を続ける日々。
毎日せっせと自分と向き合ってコツコツ積み重ねてるからこそ、意外と娘にはうるさく言わない感じになってしまっているのかもしれません。
思い返すと、私がこの業界に入ったのは、16歳の時に母が「あなたモデルになったら?」と何げなく言ってくれた一言に希望を感じて突き進んだのが始まり。
私もいつかは、娘の背中を押せるような存在になりたいとずっと考えているし、サランはお勉強よりもエンタメなど、創造性が掻き立てられるような世界が向いているように感じています。
いつか「彼女は学力よりも早く社会に出た方がいい」と言われたのは、算命学の先生からのアドバイス。
他にも「彼女は演者よりも、ディレクターのような役が向いているんですよ」と言われたこともありました。
そんな中、サランが2~5歳くらいまで韓国のTV番組でリアリティーショーに出演していた当時のディレクターさんが、ネットTVにて同じような番組を一緒にやりたいと連絡を下さって。
当時は、"パパが48時間、娘のケアをする"という内容だったのですが、今回は、"子どもの初挑戦を通じて、大人の知らなかった子どもたちの私生活を隙間見る"という番組を制作するということで。11年前に一緒に出演していた幼馴染の男の子と二人で、香港へ海外旅行に行く!というリアリティーショーに再び出演することになったんです。
でも当の本人は「やりたくない」と、ネガティブで全然乗り気じゃなくて!
きっと韓国の番組に出演するにも関わらず、韓国語を忘れてしまったこと。自分は英語が得意で、幼馴染は日本語が得意というチグハグな言語環境。それに加えて、幼少期に番組に出ていた頃の記憶があまりなく、当時の自分がどんな感じで、何がどう受けていたのか本人的には全くわからないのが、返ってプレッシャーや不安になってしまうのかもしれません......。
とは言っても、今は韓国ブームで韓国アイドルが大人気。韓国の化粧品なんてバカ売れしていて、そんなエンタメ業界のお誘いを、まさかお断りするつもり!? と。このタイミングに再びオファーをいただけたことに感謝し、将来の彼女にとってもきっと良い機会になると思い、彼女を説得。
だんだん彼女も乗り気になってスケジュールもうまくまとまって、番組の出演準備が整い、いよいよ撮影スタッフと再会! と言うときに、思わぬハプニングが起きてしまったんです。
なんと去年、アメリカにお引っ越ししたサランの親友が日本帰国して、ベストフレンド達みんなで集まって、彼女のバースデーパーティを開催する日が、香港へ旅立つ撮影初日とかぶってしまって。
それを知って、サランは大泣きに泣いて、何度も何度も「みんなが集まるところに行きたい」と懇願されてしまいました。
仕事を持つ大人の私たちにとっては、友人との予定よりもまずは受けた仕事を優先するのは当然ですが、自分の将来の方向性がまだはっきりせず、人生で一番大切なものが友人との時間のサランにとっては、今回の優先順位は、撮影よりも友人だと言うのは痛いほどよくわかりました。
でも、何かを得るには何かを諦めなきゃいけない時があるんだなぁと気づくんです。
人生っていつも選択の連続で、何を大切に考え、どんな時間を積み重ねていくかで、その結果が伴うものですよね。
先日、ドジャーズの大谷選手が140年の名門史で歴代最高の異次元記録を達成されたニュースを見ました。
きっと彼がこの偉業を達成できたのは、人生のすべての時間を野球に捧げ、日常の意識も行動も発言もすべて、この夢の記録に向かって集中していたからに違いないって思うんです。
今のサランにとっては、人生のすべてはお友達!だからこそ、ここまで何かにストイックになれないのは仕方のないこと。
そう思うと、これは一体、何のためにやるのか。そこをちゃんと腑に落として、目標設定を持つことの大切さにも気付かされます。
新しく番組に出演できることは、滅多にあるわけではない貴重な機会で、それをきっかけに彼女が経験することや見える景色から得るものは必ずあると思います。
以前、連載でも書いた「置かれた場所で咲きなさい」という言葉が示す意味を理解するならば、今、与えられた機会に全力で向き合うことですよね!
今回のことで彼女に話したのは、この撮影のために本当にたくさんのスタッフの方々が関わって準備して下さっていて、スケジュールを動かすことができないこと。
誰もができることではなくて、その中であなたと幼馴染を選んでもらえたことの貴重さ。
そして、親友の誕生日は別の機会でお祝いはできるけれど、番組は、今回を逃すと別の機会はないことを説明しました。
理解や納得するのに数日かかったものの、撮影スタッフが日本に到着し、挨拶を済ませると、もう後ろを振り向かず、目の前に起きていることに集中する彼女の姿がありました。
番組はもちろん子ども達だけの旅ということで、私は東京でお留守番で、一体どんな数日を過ごしていたのかはまったくわからなくて。
いよいよ、今週から韓国のネットTVにて始まる放送を楽しみに待つのみ!
いろいろな想いの中で始まった彼女の新しい挑戦。
私の知らない彼女の個性を客観的に観られる貴重な機会をいただけたことに感謝しつつ、
彼女の将来に向けた、歩みの目標設定を掲げるきっかけになってくれることを期待したいです。
〈SHIHOさん連載〉
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