ハワイのパパたち。子どものために使う時間の多さは環境のおかげ?

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ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記

名前
Reiko H.
家族
3人家族(夫、6歳女の子)
所在地
アメリカ・ハワイ
お仕事
編集、ライター
URL
Precious Hawaii with Kids
URL1
rei
URL2
Instagram@Reiko H.

ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記

ハワイで子育てをしていて驚いたことのひとつに、
お父さんの育児への積極的な参加度!があります。
育児というのか、"家庭"への意欲的な参加というのか。

こちらでは週末に、何ファミリーかで集まって遊ぶことがよくあります。
エンターテイメントがそんなに豊富にあるわけではない島暮らし、
週末のたびに友達ファミリーと一緒に海やプール、ピクニックやBBQをすることが
一番の楽しみであり、毎週デジャブのようにそれが行われます。笑
私が日本でイメージするそういったシチュエーションでは、なんとなく
子どもから目を離さずに常に子どものそばにいて一緒に遊ぶのはママたちの役目。
(特に子どもが女の子の場合)。
パパたちは、それを見守りながらも気づけば座ってビールを飲んで
楽しくパパ談義。そんな光景を勝手に思い浮かべていました。
でもハワイではそんな時、パパが率先して子どもと遊びます。
大人が座ってくつろいでいるところに
子どもが「トイレに行きたーい」と来るとします、
真っ先に「俺が」と立つのはパパたちでした。
遠くで子どもたちが何やら遊びながらちょっと大丈夫かな?
危なくないかな?という状況になれば、パパたちが見に行きます。
特に外国人のパパは、そんな時、奥さんに、
君はゆっくり座ってママたちでのんびり過ごしなよ、と促してくる......
何ならその時にビールを取ってくれてワインだって注いでくれる。
なんと素晴らしい!と最初は感動したものです。笑

日本人が多く住むハワイ、当然日本人のお父さんはたくさんいて、
その中には"昔の日本スタイル"で、どん!と座ってお酒を飲みながら、
子どもの世話は奥さんに任せっぱなしで
席を立つこともほとんどない、という方もいるとは思いますが、
なんせこちらの外国人のパパたちが、
ほとんど座ることなく子どもと遊んでいる一方で
自分だけそうしないのも心地が悪いものなのでしょう。
郷にいれば郷に従え、と、
少しずつローカルスタイルに変わって来るように思います。

そして週末だけでなく、平日でもパパは子育てに大活躍します。
学校のクラスでのイベントに、ものすごい出席率でパパが来るのです。
たいてい平日の朝や昼間に行われるクラスの催しですが、
クラス全体の3分の2以上はパパもやって来ます。
両親揃ってのこともあれば、パパだけがいつも来る家庭もある。
もちろん共働きでママが休めない場合は
パパが都合をつけて来ているのだと思いますが、
それにしても、ハワイのお父さんたちはみんな何の仕事をしているんだろう?
きっと自分で時間のコントロールができるような、
働く時間に融通がきく仕事が多いのでしょう。

娘のクラスの仲良しのお友達の家庭は、学校の送り迎え、
お弁当作り、全てパパが担当。
習い事に連れて行くのも、プレイデートに連れて行くのもパパ。
そのママは働いているわけではなく、毎日お家でのんびりしているそうです。
いつもそのパパは"I'm a Mama No.2じゃん?"(笑)と
ジョークで笑っているくらい明るくて楽しいお父さん。
母性と父性、どっちがどっちで、とか、
時に入れ替わっていても、全然良いのだ!と
その娘さんを見ていて私は思います。その子がとても素敵な女の子だから。

これは余談ですが、
ハワイではパパたちが集まってお酒の席で奥さんの愚痴を言う人はあまりいなくて、
(本音はさておき、です)
愚痴を言わないどころか、自分の奥さんを卑下する人もいなくて。
逆に聞いていてこちらが照れるくらい、みんな人前で自分の奥さんを褒めます。
昔の日本語で「うちの愚妻が......」という言葉がありますよね。
それはとても日本的な自分への謙遜であって
謙遜の中に潜む日本人の心の美しさもよく分かっているつもりですが、
こちらに住んでいると愚妻という言葉はギャグにもならないというか、笑えない。
もし口にしたら相手の顔が凍る感じです。笑
ローカルのパパたちがよく言うのは、
「Happy Wife, Happy Life」。
結局、家族の平和と幸せは、ワイフの平穏があってこそ、と。
本音がどうあれ(笑)、基本は、そんなスタンスでいる。

ハワイにはFather& Daughter's Clubなるものもあって、
お父さんと娘だけでキャンプに行ったり、週末に海でサーフィンをしたり、
そんなコミュニティも存在します。
友達のパパと娘さんは先日、カウアイ島に2泊のキャンプに行ったそうで、
パパたちだけで娘たちと生活をサバイブしなくてはならないという
それはそれはとても貴重な体験をして来たようです。
普段ママが子ども関連のことを全部やっているファミリーであればある程、
お父さんがいつもは気がつかない娘に対する気づきがあったり、
父娘の絆や信頼関係が深まったり。

子どもはあっという間に成長してしまいますから、
まだ親と一緒にたっぷり遊んでくれる小さな時期に、
お父さんが子どもと濃厚な時間を過ごすことは、
のちのち思い返してみれば
何にも代え難い宝物のような時間だと思います。
そんな時間を大切にしたい人にとっては、
ハワイという場所は最高の地なのかもしれません。色々な意味で。
ファミリー単位でのイベントが多いこと、
そして残業など聞いたことがなく、
さらに深夜まで営業しているお店が少ないので、
お父さんが飲み歩いて遅く帰宅するような状況もかなり稀。
仕事がらみの対人関係やコミュニティも、
常に"家族ぐるみ"なことが多い気がします。

家族のかたちっていうのは色々です。
お母さんだからこうでなくちゃ、これはお母さんがやらなくちゃいけない、
子育てはお母さんの仕事......みたいな境界線のない
色んなそれぞれの在り方があっていい。
海外に住んでいることで、そんな価値観をより深く知ることができています。

いろんな形で家族を支えてくれるパパたちに感謝であります。

〈Reiko H.さん連載〉
ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記

       
  • 学校のイベントにて

  • 学校のイベントにて

  • ピクニック

          
  • 日本語学校

  • ニセコへ

  • 昨年はほとんどいなかった夫も、今年の前半はハワイにいたので、学校のイベントに参加できることが多かったです。左は1st gradeの大事な催し、Spring programにて。チャペルでクラスごとにパフォーマンスをしました。右はクラスルームでEaster Fun。親がチームを組んで色々なゲームをし、親も子も一緒になって楽しい時間でした。この日もパパ参加率は高かった〜!

  • クラスの先生に頼まれて、お父さんが自分の仕事について子どもたちにシェアする時間がありました。うちの夫は俳優なので、What do actors do?というテーマで。クラスのみんながとても興味を持ってたくさん質問していたのが可愛かった。以前は消防士のお父さんが来て消防服を着せてもらったり。色々な職業を身直に知る良い機会だと思います。

  • 週末にお父さんが企画してプレイデートすることもあります。サンセットピクニックon the beach。子どもが中心のライフスタイル。

  • 最近のできごと。毎週土曜日に通っている日本語学校、ついに幼稚部を卒園しました。4月からピカピカの1年生に。一丁前に卒園証書をもらう姿に、泣けてくる母です。

  • 春休みは日本へ。ニセコでスキーを楽しみました。ハワイっ子にとっては貴重な楽しみでもある雪遊びも目一杯できて、大満喫でした。日本人だけでなく、ハワイに住むお友達家族がたくさん春休みにニセコへ行っていたようです。安くて美味しくて日本は大人気の旅先。