初めて日本の小学校を体験。ハワイの学校との違いで驚いたことは?

ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記
- 名前
- Reiko H.
- 所在地
- アメリカ・ハワイ
- お仕事
- 編集、ライター
- URL
- Precious Hawaii with Kids
- URL1
- rei
- URL2
- Instagram@Reiko H.
【ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記】
さて、これを書いている今、夏休みの真っ只中です。
毎年あっという間にやってくる気がする、長い夏。
なんとなく1年前くらいから、来年の夏はどうしようかなぁとぼんやり考えつつ
常にママ同志のおしゃべりのトピックスでもあります。
今年のわが家は、日本の公立小学校に体験入学をさせようと、前々から考えていました。
昨年までは幼稚園でしたが、今年から小学校1年生に入れる年齢なので
帰省するタイミングで、娘は実家の近所の小学校に通うことにしました。
英語が強くなっている娘に、少しでも日本語のキャッチアップをしてもらいたい、
近所にもお友達が出来たらいいな、
日本の学校のカルチャーを体験できる貴重な機会を......と、
親の期待は膨らみます。
一方、娘は、何ヶ月か前にそのプランを話すと、嫌だ!行かない!と即答。
友達や知っている人のいない、初めての世界に入るのには
とりあえず拒否するタイプです(笑)。
めっちゃ楽しいよ! すぐ友達できるよ〜! みんな行ってよかったって言ってるよ〜! と、
あれこれなだめすかしてみて、
最後は、ランドセル買ってあげる、何色がいい? と釣ってみたり。
いざ夏休みが始まって日本に到着する頃には、
すっかり"行くものなんだ"というスイッチに入ってくれたようで、
あとは野となれ山となれ。
6月最初の週、登校初日。
まぁ初めての先生、初めてのクラスメイト、という環境に
新参者として1人で飛び込むのはちょっぴりナーバスになりますよね。
珍しく「ドキドキする〜」と言いながら、不安そうな顔をして、
でもピカピカのランドセルを背負って歩きながら、
ドキドキの中にもワクワクが潜む娘の表情を見ながら
母はそんな瞬間も楽しませてもらいました。
校長室であった担任の先生がとっても明るくて優しそうだったこと、
そしてクラスにもう1人、英語の方が得意な子がいるよ! と聞いて、
一気に緊張が綻んだ娘。
廊下を歩いて1年2組の教室に向かうと、
すでに教室からたくさんのクラスメイトがぞろぞろ出てきて、
「ねぇ食べ物で何が一番好き?」
「ハワイからどうやって来たの?」
「お誕生日はいつ?」......
と取り囲まれ、質問攻めの熱烈歓迎(笑)。
私を振り返ることもなく、教室の席に連れて行ってもらって
荷物の置き方を説明してもらったり、やんややんや。
こうして無事に始まった娘の小学校体験。
毎日帰ってくるたびに話してくれるお友達の名前が増えて行って、
あっという間の2週間でした。
娘に聞きました。
"日本とハワイの学校の違いでびっくりしたことベスト5"は何?
①「子どもが自分ひとりで学校に行って、帰りも習い事とかにひとりで向かう!」
これはアメリカに住んでいると皆が感じること。
こちらでは13歳未満の子どもは大人が送り迎えをすることが
義務付けられているので、まずひとりで外出ができません。
日本で、まだ小さな子が重たいランドセルを背負って、
ラッシュアワーの混んだ電車や駅にいるのを見ると、私もドキドキしてしまいます。
外をひとりで歩いたことのない娘は、
2日目くらいまでは私に学校の門まで来てもらいたがりましたが、
3日目からは、ひとりでやってみたい!と。
同じ歳や自分より背の小さなクラスのお友達がそうしているのを見て、
「明日から私もひとりで行くから!」となり、早速、
心配な母はこっそり隠れながら学校まで着くのを見守る
あやしい人となったわけです。
②「履いて行った靴を脱いで、また別の靴に履き替えること」
はい、上履きのことです。
娘のハワイの学校では、たまに靴を履かずに裸足で来る子もいます。
遠足時のお知らせに「靴を履いて来て下さい」とメールに書いてあることがあって、
最初は意味が分からず、ビーサンではなく運動靴ってこと?とか、思ったくらいですが、
とにかくなんでもいいから靴を履いて行くという意味でした、
裸足の子がいるため(笑)。
そんな環境にいる娘にとって、学校にちゃんと運動靴を履いて行っているのに、
さらに着いたらまた違う靴、しかもみな同じ靴、
に履き替えるのはびっくりしたようです。
③「自分たちで給食をよそう」
クラスで給食当番が回ってくると、子どもが給食を配膳しますよね。
ハワイの学校では先生やスタッフがよそってくれるので、
自分たちで配膳できるのがとても新鮮で楽しかったようです。
給食に関して親目線での感想を言えば、
日本の学校給食は毎日きちんと栄養バランスが考えられていて、
本当にありがたいと感じました。
学校でちゃんと食べて来てくれれば、夜ご飯はたまに手抜きでもいいか、
なんて思えてしまうくらい。
ハワイでは逆です。学校のランチが割と簡単なメニューばかりなので、
夜ご飯でバランスをとらないと、と毎日献立に頭を悩ませる日々。
④「スナックタイムがない!」
そこか?! と笑いました。
ハワイの学校は午前中からスナックタイムがあります。
学校で配られる、クラッカーやアニマルビスケットみたいなものですが、
これがランチ前のお楽しみになっているようで。
午後も自分で家から持って行った好きなスナックを、
放課後のアクティビティの前に自由に食べられます。
友達同士でスナック交換をしたりするのもの楽しいみたい。
日本の学校にはそれがないので、
朝ごはんをしっかり食べて行かないとお腹が空くこと、を覚えたようです。
⑤「自分たちで教室の掃除をする」
そもそもアメリカでは、掃除を外注するという概念が昔から強いような気がします。
学校の教室も、いつも誰かが掃除をして綺麗にしてくれている。
娘は掃除のことなんて考えることすらせずに過ごしていることでしょう。
自分たちの住まいや居場所は自分たちで綺麗に保つ、
というのが当たり前だった日本で育った私としては、
昔のように雑巾掛けはしないまでも、毎日帰る前に教室を自分で掃除するという
日本の学校のスタイルを娘に体験させることができて
良かったなと思います。
こうして2週間が終わって、
仲良くなったお友達に「また来年の夏にね!」という再会の約束をして、
ハワイに来る時は一緒に遊ぼうね、と連絡先を渡し、
娘の新しい冒険はひとつ幕を閉じました。
日本語が上手になったとか、字が綺麗に書けるようになったとか、
そういうことよりも私は、
娘が、慣れ親しんだ自分のコンフォートゾーンではない場所へ入る時の
ドキドキ感、不安、そしてそれを乗り越えて、
新しい体験を楽しめた時の達成感みたいなものが
確実に彼女の中での自信に繋がったな、と。
ナーバスになって良い、それも経験。
それが、楽しかった!私、できた!
に変わった小さな体験の積み重ねが、人間を逞しくしますよね。
いつもとは違う環境で感じる、
自分の中にある"新しい感情"と向き合うって
大人になっても
感性を磨いてくれる貴重な時間だと思います。
日本での貴重なひと夏を終えて、
私と娘は、夫が撮影をしているバンクーバーへと向かいます。
そのお話はまた次回に。
〈Reiko H.さん連載〉
ハワイ移住したエディターReiko H.の、子育て奮闘記