【エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記】

早いもので、気がつけばもう年末。

植木屋さんに
クリスマスツリーの生もみの木を
オーダーしたのはいいけれど...
飾り付けと後片付けのことを考えて
早くも少し憂鬱になっているわたしです。笑

個人的には季節ごとの行事よりも、
私的な行事の方が、断然！盛り上がります。

お正月やハロウィン、こどもの日、
クリスマスetc...
もちろん、一通りは楽しみますが、
家族ひとりひとりの誕生日や
結婚記念日、家族で設定した特別な日。
などの方により、気持ちが入るんです。

中でもビッグイベントが
毎年秋に家族行事として行う、
伊勢神宮へのお参り。

神宮へ初めて訪れたのは
今からちょうど11年前。

婚約したばかりの頃、
日本一の神様にご挨拶をしにいこうと
当時は婚約者だった夫と共に
参拝に訪れたのが最初でした。

出産後、
息子たちが幼稚園に上がる前までは
少しおやすみ。
そして、4、5歳頃から
また、年に一度の恒例行事に。

参拝すると心が洗われ、
清々しい気持ちで
また翌年を待つことができるので
私たち家族にとって
欠かすことのできない大切な行事です。

とはいっても、神社仏閣などは
子どもってあまり興味を示さないですよね...？
うちの息子たちは
「お散歩できる広くて大きな公園」くらいに
思っていたと思います。

去年までは、次男も幼稚園児だったので、
まぁ、そんな感じでいいかなぁと思ってたんです。
その場所にいることで
なんとなく「気」を
子どもながらに
肌で感じてくれていたらいいな。と。

今年からは2人とも小学生に。

難しそうなことも少しずつ
教えていけるタイミングが来たかな。と
今回は私も本やネットなどで
事前に予習復習してみました。

そのおかげで豆知識のようなものを
たくさんちりばめられてよかったです。

参道の玉砂利を歩く時、
必要以上に足を引きずったりして
じゃりじゃり遊んでしまい、
いつも注意をしていたのですが、
今回はまず、
「ねぇ、どうして神社ってこのまぁるい石、
玉砂利が敷かれているのだと思う？」
と声をかけてみることに。
「え？なんでなんで！」と
運良く興味を持ってくれて、
「これね、川底をイメージしているの。
川の底って水が澄んでいて綺麗でしょ。
そこにあるのが、この、玉砂利！
神様のいらっしゃる場所だから
川のように清らかな道をイメージして
こうして敷き詰めているんだって」

なんて会話ができ、
じゃりじゃり遊んでしまうのも
自然に制止することができ、さらに
「ママ、そんなこと知っててすごーい！」と
褒められ、ちょっと得意になったりして。

こちらが少し勉強して、
彼らが反応しそうなトピックを
会話の中にぽんぽんと置いていくだけで
こんなにも素直に言葉を聞いてくれるんだ。と。
最近、その作業を
ついサボってしまっていたなぁと...。

何年も通い、
私自身も色々と知った気になっていたけれど
自分目線を一旦置いて
子ども目線で改めて復習しなおすと
好奇心倍増。
新たな発見が多かったです。

例えば、伊勢神宮に
パワースポットやおみくじがない理由。

神宮は日本一の神様がいらっしゃる場所だから
敷地内すべてがパワースポット、
そしておみくじなんて
引かなくても大吉に決まってる！

そんなこと。
子どもにとってはおもしろいですよね。

そのほかにも『古事記』を
ひさしぶりに読んでみたら、まぁ面白い！
神さまが無茶苦茶で暴れ放題で、
これは...！
小学生男子が大喜びする内容じゃないか！と。笑

噛み砕いて、時にギャグ要素を入れながら
説明すると、やはり心を掴むことができました。

子どもが理解できないのは
理解力がないからじゃなくて
理解できるように話す努力が
こちらに足りないだけのことが多いんだなぁ。
と少し反省したのでした。

さて、来年はどんな話をしようかな。
面白い神様のお話を仕入れておかなければ。


＜久住あゆみさん連載＞
エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記