子どもがハマっているものに一緒に夢中になって「好き」を共有できる喜び。
エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記
- 名前
- 久住あゆみ / Ayumi Kusumi
- 家族
- 4人家族(夫、8歳と7歳の男の子)とミニチュアダックスのココ
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- エッセイスト、元モデル(お休み中)
- URL
- 久住 あゆみ / Ayumi Kusumi インスタグラム
- URL1
- 「1 + 1 」ブログ
【エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記】
みなさんは子どもが好きなものに
一緒になって夢中になることができますか?
私自身のことを告白すると、、
彼らの興味を持つものに対し、その気持ちを大切にして応援してはいるものの、同じように興味を持ってあげられているかというとそうではなくて...。
ママ友との会話の中で「今、子どもがハマってるもの」はよく話題に上がるテーマですよね。
話していて感心するのが、多くのママが子どもの趣味や興味に真剣に寄り添ってあげている、ということ。
それも、ママ自身が子ども以上に詳しかったり、
極めていることもあったりして...!!
親子で心から楽しんでいるのが伝わって素敵だなぁと思いつつ、我が身を振り返ってみると、
恐竜の名前は全然覚えられなかったし、仮面ライダーのキャラ設定をいつも間違えたり、ベイブレード(コマの対戦ゲーム)ではそれぞれの戦闘レベル?と闘い方を何度教えてもらっても一向に上達しなかったり、、
もうね、恐ろしいほど頭に入ってこないんです!苦
幸いなことに息子たちは同性の年子。
興味が似ているのと、体力や理解力も大きな差がないので
私が参加しなくても兄弟同士で楽しく盛り上がることができます。
それでもちょっと後ろめたく感じていたんです。
「好き」を共有できれば理解してあげられる幅がぐんと広がるんじゃないか。そんな貴重な機会を自ら逃してしまっているんじゃないか...と。
そんな私が、、、!
最近ついに子どもたちと夢中になれるものに出会えたのです!
なんだと思いますか?
それは...『ブルーロック』というサッカー漫画!
内容をざっと説明しますと、
日本悲願の"W杯優勝"のため、世界一のストライカーを生み出す実験「青い監獄プロジェクト」に全国から300人のストライカーが召集されます。主人公の青年や仲間たちが、数々の試練を乗り越えて最強のストライカーを目指していく物語!
最初はアニメ版を観たのがきっかけでした。
最初は過激なストーリーと言葉遣いに「教育上ちょっとな〜」なんて、抵抗もありましたが、子どもたちと一緒に観ているうちにすっかりハマってしまいました。アニメだけでは飽き足らず、漫画本も買い揃えるほどに。
えぇ、大人買いしましたよ〜! 特権ですよね? 笑
元祖サッカー漫画といえば『キャプテン翼』。
『キャプテン翼』が昭和の王道サッカー漫画だとしたら
『ブルーロック』は令和を象徴するような超個性派サッカー漫画でしょう。
これまでのスポーツ漫画でよく描かれてきたテーマは
「仲間と力を合わせて目標に向かう」というもの。
対する『ブルーロック』は「圧倒的な個の進化を目標とする」をテーマとしているのです。
登場人物全員が「ストライカー」という点も面白いところ。
みんな同じポジションの素養があるからこそ、
他と差がつく「自分だけの武器」は何かと考えて成長していく姿は心躍ります。
登場人物のほとんどが「俺様」なエゴイスト集団なのですが
そこに一貫して強く感じるのは「自分だけの武器を活かし、成長していくことが大切」というメッセージ。
「みんなで頑張ろう」「みんな一緒に」は時にすごいパワーになるけれど、大きな足枷になることもある。
協調性の高さは素晴らしいことだけど
「自分は自分」を貫くことが難しくなるという側面が出てくることは否定できません。
この漫画は世間を語る上で度々問題視されている「同調圧力」という風潮に一石を投じるような挑戦的なメッセージがあちこちに散りばめられていて、うーむ。と唸ってしまいます。
自己を追求するあまり、登場人物全員が利己的に感じてしまいハラハラすることも多いのですが、日本サッカーの(日本の若者の)新たな可能性を感じさせてくれるワクワク感があるのも確か。
「好きなものを見つけ、向き合い、徹底的に磨く」
これは私が息子たちに伝えたいメッセージでもあるので、
こんなにも感情移入してしまうのかもしれません。
それぞれの個性を見つめ、進化させるために努力し、挫折し、気づき、また成長する、、という過程にワクワクが止まりません!! 常に続きが気になる!
...あぁすごく熱くなってしまいました。
最近、息子たちと、とっても会話が盛り上がるんです。
物語の感想を語り合ったり、予想したり、ドライブ中は主題歌を大きな声で一緒に歌ったりetc...
彼らはとっても嬉しいみたいで「ママ、『ブルーロック』を好きになってくれてありがとう!」とお礼を言われてしまいました。笑
子どもが好きなことに自分も一緒になって夢中になること。
共通のものを同じ温度で楽しめることがこんなにも幸せで距離を縮めるものだったなんて。
このワクワクをギフトと受け取り、
これからもたっぷり楽しもうと思います。
<久住あゆみさん連載>
エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記