甘やかしではなく心の成長の糧となる「贅沢な経験」を子どもには伝えたい
エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記
- 名前
- 久住あゆみ / Ayumi Kusumi
- 家族
- 4人家族(夫、8歳と7歳の男の子)とミニチュアダックスのココ
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- エッセイスト、元モデル(お休み中)
- URL
- 久住 あゆみ / Ayumi Kusumi インスタグラム
- URL1
- 「1 + 1 」ブログ
【エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記】
お久しぶりです。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
我が家はほぼ予定を入れず、
東京でゆっくり過ごしていました。
子どもたちと朝から近所の公園に出かけたり、
パパが休日シェフと化して料理の腕を振るってくれたり、
庭の爽やかな新緑に包まれながら、
私は読書、子どもたちはアイス、夫はまどろんだりと
それぞれ気ままに過ごしたり。
唯一の外出は母の還暦のお祝いであちこちから
家族みんなが集まったディナー。
あれ? こう書いてみると、
どこにも出かけずなんにもしなかったなぁ。と
思っていたのに結構充実していたのかもしれません。
最近、こういう休みを求めていたかも。
心と体をゆっくりと休めることができて、
休日らしい贅沢な時間でした。
さて、今回のテーマは子どもたちへの「贅沢」の伝え方。
子育てするにあたり、あまり甘やかしたくはないけれど、
いいモノを知ることや体験は大切だと思う...。
そのバランスを見極め、
上手にコントロールできたらいいなぁというのが理想です。
物質やお金だけで計ることができないのが贅沢であるけれど、
いいものを知ることや経験には
少なくないお金がかかることがあるのも事実です。
さて、どうやって伝えよう? と考えたとき、
頼りになるのは自分たちで決めた指針のようなもの。
我が家では贅沢=高価ということではなく、
モノにしても経験にしてもそこに
心が成長できる豊かな贅沢さがあるかな? という基準。
例えば味覚。決して高級食材でなくていいんです。
ただ、丁寧に作られたもの、旬の食材の
繊細な味や、複雑な味を理解したり、発見してほしい。
アートなども本物に触れることで、
今はまだよくわからかったとしても
「この色きれい」「この絵なんかおもしろーい」「変なの」「好き」「苦手だなぁ」など、
なんでもいいので素直な心で見つめること。
そのことを楽しんでもらえたらいいと思います。
着るものについては小学生の今、重視しているのは3つ。
①シンプルなデザイン
②洗濯機で洗える
③着心地がよく、動きやすい。
めいっぱい遊んで、汚したり破いたりしてくれていい。
服装に気兼ねすることなく、遊んでほしい。
子どもが子ども時代に子どもらしくあれることこそ、
何にも代え難い贅沢なことであると思うから。
おもちゃはあまり増やさず、
お小遣いなども必要な時に少額渡すだけにしていますが
本人たちが本当に欲しくて大切にすると約束したモノに関しては
「値段のことはいったん忘れて、その中から一番いいと思うモノを選ぼう」と
一緒にリサーチし、真剣に考えるようにしています。
今、息子たちはサッカーが大好きなので、
おもにボールやスパイク、
大好きなスター選手のユニフォームなど。
自分が本当に欲しいと思ったモノを選び、
実際に使い、モノからパワーをもらって、
好きなことを存分に頑張れる。
モノに感謝が生まれる気持ちから大切に手入れする。
モノを愛し、大切にする過程こそが
豊かさ、長続きする本当の贅沢なのだということを感じて欲しい。それが願いです。
モノや経験を通して、
子どもたちが豊かに成長できるのは素晴らしいこと。
だけど何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し。
過剰な贅沢とはそれらひとつひとつのモノや経験を
大切に味わうことなく、次から次へと与えるだけ与えてしまうこと。
そうならないように慎重に気をつけていきたい。
言葉で教えるよりも、
親の姿がそのままが自然に子どもに伝わることですね。
そう考えるとドキっとしてしまいますが、
本気で伝えたいメッセージがあるならば、
まず、自分たちがしっかりしていないとね。と
子どもたちが成長するごとに、身が引き締まる思いです。
<久住あゆみさん連載>
エッセイスト久住あゆみが綴る、年子男子の子育て日記