オンライン卒業式から、アフターコロナの子育てについて考える
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て
- 名前
- EMIKO
- 家族
- 15歳と13歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
- 所在地
- アメリカ・ロサンゼルス
- お仕事
- モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
- URL
- パリの子ども服「nanamina」
6月9日は、次女のマリナが8年間通った学校の卒業式でした。この学校はサンタモニカの海のすぐ近くにあり、各学年1クラスというとても小さな学校です。みんなで一緒に大きくなった感じが強くて、今年の卒業式のことを思うとつい涙ぐんでしまうほど思い入れの強い学校でした。そんな思い出の卒業式が、まさかZoomでのオンラインになろうとは。
次女の学校の卒業式では、全校生徒が食堂兼体育館(それほど小さいんです)に集まって卒業生ひとりひとりがスピーチをするのが伝統です。かしこまったものではなく個性的でユーモアがあって、学校のあたたかく自由な雰囲気を表すスピーチです。今年はオンラインでしたが、卒業生は実際に卒業式のために用意していた衣装を着て、前日に家に届いたレイを首から下げて参加しました。
3月初めに、コロナでの突然の学校閉鎖から、みんなにさよならも言えぬまま小中学校生活が終わります。秋からは、ほとんどの生徒が1000人以上のマンモス高校に進学するのでそれほど悲しんでいる様子もなく、どちらかというと親の方が感傷的になっていたように感じました。私もそのひとりですけれど。
いまは、世界がすごいスピードで変化しています。「前は~だったのに••••••」と愚痴をこぼしている場合ではありません。自分たちに与えられた環境の中でどう対応していくか、そして何時も諦めず、必ず解決法や違うやり方があるんだよ、ということを子ども達と一緒にこれから学んでいきたいと思っています。
マリナが準主役をもらったミュージカルも練習の途中で公演中止が決まりましたが、プロデューサーやコーチが諦めなかったおかげで各自のパートのビデオを撮り、それをコーチが編集して1本の作品にするという試みをしています。まだでき上がっていませんが、そこから「諦めない」ということを学びました。
アメリカでは、秋の新学期もオンライン授業になるだろうと言われています。この時代をどう生き抜くかを考えさせられる日々です。これまでのエリート主義から個性の社会へと変化し、いままでの概念もガラリと変わりみんなが主役の時代に入りそうです。これからどうやって子どもの個性を伸ばしていくか、学歴ではない本当に個人個人の持つ輝くものを伸ばせる教育を誰もが受けられる社会にしていきたいと思っています。