1年ぶりに再開したフリーマーケットで、子どもの"欲しい"を考える
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て
- 名前
- EMIKO
- 所在地
- アメリカ・ロサンゼルス
- お仕事
- モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
- URL1
- nanamina
- URL2
- EMIKO (@emikohanawa) Instagram
【パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て】
皆さんもご存知かもしれませんが、LAには世界的に有名なフリーマーケットがあります。それが"Rose Bowl(ローズボウル)"です。メジャーな歌手のコンサートが開かれることでも知られるスタジアムで、私も娘二人と何年か前にテイラー・スウィフトのコンサートに行きました。
フリマが開かれるのは月に一度だけ。毎月第2日曜日が開催日です。出店数は毎回2,500店以上と全米最大を誇り、世界中からバイヤーも訪れることでも知られています。コロナの影響で、去年からずっと開催できずにいたのですが、野外ということもありこの4月に約1年ぶりに再開されました。
朝の5時から開くのですが、その時間に来るのはほぼプロの買い付けの人たちで、日本人のヴィンテージハンターも結構います。驚いたことに買ったその場から日本に送れるよう、クロネコヤマトのブースまであります。私が行くのは早くても朝8時。コーヒーなしでは動けないので、ひとまず朝食を終えてから向かいます。
この日は、まだ暑くない日だったので歩くのに苦労はしなかったけれど、ローズボウルがあるパサデナの夏はとても暑く、強い日差しを浴びながらのコンクリート上のフリマショッピングは結構辛いものがあります。だから私たちいつも、冬場に行くようにしています。
今回は、娘を連れて食器を探しに出かけました。パリのクリニャンクールでもそうですが、料理が好きなのでついつい食器に目が行きます。ミッドセンチュリー風の綺麗な色の食器を見つけましたが、結構値段がしたので今回は買いませんでした。
帰る直前に見つけたブースでは、ヴィンテージの洋服がたくさんありました。時代を超えても素敵な洋服たちに、心も踊ります。この日一緒に行った娘の次女のマリナは、10ドルのシャツを1枚買って、ほかに60年代風のピアスも見つけていました。なぜか今、こちらの若い子の間では60s、70s風のファッションが人気です。
娘と一緒にフリーマーケットやヴィンテージショップで買い物するときは、訪れる前に、質やデザインの良いブランドやデザイナーのものを見せてインスピレーションを与えてから、行くようにしています。そうすると彼女たちでも手の届くものの中に、同じような素敵なテイストのものを見つけられることが多いのです。
それは、私自身も同じ。前回レポートしたNYでも、高級デパートで見たエトロのシルクのグリーンのシャツが気になっていたのですが、その後ヴィンテージショップで、似たようなシルクのシャツをなんと10ドルでゲットしました(笑)。
こちらではフリマの他、「Estate Sale」という言わば廃墟になった家のものをすべて売りさばく、というセールも人気があります。老人が亡くなった後、家族が家を売るために家具一切を手放すセールで、私の友人がいつもこのエステートセールでいいものを見つけてきます。
亡くなった人の家に行く、というのに抵抗があっていまだに行かずじまいですが、先日友人が有名なアーティストの作品を、破格値で手に入れていたので驚きました。今はプロが間に入るので有名なものはすぐにオークションに持って行かれてしまうのですが、たまに掘り出し物があるそうです。年々フリーマーケットの値段が高くなっているので、アンティーク家具などはエステートセールがオススメです。私も今度行ってみようと思います。
子ども達にも新しいモノをすぐに買い与えるのではなく、モノを見る「良い目」を育ててあげることも大切ですよね。それはきっと、サステナブルの時代に生きる子達にとって、素敵な武器になるかもしれませんから。
〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て