わくわくする毎日は、より良い循環の中にあるということ

Choice

パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

名前
EMIKO
家族
17歳と15歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
所在地
アメリカ・ロサンゼルス
お仕事
モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
URL1
nanamina
URL2
EMIKO (@emikohanawa) Instagram

パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

今、マウイ行きの飛行機の中でこの文章を書いています。待ちに待った15日間のバカンスが、これから始まろうとしています。

5週間続いた産後ケアの仕事も、無事に先週終わりました。今回担当をした家族には最初に会った時からすごく親近感を感じていていました。奥さんはデリとレストラン、そしてワインのお店の経営者です。中でもデリショップ「CookBook」は、私も大好き。地元で愛されている小さなお店で、保障付きとも言えるおいしい物ばかりを置いています。店の表には地元で育てられた花が並び、店内にはロスで一番おいしいと言われているベーカリーのパン、農家から直接買い付けられる新鮮野菜、ちょっと贅沢な嗜好品が並んでいます。まるでそのお店は、ひと昔前にNYで人気を得た「Dean & Deluca」の、小さい版のよう。とにかく、「こういうお店が近所にあったらいいのに」って思えるお店なんです。

この家の旦那さんはアーティストでDJもしています。私が朝到着するとレコードから音楽が流れていて、いい気分で隣のキッチンで料理を作ることができました。彼らの友人たちもみんな素敵な人ばかりで、彼らを通じて出会えた人たちとも今後もずっと仲良く付き合っていける、そんな気がします。

仕事をしながら、お金をもらいながら、毎朝起きた時にその日一日のことを考えてわくわくする。これって最高だなーとつくづく感じていました。今日の献立を彼らは喜ぶだろうな、とか、今日はどんなことで笑うんだろう、とか、赤ちゃんの成長や彼らの庭に生えているハーブや野菜の成長のこと、とにかくそこで働く1日がすべて、キラキラした時間でした。

産後ケアの料理の仕事を始めてから、出会うクライアントが本当にみんないい人たちばかりなんです。間に入っている助産婦さんが私に合う人を選んで紹介してくれている、ということももちろんありますが。彼らの家に基本的に週末以外は毎日通って、数時間を一緒に過ごし、産後の母体にとって最も大切な『食』を私が提供します。私のことを100%信頼してくれているからこそ、私が作る料理からエネルギーをもらって、母乳を通して赤ちゃんも健康に最初の1ヶ月を、すくすくと成長してくれます。

こういう『良い』循環が、今自分の周りにとてもあると感じています。

私もその時自分に出来る最高のものを提供して、クライアントはそれを受け取って、喜びと感謝とともに私に惜しみなく支払いをしてくれます。そこに損得勘定はまったくなくて、とてもピュアな交換が存在しているのです。本来社会とはこうであるべきではないのかと、つくづく思いました。

得意なことを提供して、受け取る方は感謝とともに『行為』『もの』『お金』でお返しをします。そこには、感謝と喜びしか存在しません。変な駆け引きはいらないのです。私は、こういう生き方、仕事の仕方をしていこうと決めました。

今回出会った家族は大好きだから、今後は仕事としてでなくても、おいしいものを作って食べさせてあげたと思います。きっとバカンスから帰ったらまた彼らの家に料理を持参して遊びに行くでしょう。

『大好きなこと、得意なこと』を続けていき、それを喜んでくれる人がいる。世の中にはたくさんの人がいて、それぞれが好きなことを提供し続ければ絶対にいい世の中になります。その時に生まれる『エネルギー』はお金に勝ります。刷り続けられて本来の価値があるのかないのか、わからなくなった紙のお金よりも、この『エネルギー』の交換の方が後々強い存在になると思っています。

娘たちにも普段から、自分ができること、やりたいことはどんどんやっていきなさい、と言い続けています。それがすぐにお金にならなくても、自分の中から自然に出てくる『活力』は外に出していくほうが健康的だし、気がついた時にはそれが『得意分野』になっていたりするから。

リミットを自分で作らず、可能性の枠をどんどん広げていくこと。そして、『自分にできる』ということを頭で考えるのではなく、気がついたら、できるということを『知っている(それが当たり前)』状態になれば、あとは無敵です。そうなったら私たち大人も子ども同じ、どんどん自分の可能性が開花するでしょう。

〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

       
  • Cook Book

  • Cook Book

  • 最終日のメニュー

          
  • 自家栽培のズッキーニ

  • エディブルフラワーのクッキー

  • 朝の散歩で

  • Echo Parkというエリアにあるデリショップ「Cook Book」。これからもっとお店の数を増やすそうです。楽しみ!

  • 「Cook Book」のお店の外には、ローカルで栽培されている色とりどりの生花が並んでいます。

  • 産後ケアの仕事の最終日には、クライアントの仲のいい友人たちもお祝いに駆けつけてくれました。この日は彼等が好きなものからメニューを作りました。

  • クライアントの家で取れた、巨大なズッキーニ。こちらも料理に使いました!

  • ずっと作ってみたかったエディブルフラワーのクッキー。ただ単にクッキーの生地を型抜きした後に花を置いて、少し生地に押しつける。それだけでなんとも可愛らしいクッキーのできあがりです。これからエディブルフラワーでケーキのデコレーションもしていきたいな、と思っています。自宅の庭にも種をまいて育ててみるつもりです。

  • サンタモニカの海に愛犬とともに朝から散歩に出かけました。小さな女の子がパパにサーフィンを教わっているシーンに出会いました。こういうのってなんだかジーンときます。