自然に寄り添ったアーミッシュの暮らしに学ぶ、サステナブルな生き方

パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て
- 名前
- EMIKO
- 家族
- 17歳と15歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
- 所在地
- アメリカ・ロサンゼルス
- お仕事
- モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
- URL
- EMIKO (@emikohanawa) Instagram
【パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て】
10月初旬のお天気の良い週末に、ペンシルベニア州のLancasterという地域に行ってきました。主人の友人の結婚式に参加するためです。子ども達と犬はお留守番。週末、子どもだけのお留守番に異様にはしゃぐ娘たちを少し不安に思いながらも、主人と二人で出発しました。
この地域に滞在するのは初めてで、ロスにはない『秋』の雰囲気をとても楽しみにしていました。フィラデルフィア空港から車で約1時間半離れたLancasterは、森に囲まれた自然豊かな地域です。
そしてこの地は、アーミッシュが住んでいる場所としても有名です。アーミッシュは、スイスからの移民集団として定住し、移民当時から変わらず農耕民族として自給自足の生活スタイルを今も維持しています。まさにサステナブルそのものという生き方です。おまけに電気や電話も使わないし、移動は今でも馬車。
私ごとですが、アーミシュといえば小さい頃大好きだった「ステラおばさんのクッキー(今でもあるのかな?)」を思い出します。薄くてバターたっぷりのアメリカンカントリーのクッキーは、普段口にする市販のものよりも高く、当時一枚300円くらいだったかな? 時々買ってもらえるご褒美のおやつでした。チョコレートチップが入ったものが好きで、お店の前を通るといつも甘い香りが漂ってきていたのを覚えています。また、中学生の時に大好きだった雑誌『Olive』にも、時々アーミッシュの生き方が紹介されていて、シンプルな服装やクリーンな生活などが記事になっていたのを思い出します。そんな、憧れの文化を目の前にして、とても感動しました。
街の中心にある屋内マーケットに行くと、アーミッシュのお店が何件か並んでいて、無農薬で育った野菜、手作りのジャム、蜂蜜など様々なものが販売されています。自分たちが育てた新鮮な野菜を並べて、家族みんなで市場に立ち、忙しくてもそこにはとてもほのぼのとした空気が流れていました。マーケットの外には、長ーいテーブルが置かれていて、小さい子どもを連れた家族がマーケットで買ったサンドウィッチを食べたり、周りで子ヤギと戯れたりと、ゆっくりとした良い時間が流れていました。
その日の午後は、いよいよ結婚式。式は、私たちが泊まっている「Pheasant Run Farm」で行われました。ファミリースタイルでアットホームなベッド&ブレックファストで、毎朝奥さんが手作りの朝食を用意してくれる素敵な宿。こじんまりとした部屋も清潔で、とても心地の良い場所です。結婚式は、宿のひろーいお庭で夕方5時からスタートしました。まるで森の一部のような場所を、アーミッシュのフロリストが飾り付けをして、この地域らしい素敵な結婚式になりました。
新時代、どんどん便利になる世の中でも、こうして素朴な暮らしを目の当たりにすることは、また私たち家族の暮らしを見直すキッカケにもなりました。同じ国の中で体験できるまったく違う文化を、いつか子ども達にも教えてあげたい。本当にまたすぐに訪れたい、そんな場所がもう一つ増えました。
〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て