母娘で訪れた1年後のNY。撮影から観光まで大満喫

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パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

名前
EMIKO
家族
17歳と15歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
所在地
アメリカ・ロサンゼルス
お仕事
モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
URL1
EMIKO (@emikohanawa) Instagram
URL2
nanamina

パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

前回に続き、娘ふたりと出かけたNYでの撮影旅をレポートします。

私と次女のマリナが採用された、NYでの広告撮影当日。この日は、長女のナディアは友人宅に泊まりに行き、マリナと二人だけでした。雨模様でしたが、ホテルのあるChelseaからWest Villageまで朝食をとるため、歩いて行きました。

歩いているうちに、「あ、もしやこの辺はCarrie Bradshaw のアパートのあるところかも!」と、マリナが言いだしたので、調べてみたらすぐ近くではないですか。何度もテレビで見たあの階段をついに現実に見ることができました。頭の中では『SATC』のワクワクするテーマソングが「タッタラータッタラー」と、流れていました(笑)。

『SATC』ですっかり有名になった「Magnolia Bakery」も、このアパートのすぐ近くに今でもあります。この日は雨だったからか人も並んでおらず、すぐに入ることができました。お目当てはナディアに頼まれたBanana Pudding。まるでティラミスとバナナを混ぜたようなもったりとした味でした。今ではカップケーキよりもこちらの方が人気のようです。

さて、撮影はいよいよこの日の午後から始まります。撮影は、フォトグラファーMark Seliger のスタジオで行われました。彼はセレブリティフォトグラファーとしても有名で『Vogue』の表紙やオスカーの写真も多数撮っている有名フォトグラファーです。今回のクライアントは、アメリカで名の知れたコスメのブランドです。今冬のキャンペーンはReal Peopleも登場し、私とマリナは親子、その他のキャストは、姉妹だったり、18歳のバレリーナとNYで活躍する80歳の振付師、そして友人同士のモデル二人、というRealな関係でキャスティングされました。

テーマ「Glow」です。歳を取ることは美しい、歳を重ねることは美しさを失うことではなく、魅力を増していくということ。そしてそれを次の世代に伝えていく、というキャンペーンコンセプトです。まさしくアラフォー、アラフィーの親としての私たちが身をもって感じていること、伝えたいと思っていることでした。撮影では、テーマに伴って私たちもインタビューを受けました。「親子で共有し合っていること」、「お互いの長所を3つの言葉で表すと?」などなど、ビデオ撮影されながらその場でいきなり聞かれて即答しなければならない状況だったのが、逆に正直な答えが出せたり、聞けたりして印象に残りました。

アメリカは今とても"Real"が尊重されています。作られたものではなく、本物の関係性や役割など、CMや広告でも"Real"を求められることが多々あります。私も女性として、母として、これからも真正面を見続けて生きていきたいと思わせられた撮影でした。

撮影の後は、友人が予約してくれた人気のイタリアン「Il Buco Alimentary」へ、ドイツ人の友人達と7人でディナーに行きました。アーティチョークの前菜とカラスミのパスタがとても美味しかったです。デザートのパンナコッタも年代物のバルサミコを添えて、絶品でした。

翌日の朝遅めに起きると、友人がとても可愛い朝食を友人が用意してくれていました。翌日は丸一日オフだったので、マリナはロスからNYに遊びに来ていた友人と合流し、ナディアと私はLower East sideにある大好きなギャラリー『Perottin』に行きました。

その後、Sohoまで歩いている途中に懐かしい『Gitane Cafe』にたどり着きました。妹と初めてNYに来た時、大好きになり通っていたCafeです。あの頃は二人ともまだ独身で、仕事を休んで10日間NYで落ち合い、思いっきり楽しみました。カフェ『Gitane Cafe』は当時と何も変わっていません。肩肘張らない、少しノスタルジックな雰囲気のあるカフェが、私は大好きです。お客さんもおしゃれな人ばかりではなく、近所に住んでいそうなおじさんとかもいたりして、なんだかホッとします。

その日の夜は初めてのBroadwayのショーを3人で見に行きました。選んだミュージカルは『Moulin Rouge』です。真っ赤な光に包まれた舞台から、キャストの演技とダンス、そして歌がとても迫力のあるステージでした。高校でミュージカルを終えたばかりのマリナは、ずーっと体を前かがみにして、引き込まれるようにして見入っていました。ミュージカルや演劇に興味のなかったナディアもとても感動した様子で、「頑張って連れてきた甲斐があったなあ」と、母としてミュージカル以上に、娘2人と一緒の現実に感動してしまいました。そして同時になんとなく自分の中での達成感、みたいなものを感じました。劇場自体は想像していたよりも小さかったので、より一体感もあり、現地ならではのミュージカル文化を感じ、本当にいい体験ができたと思います。せっかくアメリカに住んでいるんだから、これからはNYに行く度に、Broadwayにミュージカルを見に行こうと決めました。

今回の春休みのNY旅は、仕事というよりも、私にとっては"Gift" でした。神様から「3人で楽しんでいらっしゃい」と贈られた、幸せな1週間の旅でした。

〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

       
  • SATCスポット

  • 撮影開始

  • ディナータイム

          
  • 朝食

  • 朝食に出かけた先で偶然見つけた『SATC』で登場するキャリーのアパート。近くには『Magnolia Bakery』も ! ナディアに頼まれていた人気のBanana Puddingを購入。

  • NYの有名フォトグラファー、Mark Seligerのスタジオで広告撮影です。ヘア担当のFrancoは、この撮影のためにわざわざイタリアから飛んできたそうです。

  • 撮影後のディナータイムに、マリナとツーショット。母娘で出演できたことに感謝です。

  • 昔、妹とふたりで初めてNYに来たときに見つけた『Gitane Cafe』はノスタルジックな空気そのままに残っていました。長女のナディアと。

  • NYならではのフォトジェニックなスポット。ディナーに訪れた人気のイタリアン『Il Buco Alimentary』。そして初めて訪れたブロードウェイでは、『Moulin Rouge』を鑑賞しました!

  • 友人宅に止まった際、朝起きると、こんなに可愛い朝食を友人が用意してくれていました。なんてお茶目で優しいんでしょう。