長女の高校卒業式は、新しい時代を生きる若者たちを思う日

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パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

名前
EMIKO
家族
17歳と15歳の女の子、フォトグラファーの夫と4人家族
所在地
アメリカ・ロサンゼルス
お仕事
モデル、「nanamina」バイヤー、プライベートシェフ
URL1
EMIKO (@emikohanawa) Instagram
URL2
nanamina

パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

長女ナディアの4年間の高校生活が、今年の6月で終わりました。

2019年、彼女の高校生活2年目の3月から、コロナの影響でいきなり学校が閉鎖されました。その後、オンライン授業が去年の夏休みまで続き、残りの1年間は本当にあっという間でした。幸い、最後の年には学校の恒例イベントも再開され、クラスメートと一緒に行く野外授業や、林間学校もありました。プロムも、ボートを貸し切っての豪華なものでした。

進学について言えば、去年から大学を絞り、願書を出し、合格通知を受け取って......という作業にも追われていましたが、結局親の思考で来年1年間は、ギャップイヤー(高校卒業後、大学入学前などに社会体験活動を行う猶予期間)を取ることにしました。彼女は成績が良かったので、願書を出した大学には全て合格しましたが、結局何を学びたいのか本人もよくわかっていなかったのです。

だから焦っていま大学に行くよりも、1年間バイトをしたり、日本に行ったりと今までしてこなかった経験をした後に、学びたいことが見つかればそれから大学に行く方がいいと思ったからです。

本人もそう決めてからは、さっさと自分でCity Collegeに申し込み、日本に行ってもオンライン授業を受けられるように準備しています。アメリカの大学は高額ですが、City Collegeはほぼ無料。いまはオンライン受講と対面での受講のどちらかを選べます。City Collegeに2年通って単位を取ってから、正規の大学に移る生徒も少なくありません。サンタモニカには立派な建物の大きなCity Colledeがあるので、たくさんの学生が通っています。

さてさて、アメリカの高校の卒業式はというと。日本の式とは全く異なっていて、全員がガウンを着ます。最近の流行では、ガウンの下に女子は白いワンピースにヒール、男子はスーツにネクタイです。

一人一人が名前を呼ばれて校長先生から卒業証書を受け取るのは、日本と同じですが、こちらでは家族や親戚がたくさん参列していて、自分の子どもの名前が呼ばれるとすごい奇声でその子の名前を叫び、笛やクラッカー、白い鳩を飛ばせている家族もいたりするんです。学校側も、もうやりたいように、やってくださいって感じで、何も決まりはありません(笑)。

私たちはアメリカに親戚はおらず、家族3人とナディアの友人の数人だけだったのですが、次女のマリナがすぐ後ろに座っていた若い女の子たちに「ナディアの名前が呼ばれたら、叫んでね」と、頼んでおいてくれたらしく、数人の雄叫び声援が後ろからあり驚きました。

学校から何度も、スカートが短いと注意され、服装チェックのたびに引っかかっていたナディア。卒業式もどの女子よりも短いスカートで最後まで彼女の美脚アピールは崩れることなく続きました。

式のあとには、一番信頼を置いていた日本語の先生の教室に挨拶に行くと、先生もすごく喜んでくれて「ナディアがクラスにいてくれたおかげで、私はとても励みになったのよ」と、言ってくれました。そして最後に「でもやっぱりスカートは短いのね」とも(笑)。

これまで4年間一緒に勉強してきた仲間たち。今年の夏からみんなバラバラです。パンデミックの影響で途中1年半空いてしまったけれど、入学式よりも確実に成長した17歳の若者たちは随分とたくましく見えました。

これからが大人の仲間入りをする、再スタート地点です。みんな自分らしい人生を歩んで欲しいと、心から願った1日でした。

〈EMIKOさん連載〉
パリからLAへ移住、EMIKOのティーンガール子育て

       
  • 卒業式

  • 卒業式

  • 国語の先生と

          
  • 友人と

  • 皆が揃いのガウンを来て、卒業式が始まります。

  • 日本の静かな式典とは違って、式に立ち会う家族や友人たちの盛り上がりのすごいこと! とても華やかな卒業式でした。

  • ナディアが最も信頼を置いていた、高校の国語の先生にご挨拶。

  • 青春時代をともに過ごした友人達こそ、高校時代に得た貴重な財産でしょう。