フランスでのギャップイヤー終盤|家族のとこの一年を振り返る

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愛が重めの七転八倒の子育て in フランス

名前
はずき/HAZUKI
家族
5人(14歳の長男、11歳の次男、8歳の長女)
所在地
フランス・パリ
お仕事
主フ
URL
Hazuki『計量しない彩りご飯』と『三人子育て🇫🇷』

【愛が重めの七転八倒の子育て in フランス】

こんにちは。
夏も真っ盛りですね。
ここフランスもすっかり国中がバカンスに入り
馴染みのお店も続々とお休みに入りつつあります。

さて、私たちはと言いますと、
子どもたちの学校も終わり、夏の旅行も終わり
日本からの来客も迎え終え、
いよいよ、本当に
フランスとお別れする日に向けての準備に入っています。

物悲しい気持ちは否めず、、、
お別れではなく、See You Soonというだけ、と
自分の中で言い聞かせて
私を取り巻くすべてのフランスに
毎日『ありがとう、大好きだよ、また来るね』という日々です。

子どもたちは、
次にいくアメリカに向けての準備に
驚くほどに前向きで
今からとても楽しみにしています。

我が家の子どもたちのフットワークの軽さよ、、、

とはいえ、我が家の次男ミラクルは
学校での日々が残り1ヶ月を切る頃から、ちょっと荒れていたようで。
先生方から
最後の最後にミーティングを設けて頂いたりしていました。

子どもは三人三様だなと
改めて思います。

「もう、僕は違う国に行くし、この学校には来年はいないから!」と、
授業中の課題も適当、
先生方の指示を聞かないこともあったようです。

最初は私も、「もう中学生なんだけどな~どうしてそうなるかな~。。」と
ありきたりな苛立ちと感想を抱きつつ
ミラクルに
「最後の最後までちゃんとやろうよ。。」と伝えつつも
まあ、やりたくないと思ったら、断固としてしないのは
彼のキャラクターだから、と
半ば諦めの境地で、
でも、とりあえずやってみたら?、、などと
嗜めていたのですが、、
その話をしながらのミラクルの表情を見て
「もしかして、お別れが寂しいのかな。。」と思う瞬間がありました。

その前提で、ミラクルと話をしていくと
彼のやさぐれていた心も少しは穏やかになって
静かな物腰で、
「晴れの日は外で身体を動かしたいし、雨の日は家の中でゆっくりしたいの、僕は。」
とご立派におっしゃられたミラクル。
え、、っと笑いそうになった私ですが、
同時に、そんなことを
さもすごい自分の強い信念なのだと言わんばかりに言う姿を
むしろ、神々しくさえ感じてしまった
ミラクルを産んだ私です。

そこから色々考えると、、
そんなとってもベーシックな考えがある子どもに
ギャップイヤーはやっぱり負担だったのかなとさえ思え、
そこは真ん中っ子、
家族中がギャップイヤーで浮き足立っていた雰囲気に乗ってくれたんだ、、と
少々申し訳ない気持ちになりました。

確かに、シンガポールを出る時に
「本当はシンガポールに残りたかった!」と
突然ミラクルが言い出したことを思い出した私です。

さらには、
夏に私の両親と会う時にも、
お別れはいつも号泣のミラクルの姿も思い出され、、
お別れが人一倍辛いミラクルに
一年という短すぎる生活は
コクだった、という結論に至りました。

その結論に至ると、
この一年をミラクルなりに
乗り越えてくれたことに感謝が溢れ
やさぐれていたミラクルにも
「先生方もどうにかこうにかして、
ミラクルが授業に取り組んでくれないか考えてくれてるから、
どうか、ここからラストの2週間は
そんな先生たちのために頑張ってみてくれない?」
なんて、言い方になって、
ミラクルもそんな言い方をされると
「わかった」と小さくうなずいた次第です。

気持ちをわかり合った上で話を進めると
その効果はきちんと発揮されるようで
学校最後の日、
「この2週間、ミラクルはとっても集中して課題に取り組んでくれました」
というコメントを頂きました。

やさぐれつつも、まだ、
先生の頑張りを想像して、
優しい気持ちになれたミラクルにほっとする私です。
よく頑張りました。

ギャップイヤーがミラクルにとって
コクな事であったと理解し、
そんな彼に、感謝と同情はしつつも
でもそれでも、この一年が
私たち家族にとって素晴らしい一年だったか、
に関しては
はっきりとイエスと言えます。

だって、本当に素晴らしい出会いがあったから。
その出会いはここフランスに来なければなかったものです。

ヨーロッパの文化や歴史を肌で感じたい
旅行でなくて、生活することででしか感じられない事を
子どもたちとシェアしたい、という想いで始めた
ギャップイヤーですが、
やっぱり一番の産物は
「フランスに来たからこそ出会えた人々」
に尽きると思います。

ダイナミックな自然も、
想像を絶するロマンでいっぱいの歴史も、
アジアでは考えられない文化も、
どれもどれも本当に素晴らしく愛しく
一つ一つの経験に「ありがとう」が溢れますが
やっぱり最後は
出会えたみんな一人一人に一番の「ありがとう」です。

『経験』と『人との出会い』
それしかありません。

ギャップイヤーの感想が
月並みすぎてごめんなさい。
でも、本当にそこに尽きるのです。

ミラクルの学校で
3人ほど、今学期で学校を去る子がいたのですが
最後の学校イベントで
その学校を去る3人がそれぞれにスピーチを求められました。

でも、一人の子は恥ずかしがって言わず、
それで司会者の調子が狂ったのか
ミラクルは飛ばされて、スピーチをし損ねたのですが、、
(最後までフランスの学校、あるあるです)
お家で改めてスピーチしてもらいました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
I've had lots of fun and a lot of hard times with all of you guys.
I think this will stay in my heart.
Thank you.
楽しいこともあったけど、
すっごく苦しいこともありました。
でも全部全部
僕の心の中にはこれからも残ります。
ありがとう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この一年が
子どもたちの未来の人生の宝物であり苦いものであり
でも全部ひっくるめて
彼らの人生の幹を太くする
化学反応の素材となりますように。

ありがとう、フランス。
大好きだよ。

さあ、
次のステージへ!



<HAZUKIさん連載>
【愛が重めの七転八倒の子育て in フランス】

       
  • 夏のヨーロッパ旅行

  • もちろんゴンドラにも乗りました

  • 旅先での新たな出会い

          
  • 念願のモロッコへ!

  • モロッコの砂漠でラクダに乗って

  • 夏の旅行、最終目的地はプロヴァンスの友人のお城!

  • 旅の始まりはヴェネツィアから。いつだって水のある風景は素敵です。

  • 風は涼しくても陽射しはとても強く、サングラスと帽子は必須です。

  • トスカーナのファームステイでお友だちになったオランダ人のカップルと家族。このあとまたすぐにパリで再会したほど仲良くなりました。旅での出会い、最高です。

  • フランスにいる間にどうしても訪れたかったモロッコ。念願叶って入国です! すべてが異文化、異空間。つくづく地球は奥深いって思いました。

  • ラクダさんにもお世話になって背中に乗せてもらいました。こうして重い荷物を運ぶのね…と生活することだけで大変な状況が今なおあることも感じ、現代文明への感謝が溢れました。

  • 旅の最終目的地でホッとする瞬間です。ウェルカムしてくれた友人に感謝♡