水を得た魚のようにアメリカ生活に馴染んだ夫や子ども、一方で私は...

愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ
- 名前
- はずき/HAZUKI
- 家族
- 5人(16歳の長男、12歳の次男、9歳の長女)
- 所在地
- アメリカ・ポートランド
- お仕事
- 主フ
- URL
- Hazuki🇸🇬『簡単ご飯』と『3人子育て日記』
【愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ】
アメリカに来て3カ月が経とうとしています。
ポートランドは絶賛、紅葉の季節となり
本当に、本当に、本当に、、美しいです。
車が通るたびに、舞う落ち葉とか
美しすぎて心が震えます。
赤い紅葉がひっくり返って道に落ちると
ピンク色に見えるって、ご存知でしたか??
私は46歳になって初めて知りました。
季節のある国の歩道が
こんなに色とりどりの絨毯になるなんて。
赤・黄色、だけでなく
ピンクや紫までもが、
紅葉の彩りには含まれ、、
地球って本当に美しいですね。
さて、、子どもたちと夫がアメリカに「秒」で馴染んだことは
前回のコラムでお伝えしたのですが
今日は、「私」が
アメリカに来て感じたことに
焦点を当てて(!)お話ししたいと思います。
子どもが中心のブライトチョイスさんですが、
子どもの心の安定に、お母さんのメンタルってとっても、
なんなら一番重要だと思うので、
この場をお借りして、、僭越ではございますが
綴らせていただきたいと思います。
では、いきますね。
最初の1カ月は
とにかく、やっとやっと最終目的地に辿り着いたことの安堵と
海外引越しあるあるのアドレナリンの効果もあって
見るものすべてに感動!とっても元気!
渡米して翌々日から始まった
サマーキャンプのおかげで
生活にリズムが生まれるだけでなく
子どもたちのエネルギーも発散させられ
良い循環となって
親子共々気持ちよく過ごすことができたのでした。
そして1カ月を過ぎて始まった
子どもたちの学校。
授業はすぐに始まって
帰りも15時過ぎとなるので
ようやく「自分時間」を持てるようになりました。
生活の基盤が落ち着き始めた頃、
そこで、やっぱりやってきた
なんとなくのモヤモヤザワザワ感と落ち込み。
新しい土地へ住み始めると大体一度はやってくる「 落ち込み 」。
なんとなく予想はしていましたが、
やはり今回も類に漏れず、
やってきました。
心はどこか懐疑的になって
これまで暮らしていたパリにはあって
アメリカにないものを探し始める。
アドレナリン効果が切れた私の心。
そして、そんな心はついに
私とは対照的に
アメリカという大地にすっかり馴染み
水を得た魚のように、
大海を泳ぎ続ける子どもたちと夫に
寂しさすら覚え始めたのでした。
なんとなく、、元気出ないな~
そんな時に、
ポートランドに住んでいる友人が誘ってくれたお茶会に
もそもそと参加した私です。
そのお茶会には
カリフォルニアからや日本からのゲスト、
シュタイナー教育を長年されている方などなどが参加。
話はマクロビオティックから、
更年期など多岐に渡り
最後は、
女性がいかに自然の一部であるかで盛り上がりました。
空、海、雲、と同じように女性という生き物があって
同じ人間でも男性とはまったく違う生き物。
どちらが良いとか、優れているとかではなく、
生き物として男性とはまったく違う。。。
すべてに共感した私です。
その会が始まる時の自己紹介で
「大好きなお友だちに誘ってもらって、今日はやってきたのですが
実は私、元気ないんです、今日。。」とまで
吐露してしまっていたほどに、弱っていた私ですが、
その場にいた皆さんの優しい雰囲気に包まれて、
その会が終わる頃には
すっかり元の私に戻っていました。
「最終目的地であるアメリカに無事に着いた安堵と、
新しい生活をものすごい勢いで進めた疲れがどっと出ている中で、
それでも、元気に新生活を進んでいく子どもたちや夫に追いつかなくちゃ、と、
頑張ろうとしていた自分がいたことに、気づきました。
みなさんと過ごして、あ、私は私のままでいいんだったと、
いつも一番大切にしている事を、
私自身がすっかり忘れていたことに気づきました」
その会の最後に私はそんなことを感想として言いました。
シンガポールを経て、
フランスを経て、
アメリカに来ると、、
国を超えることがどこか当たり前になって
実は大きな変化の中に自分がいるのに
変化の中にいる自分が当たり前で、こんな変化、
なんてことないと思い込んでいた自分がいたようにも思います。
スムーズに始められた新生活。
それは365日お休みのない勤勉な国、
アメリカだったからこそなのですが、
ひと段落したら、ちょっとその勤勉さに疲れたというか。
フランスのあの「ケセラセラ」が懐かしくなってしまった。
大変勝手なモノです。
フランスで子どもたちと夫と生活をすることは
私の夢でした。
さすがにそれは無理かなと思ったところで
色々な事情が重なり、叶った夢だったのですが、
そんな夢を叶えて、満足して、
感謝して、
いよいよ、満を持して
夫の夢というか目的地でもあったアメリカにやって来たのだから
ご機嫌に、楽しく、前向きに
生活するぞー!と
意気込んでいたんだと思います。
それなのに、
フランスを恋しがっている自分を自覚し
そんな往生際の悪い自分に
ちょっとがっかりしたのも
落ち込んだ理由の一つであったような気がします。
でも、そのことさえも、その会で漏らした時に、
私より随分お姉さんのその会の中心でもあったゲストの方が
「それは、それだけフランスが大好きってことよ。
私も歳を重ねるごとにいいところだな~って好きになってるわよ。
だからわかるわよ」とサラッと言っていただき、
あ、好きなままでいいんだ、と
フッと力が抜けて、
謎にダメ出しをしていた自分自身がいたことを
素直に受け止めることができました。
私は誰かにならなくていい
家族の誰かや何かに追いつかなくていい
私は私でいい
そんなことを思い出し、
落ち込みから程なくして、
いつも通りの自分軸に戻ることができた私です。
こうして、自分軸に戻った今、
このモヤモヤ、ざわざわについてもう一度じっくりと向き合ってみると
もう一つ、見えてきたことがあります。
私は、家族への、いや、夫への承認欲求がすごく大きいということ。
フランスでは、
私こそが水を得た魚のように、
自由にのびのびと気持ちよく生きていた、、
それは、もちろん大好きなフランスだから。
なんとなく、勝手がわかっているフランスだったのも大きいです。
けれど
アメリカに来たとたん
ライフスタイルはガラリと変わり、
車社会だわ、時間通りだわ、合理的だわで、
アメリカの勤勉さが
強いイメージとなって押し寄せてきて
そんなすべてが
私にはプレッシャーとしてのしかかってきたんだと思います。
学校で出会う(と言っても、そんなに交流もないのですが、、)
ママさんたちも、なんだかソフトだけど積極的、
当たり前に、車を自転車のように扱い、
ボランティアにも仕事にも精力的。
そんな人ばかりではないのかも知れませんが
(実際、周りの友人はポートランドはアメリカの中でも、長閑だよね~と言います)
まだまだ来たばかりで
ひよっ子の私にはそれだけでも
ちょっとトゥーマッチに感じてしまいました。
私も、そういう積極的なイメージでいかなくちゃいけないのかな?って
思ってしまったんです。
アメリカで生きていくためには
これが求められるスタンダードなのかな?って。
でも、その会を通じて、
あ、私は私のままでいいんだったということを思い出して、
そしたら、そのことを無性に隣にいる夫に伝えたくなりました。
山あり谷ありで、
今までなんとか一緒にやってきた、
隣にいる夫には
私の本心を知ってもらって、
今の、ありのままの私を、
確かに受け入れてもらいたかったのでした。
一周して、結局たどり着いたところは
頑なまでにいつもの私、なのですが、
それでも、
この揺らぎながらの一周は
いつだって、
どんな風に生きていくかを考えたい私にとって
必要で大切な一周でした。
私自身が心地よいと感じる私自身をもって、
理想の私を体現していく。
でも、時々は影響されて揺らぎながら
その都度、
隣で一緒に人生を歩んでくれている夫に聞いてもらって
確認し合いながら
合理的で勤勉な国・アメリカで
生きていこうと思います。
イメージは
私の大好きな友人たちが続けているポッドキャスト
ネクストプラネットでもよくいうセリフ
『みんな違ってそれがいい』
『imperfection is your beauty』
そんなイメージで。
<HAZUKIさん連載>
【愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ】