連載コラム最終回|最終目的地アメリカ・ポートランドにて思うこと

Choice

愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ

名前
はずき/HAZUKI
家族
5人(16歳の長男、13歳の次男、9歳の長女)
所在地
アメリカ・ポートランド
お仕事
主フ
URL
Hazuki🇸🇬『簡単ご飯』と『3人子育て日記』

【愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ】
皆様、明けましておめでとうございます。
このコラムが公開される頃には
すっかり冬休みも終わり
通常運転のことと思います。

昭和生まれの私は2000年を迎えた時の印象がとても強く残っていて
年が明けるごとに
あの2000年から⚫︎︎年以上も経ったんだ、、と
毎年、感慨深くなっています。
と同時に、人間はそこから2000年なんてものではないくらい
大昔から存在していて
信じられないくらい長い間、
地球という美しい惑星を住まいとしているんだ、と
地球にありがとうという気持ちでいっぱいになります。

話がそれました(笑)。

さて、シンガポール、フランス、アメリカ
国を跨ぎながらお届けさせていただいておりました
私のコラムですが、今回が最終回となりました。

教育系サイトである
ブライトチョイスさんで
私が何を綴れるのか。。と、
不安になった日もあったのですが
コラムを書くたびに
編集のナツコさんはじめ、
インスタのフォロワーさんからの温かい共感のメッセージに
勇気をいただき
ここまでやってこられました。
本当にありがとうございました。

まさか、コラムを書かせていただいている間に
こんなにも大きな移動があるとは思っていませんでしたが、
コラムを書くたびに
子どもたちのことを振り返るだけでなく、
自分自身を内省したり、思考を整理できたり、、

書くことで、
メンタルを整える機会をいただいていたようで
本当にありがたかったです。

私たちがアメリカに来たのは
アメリカで育った夫の
「最後はアメリカで教育を子どもたちに受けさせたい」
という思いがあったからですが、
当初の予定では
ポートランドは候補に上がっておらず、
カリフォルニアを予定していました。

でも、アメリカへ移住するまでの間に
子どもたちの個性も見えてきて、
私たちの教育への捉え方も変わってきて、
さらには
コロナもあったりで、
ポートランドになりました。

ポートランドがあるオレゴン州は
とにかく自然が豊かなところです。
アメリカらしく、合理的で
とても勤勉な社会ではありますが
効率命の忙しいバイブス、というよりは
やることはやるけれど、
そこからは、
淡々と日常に向き合う、
自分に向き合う。
そんな静かなバイブスの印象があります。

私たちの住む街は、
ポートランドの郊外で
子どもたちは皆、公立校に通っています。

比較的、教育環境の評価が高い地域ではありますが、
州全体との関わりもあって
学校に与えられている予算が
とっても潤沢である、とは言い難い状況です。
だからといって、蔑ろにしているようでもなく、
予算が足りないところは
保護者のボランティアでカバーするなど、
対応はしていて、
(科目内容によっては、保護者のボランティアが授業をすることもあります!)
みな、積極的です。

その積極的な感じに
最初は圧倒された時もありましたが
保護者である私たちが
ボランティアという形で得意分野を活かしながら
社会に還元できる機会があることは
とても健康的なようにも今では感じています。

たとえ予算が限られていても
教育環境の評価が高くなる理由として、
例えば、長男の高校では
スポーツの学校代表チームに入るにしても
一定の成績を取っていなければ、
その代表チームに入ることはできませんし、
日本でいう高校2年生のプログラムやスケジュールは
かなりハードなものになっています。

卒業生に言わせると、
高校のスケジュールをこなせていたら
大学のスケジュールにも
余裕を持って対応できる、とのことでした。

確かに、長男の宿題やテストのボリュームは
シンガポール、フランスの学校に比べて
多くなったように思います。
(ただし、PCを見ながら真面目な顔をしていても、
YouTubeや漫画だったりするので迂闊に信じてはいけませんが)

アメリカに移住して数ヶ月が経ち
シンガポールやフランスとはまた違った教育の印象を抱き始めていた矢先に
こんなことがありました。

自分の成績に不満を持った長男が
その成績をつけた先生に「何が足りなかったのか」を聞きにいき
そこをクリアさせると、評価が上げられたのです。

次男に関しても
課題だったエッセイを
夜通しかけて書き直して再提出すると、
評価を上げてもらえました。

日本のいわゆる進学校で育った私には
信じがたいことでしたが、
そこに、「教育」の真髄を見たような気がしました。
自分に与えられた成績について話し合う
どこをどうしたら、より評価は上がるのかを
先生と共に話し合う。

評価はあくまで、その成果物に対しての「評価」であり
すべてを決定づける「ジャッジ」ではないのです。
そのやり取りを通じて、
子どもたちが得られるのは
「諦めずに精進することの大切さ」
子どもたちが感じられるのは
「疑問は口に出して聞いていいという安心感」
であるように思います。

そして、何よりも
そんなやり取りを通して
「先生との信頼関係」を
築くことができるように感じました。

まだまだ社会に出るまでは
どんなに生意気を言うティーンになっても
子どもは子どもです。

そんな子どもたちが「自分自身」を確立していく上で
長い時間を過ごす「学校」という場所が
「安心」できて「諦めずに精進できる」場所で
さらに、そこに「信頼」できる人がいたら
どんなに素晴らしいことかと思い
感動した私です。

そんな話を夫に鼻息荒くしていたら
実際に小、中、高校、大学、大学院と
アメリカの教育を受けてきた夫が言ったことは
「アメリカの教育で学べることは『自己責任』ってことだと思う。」
でした。

金融歴が長い夫だからか?
ただの私の偏見か?
なんだか言葉が現実的過ぎて
厳しい印象を受けるのですが
夫が言うには
「自分がやった分だけ、自分のものにできる。
評価に疑問を抱き、先生になぜこの評価なのか聞きに行くのも自分の行動。
その行動を起こして、精進して、評価を上げたのだとしたら、
それは自分がその行動を起こした結果でしかない。
良い事も悪い事も、いずれにしても自分の行動の結果、
つまり、自己責任ということ。」
だそうです。

それを聞いて、表現は違えど、
私も実は同じことを信念としているなと思いました。

「どんな些細なことも、すべては自分のチョイスであり、自分が選んだこと。
昨日の次にしか、今日はないし、今日の次にしか、明日はない。
今日の行動が自分の未来を作る、
今日の続きにしか未来はないのだから」と
私は常日頃から思っています。

だから、良くしたければ努力すれば良いし、
そのままでいたいなら、そのままでいればいい。
その結果が良いとか悪いとかは、人それぞれで、
自分がどう思うか、どうしたいか、でしかない。
そんな風に思って生きています。

子どもが寝静まった後の夫との会話を経て、
我が家の教育の信念はそこに尽きるのかなと思いました。

そして、それを学校で学べているなら
最高ではないか!

もうひとつ、アメリカの学校の印象で受けたこと。
それは、
できる子は育てる、
できない子はサポートする(そのシステムは体制としてもプログラムとしてもかなりしっかりしています。)
でも、中間層にいる子は比較的、放っておかれる。。

言い方は粗いのですが、
私にはそれが、
最低限できているなら、それ以上無理にプッシュしない。
それよりも、いわゆる学校でのお勉強以外で
夢中になれることを探す余白を与えている。。
そんな風に受け取れました。

そして、それは素晴らしいことだと思い始めています。

子どもを授かって、
教育について改めて考える時に
自分たちが受けてきた教育を元に考えることが
往々にしてあると思います。
私も紛れもなくその一人です。

私の受けてきた教育にはゴールがありました。
だから、どうやったらそのゴールに辿り着けるのか
「How to」ばかりにフォーカスしていたように思います。
そして、その「ゴール」にも正解と不正解がありました。

でも、子どもたちを授かって
シンガポール、フランス、アメリカと国を跨ぎながら、
「子ども」を通して、それぞれの学校や先生方と関わり、
「教育」を考えるにつれて
その子が選んだのだとしたら、
すべては正解でしかないと思うようになりました。

「ゴール」なんてもの自体も存在しないんだ、とも
今は思います。
教育は一生のものだから。

この歳になって
改めて、学べることも、
やっと腑に落ちる知識もあったりして
つくづくそう思います。

だから
まだまだ自己が確立するまでの教育は尚更、
「安心」と「信頼」の上にあればいい。

それがあれば、
私たちは自分たちなりに、
必要なことを受け止めて、行動を起こし
自分たちの人生を築いていくはず。
自分だけの正解を求めて生きていける。

私たちがこの美しい地球の土に還るその日まで
その旅路は続きます。
息を引き取るその日まで続くのです。
すべては「自己責任」で。
今日の続きにしか未来はないのですから。


<HAZUKIさん連載>
【愛が重めの七転八倒の子育て in アメリカ】

       
  • レゴロボティクスの大会風景

  • そしてなんと州大会に進出!

  • 冬休みのお出かけ

          
  • 冬休み後半はスキーリゾートとして名高いMt. Bachelorへ!

  • 我が家もいよいよ世代交代?

  • オレゴンの冬晴れ

  • 夫がコーチをボランティアで務めているレゴロボティクスの大会が先日開催されました。ロボットの精度、デザイン、イノベーションプロジェクトのプレゼン、コアバリューなど、審査基準はとても深く…。こちらについてもコラムで熱く語りたかったくらいです!

  • 子どもたちはもちろん、メンターとしてずっとサポートしてくれた高校生、コーチ陣みんなで勝ち取った州大会へのチケットです。

  • 冬休み前半は映画『グーニーズ』でも有名なキャノンビーチへ! お天気にも風にも恵まれて、凧揚げ日和でした。山もいいけれど海もいいですよね。自然を満喫です^_^

  • しっかりと雪が降ってくれたおかげで気持ちよく滑ることができました。アメリカの山はひたすら大きかったです。たくさんのスキーヤーがいましたが、広くて整備されているからか、不思議と混んでいる感じがしませんでした。

  • 私のインスタをフォローしてくださっている方はご存知かと思われますが、夫が骨折しまして、、でも子どもたちが夫の代わりによく頑張ってくれて、この冬休みもアクティブに過ごすことができました。成長を感じて嬉しくなります。

  • 冬は雨がずっと降って気持ちが塞がるよ〜と脅され続け、覚悟していたのですが、、びっくりするほど、天気が良い瞬間があります。オレゴンの冬晴れ、本当に美しいです。