家族でニュージーランドへ移住! VISA申請や新居、学校探しの日々

ベトナム→ニュージーランド移住ママの「家族時間を大切に」
- 名前
- 髙田麻紀子/Makiko Takada
- 家族
- 5人家族(夫、9歳男の子、7歳男の子、2歳女の子)
- 所在地
- ニュージーランド
- お仕事
- MASYOME Founder/La Ruche d’Ange代表
- URL
- Makiko Takada Instagram
【ベトナム→ニュージーランド移住ママの「家族時間を大切に」】
6月にホーチミンを離れ、日本で約1ヶ月の夏を過ごした後、家族でニュージーランドに引っ越してきました。
ベトナムは発展がすさまじく、街も人もエネルギーに満ちていて、「日本が抜かされてしまうのでは?」と思うほどの勢いがありました。私たちにとっても、多くの出会いや学びをくれた大切な場所です。けれど、子どもたちが成長していくこれからの時間を考えたとき、「空気がきれいで、より自然に近く、のびのびと過ごせる環境で暮らしてみたい」という気持ちもありました。
そんな中、夫からニュージーランドへの移住の提案が!
正直、私自身は行きたいような、行きたくないような......。でも、子どもたちにとっては良い環境になるはず、とも思ったので、「我が家にご縁があるのであれば、きっとVISAも通るはず」と、まずは夫にVISAの申請を進めてもらうことにしたんです。
とはいえ、そのVISAの申請がなかなか大変で......。必要書類が多いのはもちろんのこと、VISAのために偽装結婚をする人も少なくないらしく、夫婦関係を証明する作業が本当に大変でした。
夫婦間でのLINEのやり取りの一部をスクリーンショットで提出したり、それぞれの名前で同じ住所に届いた荷物の記録を集めたり、3名にリコメンドレターを書いてもらったり。夫婦共同名義の銀行口座があればそれで済むようですが、日本では夫婦連名の口座が作れないため、こうした証明が必要でした。
やり取りの翻訳も、自分たちで訳したものは認められず、ニュージーランド政府公認の翻訳者に依頼。健康診断も必須で、しかも結果は自分たちには知らされず、病院から直接ニュージーランドに送られるという流れでした。健康に不安があったわけではないのですが「もしも何かが見つかれば、VISAが下りない」と聞いていたので、ドキドキしました。
VISA申請までに思わぬ時間がかかったうえに、担当の弁護士からの返信ものんびり。「結果が出るまで4週間くらい」と言われていたので、「この調子だと倍くらいかかるかもな」と覚悟をしていたものの、意外にも2週間ほどで承認が下り、あれよあれよという間にニュージーランドへの移住が決まりました。
日本での夏休みを過ごし、いよいよ出発の日が近づくにつれ、実感も湧いてきたのですが......。日本からの距離がベトナムよりも遠くなるので、今後は「ちょっと一時帰国」というわけにはいきませんし、季節も真逆。真夏の日本から真冬のニュージーランドへ向かうという準備の大変さもあり、気がつけば"移住ブルー?"のように気分が落ち込むときも。「行ってみたら、きっと好きになる」とも分かっているのですが、正直、心が追いつかない日もありました。
それでも7月末には、家族5人でニュージーランドに到着。しばらくは、エアビーで借りた家で生活をしながら、家探しです。
実は4月の春休みに家族で家探しに訪れる計画もあったのですが、まだまだ幼い子どもたちを連れての5人での長距離移動は本当に大変。また、ハノイへの引っ越し時に短い時間で家を決めてことで失敗した経験があったので、「それならばニュージーランドに着いてから、ゆっくり探せばいいや」と、今回は事前の家探しをしませんでした。
ただ、住みたいエリアは大体決まっていたものの、希望に合う賃貸の一軒家がなかなか見つからず......。ちなみに、ニュージーランドの不動産は家ごとに担当も会社も違うようで、日本のように他の物件の提案はありません。サイトに出ている物件を自分で探し、そのつど、内見を申し込むスタイルです。
ニュージーランドに着いた2日目から物件巡りが始まり、毎日毎日、不動産サイトとにらめっこ。我が家は5人家族ということもあって、ある程度の広さや部屋数も必要で、条件に合う物件は限られていました。良さそうと思った物件も、申し込んだときにはすでに借り手が決まってしまっていたということもありました。
また、子どもたちは現地の公立校に通う予定なので、学区も重要なポイント。その後、当初から住みたいと思っていたエリアから少し範囲を広げて探してみたところ、素敵な家が見つかったのですが、その学区内の学校がどうしても私たちには合わなそうで......。
泣く泣く見送ろうかとも思ったのですが、越境可能で私たちにも合いそうな学校を夫が見つけてくれたので、すぐに学校の担当者に会いに行ったところ、「ちょうど明日が来年度の説明会なのでいらしてください」と案内されました。私は、説明会に参加する前に少しでも私たちの背景や子どもたちのことを伝えたかったので、その日のうちに思いをまとめ、学校にメールも送っておきました。
越境は抽選になることもあるようですが、運よく今年度の学期の途中から受け入れてもらえることになり、そのタイミングで家の申し込みも決断。そして、家も学校も無事に決まり、約1ヶ月続いたエアビーでの仮住まい生活を終え、ようやく最近、新しい家に引っ越すことができました。
この1ヶ月間は、家族全員で毎日のように家の内見に出かけた日々でした。大変でしたが、「この家がいい」「ここは僕の部屋にする!」と、子どもたちがワクワクしながらあれこれ想像している姿が可愛らしくもありました。また、スーパーにも毎度5人そろって行くのもわちゃわちゃで大変でしたが、それもきっと過ぎ去ってしまえば良い思い出になりそうです。
まだまだ段ボールに囲まれた日々ですが、ここから始まる新しい暮らしが楽しみです。
〈髙田麻紀子さん連載〉
ベトナム→ニュージーランド移住ママの「家族時間を大切に」