多様な文化が入り混じったハワイキッズの賑やかなお正月

憧れの地で夢を叶えたワーキングマザーのハワイ流子育て
- 名前
- 堀内希珠 / Mimi Horiuchi
- 家族
- 4人(夫、3歳と10歳の男の子)
- 所在地
- ハワイ・ホノルル
- お仕事
- マーケター、サーファー
- URL
- Mimi Horiuchi インスタグラム
【憧れの地で夢を叶えたワーキングマザーのハワイ流子育て】
Aloha everyone! あけましておめでとうございます!
年末年始。常夏ハワイでは日本の正月行事が恋しくなる時季でもありますが、ハワイ育ちの子どもたちには、別の楽しみがありました。まずハワイの年越しといえば、花火と爆竹!街中がド派手に騒ぎ、新年を祝うのです。
パーティー会場となるのは、なんとガレージ。小さな車庫に町内会が集まるようなスペースを作り、夕方ごろから親戚や友だちだけでなく、近所の人までもが食べ物を持ち寄り、続々と集まってきます。
ハワイでは、知らない人でも近くにいる人には誰にでも食事を振る舞うというような習慣があるので、食べ物は見た目より量重視。ローカルフードがズラッとテーブルに並びます。そこにはハワイを代表する料理であるカルビやカルアポークにココナッツシュリンプ、昔ながらのオレンジ色のビーフシチュー、誰かが釣った魚で作られたフィッシュジャーキーや甘いカルビ、そして太巻やお刺身など、プランテーション時代の背景を思い出させる、いろんな国のメニューが揃います。
そこでアンクルたちは肉を焼き、人が来ると「Go eat!」と言って飲み物を渡し、みんなにごはんを食べさせます。アンティたちは次々に届く食べ物を並べたり、デザートを配ったり大忙し。
小さな子どもたちはバケツいっぱいのかんしゃく玉を渡され、あちこちに投げまくってパンパンならし、小学生にもなると、中高生に教わりながら花火や爆竹に着火させてもらえます。若い子たちは空に飛ばす花火を作り、一晩中爆音が続くのです。
そして新年へのカウントダウンが始まると、ハシゴから垂れ下げた数千発の爆竹に着火し、すさまじい音と煙にまみれながら新年を迎えます。また空には花火大会レベルの大きな花火があちこちから打ち上がり、街中で花火大会のようになります。
早朝に起きられる人は東の海へ初日の出を見に行き、帰り道に神社へ初詣へ行ったりもします。
そしてお正月が過ぎる頃には、さらなる楽しみが待っています。
アメリカでは新年が過ぎてからクリスマスツリーを片付け、各年の思い出のオーナメントを箱にしまい、そしてここからはハワイローカル流。ツリーで焚き火をするのです。
海へ着くと子どもたちは燃えるゴミや枯れ木を集め、ビーチに大きな穴を掘って、火種を作ってからツリーを燃やします。クリスマスツリーは松なので樹脂を多く含み、燃えが良いので盛り上がります。火が消えそうになると、通りがかりの人たちが火がつきやすくなる技を教えてくれたり、燃えるものをくれたりと、ここでも自然に人が集まりコミュニティができます。
そして木が炭になる頃に、子どもたちにとってのメインイベントがあります。それはスモア!今度は長い枝やふたつのマシュマロを刺せる枝を探しに行き、その自慢の枝にマシュマロを刺し、こんがり焼けたらチョコレートを乗せて、グラハムクラッカーに挟んで食べます。火から作った自家製料理に、子どもたちは大満足。
ハワイは「メルティングポット」と呼ばれていて、いろいろな人種や文化が溶け込んでいる場所です。これはプランテーション時代の移民がルーツで、年末年始のお料理や行事にもその影響が見られます。そして溶け込んだ人種や文化がハワイの風習となり、子どもたちがその習慣を受け継いでいるのです。
村を食べさせられるくらい、たくさんのご飯を用意すること
みんなにご飯を食べさせること
上が下の面倒を見ること
オハナ(家族)のように受け入れ、接すること
日本のお正月も恋しいけれど、人の温かさをたっぷりと感じた年末年始。
この経験で子どもたちも心が豊かに育っていると思います。
Hauʻoli Makahiki Hou!
皆様にとって、さらに飛躍のある年になりますように。
mimi
<堀内希珠さん連載>
憧れの地で夢を叶えたワーキングマザーのハワイ流子育て