イギリスのママたちも愛読する男子専門の育児書と10分間のスペシャルタイム

Choice

ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース

名前
秋元玲奈 / Rena Akimoto
家族
5人(5歳の男の子、1歳の双子の男の子)
所在地
ロンドン
お仕事
フリーアナウンサー
URL
秋元玲奈(@rena_akimoto)Instagram
URL1
Rena Akimoto Official Website

ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース


今回は、イギリスで出会ったママ友におすすめされ、読んだ本をご紹介します。

『Raising boys in the twenty first century』 Steve Biddulph
3兄弟育児をしている話を彼女にしたら、ぜひ読んでみてと言われ、子育ての合間に読み進めました。

男女平等の時代ですが、幼い頃は女の子の方が男の子より成長が速かったり、性別的な特徴や違いは普遍的にあるもの。だからこそ親から子へのアプローチの仕方や時期も男女で違うと思います。特に思春期の男子なんて、親としてどう接すればいいのか、姉妹で、しかも女子校育ちの私には検討もつきません。

それなのに゙我が家には男子が3人なんて、恐ろしい......。 というわけで、将来を見据えて、男の子という生態についてもっと知ろうと思い、手に取りました。

この本の特徴は、子育て法を指南するのではなく、男の子の成長過程を「0歳から6歳」「6歳から14歳」「14歳から大人」という3ステージに分け、心理学的に研究されたその時々の彼らの特徴を分かりやすく解説していること。ジェンダーイクオリティに適応した、ハッピーで、責任と自信のある優しい男性になるために、それぞれのステージで親がどう成長の手助けができるか淡々と書かれているので、とても読みやすかったです。

なによりも、男子というものについて知らないことばかりで、驚きの連続でした。

その中でも特に印象的だったのは、「Crying and boys 」について解説している箇所。 長男は小さい頃から泣き虫で、よく私や夫に「そんなことで、泣かないの」と注意されてきました。先日、お友だちの誕生日会に行った時も些細なことで泣き始め、クラスの女子たちにハグされながら慰められている姿を見た時は、なんだか情けなくて、4歳までひとりっ子で、ちょっと甘やかし過ぎたかなぁ?とか、どうしたらもっとタフになってくれるだろうか? と頭を抱えました。実はそのこともこの本を読み始めた理由のひとつ。

しかし、本にはまさに目から鱗なことが書かれていました。

"Big boys don't cry"(男の子は泣くものじゃない)という考えは間違っていて、男の子が泣くことは悪いことではなく、感情を表に出すための重要な手段であり、泣くのをやめるように怒ったりするのは良くないとのこと。

かつて「男たるもの泣くな!」と言われた時代もありました。「泣くな!」などと現代では言うものではないとは、もちろんわかっているけれど、心理学的にも間違いだとされているというのには驚きです。
仮に、幼い頃に泣くことを禁止されたり、泣けない状況に追い込まれたりすると、将来感情をコントロールできず、暴力的な人になってしまう可能性があることも書かれています。一方、よく泣いたり、喜んだり、感情が表に出やすい子は、怒りという4つめの感情で、いきなり爆発したり、トラブルを起こしたりするのが少ないという研究結果もあるのだとか。
確かに我が家の5歳児はよく泣くし、よく笑う。でも、人に対して怒ったり、暴力的になることはないなぁ。これはたくさん泣いているからなのか!と、なんだか妙に納得。
私の育児決意その1。次に泣いた時は、トコトン泣かせてみよう。そして落ち着いたらトコトン話をしよう。

我が家の子どもたちは、「0歳から6歳」までの、この本でいうところのステージ1の真っ只中なのですが、全ステージを通じて重要と書かれているのが、「One on One、つまり1対1の母親との時間」。

1対1か......。

3人いるので我が家ではなかなかできないというのが正直なところ。 長男とは学校の送迎時や寝る前、私とふたりだけの時間はないことはないのですが、双子に関しては、私と3人でいることはあってもふたりきりというのは皆無。

このことを以前から交流があり、先日イギリスにいらしていた、保育事業などを手掛ける株式会社ポピンズ社長の轟麻衣子さんに相談してみると、、

「10分間のスペシャルタイムはどう?」
と、とっても素敵な提案をして下さいました。
どんなに忙しくても、1日10分間は必ずと決めて、子どもと1対1の特別な時間を作る。
この時はもちろん携帯も手に持たず、家事もやめて、本を読むとか、おもちゃの車で遊ぶとか、なんでもいいので子どものやりたいことを一緒にする。 実際に轟さんのご家庭でも実践されていて、お子さんたちはそのスペシャルタイムをいつもとても楽しみにしているそうです。
10分間なら、もう片方の子が寝ている隙や、夫が見ている間に確保できる気がするし、無理なく続けられる。私自身もその子ひとりだけとじっくり向き合えるし、たった10分でも濃厚な時間になりそう。
私の育児決意その2。3兄弟にそれぞれ10分間のスペシャルタイムを作ってみよう。

この本を通じて今回私が今すぐ実践しようと思ったのはこのふたつ。
もちろん、正解がないのが子育てです。 読みながらも、ここは納得できないなとか、これは我が家ではやらないかな、ということも本の中にはたくさんありました。
でも日々に追われていると、じっくり考える機会がなかなかなかった男子育児について、考えてみる貴重なきっかけを与えてくれたのは間違いありません。 そもそも育児をするのもあと15年少しの話なんですよね。いいなと思ったことはどんどん取り入れて、無理なく、楽しみながら、少しずつ私流の育児法を確立していければいいかなと思えた、久しぶりの読書タイムとなりました。
ちなみに、「6歳から14歳」のステージ2に入ると、今度は父親の存在が男の子にとってかなり大きくなるそうです。 この本には、どう父親が子育てに関われるかについても解説しています。 夫婦で一緒に読んでみるのもいいかもしれません。


<秋元玲奈さん連載>
ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース