チェスクラブに入部した長男 | 欧米で注目されるチェス教育とは?
ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース
- 名前
- 秋元玲奈 / Rena Akimoto
- 家族
- 5人(6歳の男の子、2歳の双子の男の子)
- 所在地
- ロンドン
- お仕事
- フリーアナウンサー
- URL
- 秋元玲奈(@rena_akimoto)Instagram
- URL1
- Rena Akimoto Official Website
【ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース】
ロンドンでも少しずつ春の訪れを感じられるようになりました。
街を歩いていると、満開の桜を見かける ことがあります。
日本に住んでいたら、この春から小学1年生の長男。 9月始まりのイギリスでは一足早く小学生となりましたが、それでも今年は桜を目にすると感慨深いものがあります。
長男が新しい学校に移って半年。
最近、 チェス部に入部しました。
スポーツよりも計算やゲームが好きな彼は以前からチェスに興味を持っていたのですが、 誕生日に友だちから初心者向けのチェスボードをプレゼントされたことをきっかけにはまり出し、遂に部活もチェスを選びました。
イギリスでは、チェス教育が注目されていて、 多くの学校で取り入れられています。その中でも、長男が通っている学校はチェスにかなり力を入れていて、部活のみならず、保護者同士でチェスを楽しむチェスナイトや校長先生とチェスで対決するイベント、チェス大会も頻繁に開催されます。そしてYear 2からはチェスが必修科目になるというのも大きな特徴です。
イギリス政府もチェス教育を支援していて、学校にチェスクラブを設立したり、チェスを必修科目とする取り組みを推進しています。さらに、公園にチェステーブルを設置するなど、チェスの普及を促進する取り組みも行われているようです。
国としてチェス教育を推し進める理由は、学校教育にチェスを取り入れることで、子どもたちの集中力や創造性が向上し、良好な社会的関係やコミュニケーション能力の発展に寄与する とされている点に加え、チェスは子どもたちの認知能力や非認知能力の向上に役立つとされ、 問題解決能力や戦略的思考、記憶力、そして自信や協調性、忍耐力などを育むのに効果的だと考えられているからなのです。
むふふ。 これは楽しみだ。
と、 こうしたスキル向上の効果が長男に出るのを今からワクワクしている、とても気が早い私ですが、 部活を始めて2ヶ月。
まだ、 特に変化は見られず。
(当たり前ですね。 笑)
ただ、 部活のあった木曜日の帰り道は完全に頭の中がチェスになっているようで、「僕のビショップがあとちょっとでキングを取りに行けたんだけど、 時間がなくなっちゃたの」 「ナイトだったら飛び越えて取れたかなぁ 」
とチェスの戦略の話をするようになって、 聞いているだけで微笑ましいです。
その日一番良くできた生徒1人だけが先生からチェスバッジをもらえるというご褒美もまた、 彼のチェスへのモチベーションを上げているようで、部活初日にその1人に選ばれてバッジをもらった時は、嬉しそうに頑張った証の小さな宝物を見せてくれました。
上級生のお兄さんたちの中には沢山バッジをもらっている人もいて、制服のジャケットに勲章のようにいくつも並べてつけるのが風習。その姿をいつも羨望の眼差しで見ていた彼は、 初めてもらったバッジを次の日から早速ジャケットにつけて、胸を張り、誇らしげに登校しました。
一方、 負けず嫌いの長男はたまに部活の後、 泣き腫らした不機嫌そうな顔をしている時もあります。事情を聞くと、友だちに負けて悔しくて号泣したとのこと、 、 、 。
きっとこうした経験も彼のメンタルを鍛えてくれるはず! チェス教育が息子にもたらす効果に期待が高まるばかりです。
<秋元玲奈さん連載>
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