10歳息子の学校トラブルで、改めて考えさせる学校での親の役割とは
「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て
- 名前
- 佐久間麗安 / Rena Sakuma
- 家族
- 4人 (10歳男の子と8歳女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- Bright Choice編集長
- URL
- Rena Sakuma (@renanarena0513) Instagram
先日、息子が初めて学校でトラブルを起こしました。
副校長先生からのメールで、息子がクラスメイトの子を蹴ってしまったというのです。
新しい学年を迎えて以来、クラスでちょっとしたアンハッピーな状況が続いているとは聞いていました。
私はその都度、「そんなこともある。上手く先生とコミュニケーションをとって乗り切って」、とだけ伝えていました。
そのうち学校があんまり楽しくないというようになり、親も心配するようになった矢先・・
ついに勃発。
担任の先生が不在だったある日、その状況がエスカレートしてしまったようで、
イライラの限界にきた息子が、ある子の脛を蹴ってしまいました・・。
息子はその日、副校長先生と一緒に書いた反省文を持って帰ってきました。
親がサインをして提出しなくてはなりません。
当然、どんな理由があっても暴力厳禁です。
しかし、持ち帰ってきた反省文の内容はというと、
「暴力はダメ」、「もうしません」で、はい、おしまい。
息子がその行為に至った状況には触れられておらず、事態の根本的な原因に触れられていませんでした。
今まで一度も友人に危害を加えることがなかった息子ですから、親として、事態はより深刻であると感じました。
だから、暴力行為だけが切り取られた反省文に、黙ってサインして提出するわけにはいかなかった。
子どもが主体的に自分の行為を振り返り、状況改善に努められるような、内発的な内容でないと反省文の意味もないと思ったのです。
こういう時こそ、安直に子どもをルールという型にはめてはいけない。一歩下がって、子どもの未熟な感情を認め、子どもが「ありのままの自分」と向き合える機会は必要です。自分の子どもだけでなく、トラブルに合った相手の子どもについても、同様です。そのためには、学校と親の協力がなくてはなりません。
個人的な感情は一旦置いておいて、落ち着いて、親としてできることを考えよう。
そう思って頭で整理したことは、
1. 学校を一方的に批判しない。(多様な子どもたちが通う学校ではトラブルは付きもの)
2. お互い様の精神を忘れない。(=トラブルに合った相手の子どもを批判しない)子どもたち一人ひとりが、まだ成長過程にあるのだから。そもそも、今回についてはうちの息子が先に手を出したのだし。(もう頼むよ、息子!)
3. 子どもが抱えるストレスについて、改めて親が代弁する。
(何百人もの生徒がいる中、子どもの言葉だけではきちんと学校に届いてないことが多々)
私の考えの背景には、学校は、友人、家族、先生、スタッフで共有するコミュニティであるという想いがあります。
皆、一人ひとりの子どもが学ぶため、より良い環境にしたいと願っています。
その上で、親がまずできることは、子どもの状態をきちんと伝えること。
子どもを一番よく知る親にしか認識できない危機感は、学校と共有すべきです。
校長先生と副校長先生との度重なるメールのやり取りと、ZOOM会議を通して、当初気づいてもらえなかったクラスでの状況の深刻さにも問題意識を持ってもらうことができ、ようやく解決策を見出すことができそうです。
そして、親と先生という立場の異なる大人同士、上手く歩み寄るために、お互いにかなり気も使いました。
相手のご家族対応もある先生方は、さぞかし気疲れされことでしょう・・笑
互いに忘れなかったのは、学校コミュニティの一員であるというリスペクトの精神だったと思います。
トラブルを犯したのは息子だったにも関わらず、先生方が聞く耳を持ってくださり、歩み寄りの精神をもってフェアに対応してくださったことには本当に感謝です。
ちなみに、息子の通うインターナショナルスクールでは、親のボランティアを多く求められます。
私も、過去に学園祭の実行委員長を務め、たくさんの寄付金を募ったことがありました。寄付金の多くは、学校設備の改修や学習機器等の購入に充てられます。
しかし、何かの役割を担うことや、学習設備面の拡充だけが、学校に貢献することではないんですね。
子どもが犯したトラブルを通して、親も主体的に行動することで、学習環境をよりよいものにできる。
改めて、学校の教育における親の役割を認識したのです。
無事、反省文も提出。
それにしても、「むっとして蹴りを入れるマネをしたら、当たっちゃった」なんていっていた、お子さまな息子・・。
早く成長してくれ・・。
〈佐久間麗安連載〉
「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て