子育てで一番大切な、子どもの「強い心」を育てる、ということ。

Choice

「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て

名前
佐久間麗安 / Rena Sakuma
家族
4人 (10歳男の子と9歳女の子)
所在地
東京都
お仕事
Bright Choice編集長
URL
Rena Sakuma (@renanarena0513) Instagram

「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て
「麗安ちゃんて、もっとエリート志向なのかと思った。」
最近、友人にいわれたことです。

ブライトチョイスを立ち上げた私は、一見、「高尚な教育」に明るいとか、それを日々実践しているかのように見えるようです。でも、私が子育ての話をすれば、お弁当をもって子どもの「テニス送迎」に明け暮れる日々のことばかり。

たしかに、勉強はさせてきた方かもしれません。英語、国語、算数だけは、インターナショナルスクールへの進学を決めたころから、家庭での学習を"習慣化"しました。言語と数のリテラシーは、幼小期からコツコツ積み上げないとなかなか身につかないためです。あくまで昔でいう「読み書きそろばん」、子どもが学習するための、基本的なベースです。ですから、子どもたちの学校の成績やテストの点数は、得意なことと苦手なことが入り混じって、なんだかでこぼこしています。とても中学受験で成功するような「エリートタイプ」ではないのです。

子どもたちが一番時間を費やしていることといえば、テニス。残念ながら、いまの段階では、将来有望な「テニスエリート」とはいえないでしょう。アカデミーに通う子どもたちが、その現実を一番理解していると思いますが、「好き」なのであれば、あきらめずに努力しつづけてほしいと思います。

自立心とは、成績の良し悪しや、上手い下手、出来不出来などといった「社会のモノサシ」で育まれるものではありません。
自立した大人に育ててあげる、という親の最大のミッションを果たすためには、いわゆる「エリート教育」から精神的に自由であるべきだと思っているから、私は成果に拘らずにいられるのかもしれません。

子どもたちには「自分を見つめ、自分を理解し、自分に正直に生きてほしい」と願います。人は結局、いまを精一杯に生きることしかできないのですから。そうして、誠実に「いま」を生きていけば、その連続が自分のストーリーとなって、いつの日か振り返ってみると「点と点がつながった」と感じられるでしょう。

東大を卒業した夫は、この世は不平等な競争社会だといいます。
彼の通った進学校は、生徒たちの成績が貼り出され、順位が低ければ「東大には行けない」、そんな環境だったそうです。そして、社会に出れば、学生時代は公正で絶対であったはずの学歴や成績といった「外部の尺度」も、"社会の都合"で移ろいゆく、そんな不安定で不平等なものであると感じるのです。

私は競争が嫌いだし、「社会のモノサシによる裏切り」を知っていながら、子どもに「追い越せ、追い抜け」とはいえないな、と思います。そんなことでは、子どもの「強い心」という"内発的な自立心"は育たないと思うのです。

そして、自分への理解なくして、真の自立はありません。

いま、10歳の息子にいちばん大切にしてほしいことは、「自分と向き合う時間」です。
実は先日、息子はモデルファミリーのSAWAさんの「ミラートーキング」を受講しました。自分の内なる強い想いを味わう、いわゆる「セルフコーチング」のセッションでした。

悶々としながら自分と向き合う作業は、大人にとっても難しいことだとSAWAさんはいいます。それでも、自分の立ち位置もわかってくる思春期手前の時期だからこそ、自分の生き方を改めて考え、自分を信頼し、自分で決められる子になってほしいと願います。

大人の世界でも、コーチングやメディテーションが流行っていますね。日本人が著しく低いといわれる「自己肯定感」。私たちの受けてきた教育で、なぜ育たなかったのでしょうか。本来であれば、教育の中核となる大切な部分を、いまの学校教育に育てるインフラがないのであれば、親が責任をもって担うしかありません。

そんなことを思いながら、思春期手前の悩み多き子どもを目の前に、日々試行錯誤しています。
テニスで勝つために「強い心」がほしい、と息子はいうのですが、先日の「ミラートーキング」を受けて、「じゃあ、どうしたら強くなれるかな?」と、自分のもう一つ深い部分と向き合えるようになった気がしています。

自立の種の在処が少し見えてきた今、母親である私は、子どもが自力で自立心を発芽させるプロセスを見守っていかないとなりません。

うちから湧き出る情熱という、「ロマン」を持って生きること。それが自立心の源であり、いま教育で問われている「生きる力」や、「幸せになるチカラ」というものなのではないでしょうか。

子育ての要所要所のタイミングで訪れる「自立の機会」というものを、決して見逃さないようにしたいと思います。

〈佐久間麗安連載〉
「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て

       
  • 子どもながらに、自問自答をしてみる。

  • 小さい頃の記憶。

  • やっと成果が出てきた、算数。

          
  • 外資系投資銀行時代に出会った夫と、いつかの寿司デート。

  • モデルファミリーSAWAさんとの「ミラートーキング」。SAWAさん:「じぶんの好きなところを3つあげてみて」、息子:「え・・、なんだろう?」。答えのない多くの質問に、自分と向き合うことの難しさが顕在化されています。SAWAさん、貴重な体験をありがとう!

  • 大きくなっても、こんな屈託のない、ピュアな笑顔をもっていてほしいなぁ。いまでもたまに見せる、子どもらしい笑顔を、ずっと持ち続けてほしいと願います。

  • ひどい点数ばかりとってきた、算数塾のテスト。それでも算数が好きだからコツコツ続けてこられました。直近のテストでは、校舎で1番という大躍進。順位なんかどうでもよくて、いままでの「コツコツ」が身になったことの方が、母は嬉しい。テニスとの両立、大変だったよね。

  • 外資系投資銀行時代、「ダイバーシティ」を打ち出したい会社の都合で、若手女性社員として色々と駆り出されました。そんな”社会の都合”には、得することもあれば損することも。夫はいまでも同じ業界にいます。景気変動で大きく揺らぐ環境で自分を保っていられる精神力、すごいと思います。