混沌とした世の中で一番大切にしたい「安心の中で見守る」ということ
「わたしはわたし」自尊心を育む子育て
- 名前
- 浅倉利衣 / Rie Asakura
- 家族
- 4人 (8歳と6歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- コラムニスト
- URL
- Rie Asakura (@rie_asakura) Instagram
【「わたしはわたし」自尊心を育む子育て】
長いなが―い夏休みも終わりました。
みなさん、いかがお過ごしでしたか?
世の中を見ていると、なんだか揺れまくり、混沌としまくりな感じにも見えましたけれど、
子どもたちにピントを合わせると、「夏!」とか「休み!」は子どもにとっては「喜び!」なわけで。
寝て起きたらエネルギー増大してるし、アソビも喧嘩も全力、こちらは日々白目、からのまぶたcloseでありました笑
そして!やっと!笑 さぁ、新学期が始まるぞ!
次女に関しては、日本の保育園を途中退園して、インターナショナルスクールの一年生となります。新生活の始まりです。小学校をどうするか話していた時、次女の気持ちを聞いて決めた転校。
前日まで、ちょっと緊張しながらもワクワクしながら準備をしていて平気そうだったのに、
当日の朝起きたら、「や"だ"―――――――!!」「い"き"た"ぐな"い"――――――――!!」
と、耳をつんざくような声量の雄叫び。
どうしたどうしたと、ダディが抱っこするも、泣き暴れ、たまたま急所を蹴られ、ダディも雄叫び、ちーん。
よく聞いていると、「あ"し"た"は"い"ぐ"―――――――!!」と言っている。
「なんで今日じゃなくて明日なの?」と聞くと、
「きょうは勇気のじゅんびがまだできていない、あしたには勇気たまる」
そうか、、、なんか、かわいいな(笑)。
「じゃ、今日は休んで勇気ためようか?」といってみたら、さっきまで泣きわめいていた次女もスッと落ち着いて笑顔に。
「何したら勇気たまるー?」と聞いたら、「あそぶー!」、と次女。
でーすーよーねー(笑)!
私はその日に終わらせようとしていた締切の原稿があったけれど、もう無理をしないと決めて、スパッと連絡して提出日にちを遅らせていただき、一日次女と遊ぶことに。(実はBright Choiceの原稿でした。本当に優しい編集長に感謝です!)
しばらく遊んでいたら、また白目からのまぶたcloseになり(笑)。
「ママ疲れちゃったから、元気ためるためにちょっと寝るね」と、そのまままぶたcloseして、私だけ少し昼寝。その間彼女は1人遊び。そんなこんなで、なにげない1日が終わり、次女も満足そうに、おやすみーとぐっすり寝ました。
そして翌日、どうするかなと見ていたら、やっぱり緊張しているようだったけれど、自分で決めたらからか、「いく」と。
「どきどきする〜」 「うん、するよね、どきどきするね、それはとっても自然なことだよ」
「ママもする?」 「ママもするよ〜」
手を繋ぎ、そんな会話をしながら、学校に到着。緊張の面持ちで入っていく次女を見送りました。
午後お迎えに行ったら、出てくる次女の表情はパッと明るい。
「ママ、いけた〜!」「たのしかった!」と飛びついてきて、とっても嬉しそう。
私は、ただただぎゅーっと抱きしめました。
そして、「行けても行けなくてもいい。あなたが幸せならそれでいい」、と感じました。
また、今回の原稿を書きながら、昨年の11月のコラムでも共有した長女との似たような体験のことを思い出し、そんな私もつい数年前までは、いろんなことで私自身に縛られていたな、と改めて感じます。
たとえば、「一度休むと休み癖がつく」 とか、
「嫌なことがあっても、多少無理してでも乗り越えなければならない」 など、
自分がそう生きてきたから、子どもたちにとってもそうであるべきだと無意識のうちに考えていました。
私自身、そのようなBelief(ビリーフ)の中で生きてきて、私のかけがえのない経験として今も共に存在するけれど、昨年の自粛生活で苦しくなってしまって。いまとなっては、昨年の体験が大きな新陳代謝・軌道修正のために起こったんだと、むしろ感謝できるようになりました。
そして今は、昨年のどん底の経験を経て、感情も全て出させてあげて、子どもの意志を信頼して、安心の中で見守っていたいと心から思っています。
安心感に包まれていたら、楽しんでいたら、子どもは自分の意志で自由に物事を考え出し、自分の世界をクリエイトしていくようになる。
と、あれからたった一年半の中でも、体験を通して感じるのです。
あれだけの雄叫びの声量を出せるってことは、臓器もからだも丈夫に育っている証拠(笑)。全ての土台であるからだが丈夫に育っていたら意志も健やかに育つ、もうそれで十分。
世の中にはいろんなBelief(ビリーフ)があって、一つ一つに良し悪しはなくて、むしろ人の数だけ正解があると思った方がいい。
対立構造をつくるのではなく、全ての選択肢を認めながら、「自分は『今』、何を大切にしたいのか、どんな状態が心地良いと感じるのか」ということを大切にしたい。
今後も、母親である私自身が心地良い状態でいることを大切にしながら、あらゆることを選択していきたいなと思っています。「今は、自分のままに自由に、そして、安心感の中で見守っていたいな」と改めて感じた、新学期初日の出来事でした。
〈浅倉利衣さん連載〉
「わたしはわたし」自尊心を育む子育て