家族それぞれが持つ、アイデンティティを知ること

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モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

名前
SAWA
家族
4人(12歳と8歳の女の子)
所在地
東京都
お仕事
モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
URL1
SAWA(@sawa_iam)Instagram
URL2
SAWA official

モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

Tシャツなびかせた秋晴れの心地よさから一転。いきなり初冬到来!?と寒さを感じている最中に、主人が急性虫垂炎のため緊急オペで入院。という、ドタバタ劇に見舞われました。

1日に2度も救急車で運ばれ、突然オペになるパパを目の前に、『はたらく細胞』博士の次女は、やけに興味津々。放っておいたら、手術室まで入っていきそうな勢いでした(笑)。

無事にオペも終え、一息ついた翌日の入浴時......。わたしが独り言のように、「パパは、一生懸命なのは分かるけど、いつも不調になるまで我慢して頑張っちゃって、それで体調崩しちゃってたら、ほんと本末転倒なんだよねー」と、ブツブツつぶやいていたら......。
シャンプー中の12歳の長女から、「ねぇ〜ママ〜、それはパパが悪いんじゃないと思うよ」と。

「え? そうなの? どうして、そう思うの?」

「だってさ〜、仕方ないよー。パパは、頑張って働かないといけないって思う環境で育ったんだと思うよ。だから、頑張ってるのが普通になっちゃってて、もうねー麻痺しちゃってて分かんないんだよー」

「えーーー! そんな風に捉えられるようになっちゃってるなんて〜。もう、小ちゃなコーチだね! そしたらさー、パパがどうすればそこに気づけるか? 小ちゃなコーチ考えてみてあげてよ〜」

子ども達と対話しながら、わたしは首をビュンビュン縦に振りたい気分になりました。

確かに義父母共に、「忍耐の人」っていうイメージで、常に自分たちのことは後回し。それでいて、やり過ぎってほどに、とことん頑張ってしまう人達だ。その両親のもとで育った主人は、耐えることが当たり前となってしまっている節......確かにあるある!

「ん? そしたら、わたしは?」と考えてみると、うちも母が似たように、分かりやすくいわゆる「昭和女子!」という忍耐の人。自分を押し殺して、昭和の歌『関白宣言』そのまんまの父につかえる姿を見ながら、子どもながらに自分はこんな風になりたくないなと経験した事を思い出し(母よごめんよー)、反面教師的な考えがムクムクと育ち......、更にコーチングというものに出会ってからというもの、より強く《大人と子ども、母と子》というような縛りをなるべく解くように、娘たちと接するようになりました。

家族であれど、《ママはママの人生。パパはパパの人生。あなた達は、それぞれにあなた達の人生》だという姿勢。

これが正しいかどうかは分からないですが、わたしがもし「お母さんだから......」と必要以上に我慢し、辛さも見せずに振る舞ってしまったり、「大人だから」とか、「子どもだから」とかいう価値観を強く持ち過ごしてしまうと、子ども達が大きくなった時、どんな風になってしまうんだろう? と思うからです。

そしてもう一つは、幼少期から、《甘えるより、手がかからない良い子》として存在することでしか、母親から認めてもらえているという愛情を感じられていなかった...という私自身のアイデンティティが大きく影響していることを知れたから。いまだに上手く人に甘えられないのも、そこからきているんだなーと実感できているからこそ、「パパは分からないんだよー」って言った先にある、主人のアイデンティティの1つにつながる娘達の視点には、すんなり共感できました。

どれが良い悪いではなく、バランス良く、なるべく素直に、どんな感情も出せる心の環境を整える術を養ってほしい。そうした繰り返しの中で、自分が本当に大切にしたいモノだけを軸に、しなやかな心を宿して欲しいと願っています。

時に娘が泣いて感情をぶつけて話してくれる時には、自然と涙が溢れ、面白い話をしてくれる時には共に大笑いをし......、怒りも含め、ありのままの感情を伝え合うことで、《親と子、母と子、大人と子ども》という依存や服従になりがちな縦の関係性ではない、円を描けるような横の関係性が築かれるのではないかと信じて。

コーチングを学ぶことで、自分の持つアイデンティティを深く理解出来ていなかったこと、自分の心の状態すら本当の意味では分かっていなかったことを知ることができ、またセルフコーチングにより、凪のような心の安定を保てるようになれたことが、ひとつ大きな収穫であります。

さてさて、皆さんはどんなアイデンティティをお持ちですか? そこには、何が大きく影響していますか?

〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

       
  • 恒例の夢の国へ

  • みなかみの稲穂

  • 友人とランチ

          
  • 長女の発表文

  • 「職業講話」の授業

  • 「職業講話」に参加したメンバー

  • 夏生まれ!次女の誕生日は、毎年恒例ですが家族で夢の国へ。大きくなったなー!

  • 主人の第二の故郷的な、群馬県みなかみ町へ。情緒溢れる黄金色の稲穂の景色に、癒されました。

  • 大好きなモデル田沢美亜ちゃんと、みなかみの美味しい空気を吸いながら谷川岳を背にランチ〜。

  • 長女が、「生きるということ」についての発表文を制作しました。長女らしい世界観が詰まっていて、心の成長を感じました。

  • とある中学校の「職業講話」の授業に『ファッションモデル』という職業をもつひとりとして、オンラインで参加しました。授業終わりに、学年代表の挨拶がありました。授業を通して感じことをとても温かなメッセージとしていただき胸がキューーーン!思わずウルッ!

  • 中学校の「職業講話」の授業に参加したのは、まったく違った職種の4人。アナウンサー、テレビ局員、フォトグラファー、そしてファッションモデルの私。ただ一つの共通点は…みーんな「たいわ室」コーチ!