思春期の子育てで直面する、「嘘」という言葉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 家族
- 4人(12歳と8歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
- URL1
- SAWA(@sawa_iam)Instagram
- URL2
- SAWA official
【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
「嘘」というワードを、子育ての場面で直面したとき、みなさんはとっさにどう反応し、どう取り扱うでしょうか?
コーチングに出会うまでのわたしは...、子どもたちが「嘘」をついたとしたら、そのとき真っ先に口を衝いて出る言葉は「どうして嘘つくの!! 嘘ついちゃダメでしょー!!」ということ。なんなら怒り心頭に発するごとく、凄い剣幕で叱っていました。おー怖ッ(苦笑)。
あの頃は完全に、「嘘」=「いけないコト・許せないコト」となっていました。けど、よくよく考えてみると、実際にはそれほど「嘘」っていけないコトなの??? 大人だって場面次第では「嘘」をつくときあるではないか? 大人は良くて、子どもはダメって??? グルグルグルグル...それ! おかしいやないかーーーい!!! はい、自分にツッコミましたよ(笑)。
そうです。「嘘」にも、その状況によっていろんな種類があります。とっさに出る「嘘」もあれば、深く考えたうえでの「嘘」もあります。ひとつの「嘘」の背景を理解しようとすると、そこにはさまざまな表情が見えてきました。
・自分を守ろうとする気持ちからついた「嘘」
・だれかを守ろうとする気持ちからついた「嘘」
・事実が他人によって変えられた結果の「嘘」
・約束を守るための「嘘」
・傷つけないための「嘘」
・より良くするための「嘘」...
1つの定義では語り尽くせないほど、さまざまな「嘘」が存在し、そこから更に掘り下げてみると、「嘘」は騙すこととは違って、可愛いモノ、として扱えるようにもなりました。
なぜこんなにも深く「嘘」について思いを巡らせたかというと、あるキッカケがありました。それは、小学校の娘の机に置かれていた手紙です。娘を非難する言葉が書かれたその手紙のなかで、「嘘つき」という文言に目が止まりました。ふむふむ、思春期の子どもたちですもの、そりゃー色々おこりますよねー。後に、先生やお友達の親御さんと話す機会を得たわたしは、コミュニケーションを学ぶことの大切さを、より痛感することとなりました。
真実を知れば、娘の嘘が優しさの裏返しだったり、恐怖の現れだったりすることが、良くわかります。子どもたち同士の問題に関わるとき、私たち大人が気をつけなければいけない大切なコトの1つは、広い視野を持って接すること。今回で言えば、「嘘つき」という言葉の一辺だけにフォーカスをしていたら、問題に潜んでいる本質は見えてこなかったと感じました。
もちろん、だからと言って「嘘=良いコト」か? と問うと、そうではない。という考えもあります。この一件で、わたしも娘も「嘘」についての視点が成長したのは確かです。
もしも、お子様が学校の机の上にに手紙を置かれていて、そこに「嘘つき」と書かれていたら......皆さんは、どう対応されますか? どんな関わり合いにも正解はないかもしれません。何事も、そのモノやそのコト自体が重要ではない。そう思えるのは、やはりコーチングに出会えたからだと思います。
早くも師走感。夏休みが終わったーとつい先日お伝えさせていただいたばかりなのに、もう冬休みが目前に。街の空気も、年末のかおりがブンブン漂っていますよね。
今年の終わり、やり残したコトがあるとしたら?
そして、それをもとに来年はどういう1年にされますか?
わたしも整理してみよーーーっと。
〈SAWAさん連載〉
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