親にしてくれてありがと!娘の卒業式は母業の大きな節目

モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 家族
- 4人(12歳と8歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
- URL1
- SAWA(@sawa_iam)Instagram
- URL2
- SAWA official
【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
気づけばゴールデンウィークも、瞬く間に過ぎ去ってしまいました。
この春に、長女は6年間過ごした学舎を卒業しました。実体験から学ぶという教育理念を掲げる小学校には、四季折々の行事と、学年ごとに定められたプログラムがたくさんありました。春には登山と運動会。夏には水泳大会に、夏の特別学校。秋には焼き芋大会、ドッジボール大会、そして文化祭。冬にはマラソン大会や音楽祭。子ども達は、その中で鍛錬を積み重ね、心と体が逞しく培われ、そして自律、連帯、学年ごとの責任感などが育まれていきます。
歴史ある伝統の中で組み立てられた行事の素晴らしさを、親も一緒になって楽しみ、感動を分けてもらいながら過ごしていました。
そんな学校体験の集大成といえるのが、5年6年の2年間です。子ども達の"いま"しかない貴重な時間を、コロナ禍で実体験できず、何もさせてあげられなかったことが、本当に無念でなりません。
誰が悪いわけでもなく、仕方のないことだと分かっていながらも、不完全燃焼な親心は、卒業式当日の朝もその想いを払拭することができず"無"。。。なんだか気持ちと現実がチグハグな感じでもありました。
そんな状態の中で始まった卒業式でしたが、『威風堂々』の生演奏と共に入場してきた娘は、真っ直ぐ背を伸ばし、凛としていて堂々としていてキラキラ眩しくて...。その姿は、過ぎ去った日を残念だとばかり引きずっている自分とはまるで正反対。人知れず自分で自分がとても恥ずかしく思えました。
その上6年前、同じ場所同じ曲で同じように入場してきたまだ幼い娘の姿も蘇ったものですから、堰を切ったかのように涙が頬を伝い、先ほどまで抱いていたやりどころのないモヤモヤした思いは一掃され、娘との記憶がひらひらアルバムをめくるように駆け巡りました。
か弱い初声、か弱い身体、か弱い気持ち。。。生まれたときからとにかく弱々しかった娘を前に、一人で生きていける"力"と、逞しい"心"を身につけてほしいと願って、この学校の門を目指して幼い娘の手をとりながら二人三脚で過ごした時間...。以前にも記しましたが、小学校受験の時間の中に溢れているモノは、やはり私にとって彼女を知るベース。これから先も、何かの時にはフッと大切なモノを気づかせてくれるお守りのような時間だったと、より愛おしくなりました。
式が終わる頃には、中学生の娘に親として「何を伝えたい? 何を残したい? 何を見せたい?」など、自分の理想を無意識に押し付けてしまいそうになる問い(笑)と、新しく始まる次の3年間、「自分はどうありたい?"と、私自身を見つめる時間にもなり、「今日からまた新たな距離と歩幅で娘と歩もう!」と、決意にも似た新しい意識が芽生え、私自身も何だか一つ幕を閉じることができた卒業式でした。
ほんと年齢も個性も違う娘たちは、必要なタスクを必要なタイミングでいつも授けてくれる、私にとって最大の"師"なのかもしれません。親にしてくれて、ありがとょ!!!
そして、娘よ! 私よ! 卒業おめでとう!!!
私たち大人は、子どもたちにいったい何を残したいんでしょう???
〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児