子どものメンタル不調に直面したとき、母としての心構え

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モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

名前
SAWA
家族
4人(13歳と9歳の女の子)
所在地
東京都
お仕事
モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
URL1
SAWA(@sawa_iam)Instagram
URL2
SAWA official

モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

いよいよ新学期のスタートですね。

2週間ほどの春休みは、姉妹それぞれのお友達母子と弾丸ツアー。とはいえ、今回は次女のお付き合いが多め。これまで長女メインだったこともあり、次女はいよいよ我の出番! とばかりに、主役のバトンをもらった気分でご満悦でした(笑)。

このバトンを次女に渡せたのも、長女が中学に進学し(いわゆる中学女子あるある?)お友達との間で起こる喜怒哀楽な体験により、これまで以上にググッと心の成長を遂げらたからです。というのも、昨年の夏休み頃から、長女は腹痛や耳鳴りを訴え始め、たんなる貧血や胃痛だと思っていたそれらの現象は、過度のストレスや自立神経からきていたということを、年明けの病院受診で知りました。

そこまで精神的に追い込まれていたのかと反省。色々と悩み不安を抱えながらも、彼女なりに試行錯誤して、日々の学校生活を過ごしてることを、ひっそり眺めながら応援していました。それは、私自身が彼女の持つ芯の強さと我慢強さを信じていたからだったのですが、大事なところを見落としてしまっていたのです。それは、何かあったとしても私たちに心配かけまいとするというところ。そこを失念してしまい、仲良しのお友達と笑って過ごしてくれていたことで、メンタル面に限界がきていることを見過ごしてしまいました。腹痛も耳鳴りも、身体が教えてくれていたサインだったんですよね・・・。

その夜本人には、ここまで症状が出るまで、よく頑張っていたこと。ただの貧血と言ったり、お腹痛いのも急に食べたからとか、急に走ったからと言って、身体のサインを軽く見てしまい、気づいてあげられなかったこと、本当にごめんねと謝りました。

そして、もう十分頑張ってきたから、これ以上頑張らなくていいということ。この場所だけではなく、違う場所を選択する道もあるということも含めて対話をかさねました。また"自己対話"についての話も、これまで以上に分かりやすく説明し、誰もが持っている"思考グセ"の話も例えを加えて丁寧に伝えてみました。

黙って聞いていた彼女ですが、ハッと顔の表情が一変した瞬間、こんなことを言いました。
「ママありがとう。ママがママでなかったら、もうとっくに不登校になってたかもしれないし、もしかしたら、もう居なくなっていたかも・・・。本当にママがママでよかった。ずっとずっと応援してくれてありがとう。何かね、分かんないけど、誰かの人生ではなくって、自分の人生だってことが分かったかもしれない。」

とはいえ、まだまだ13歳でもあり、もう立派に13歳でもあります(笑)。

彼女のこれまでの13年という人生も色々。そんなに簡単なモノではなかったでしょう。ましてや人間関係なんてことは、大人になってもついて回るモノだし、大人でもそこに悩まされる人は少なくないんですから。我が子に限らず、どんな子どもたちもみんな小さな体で、その月齢、月齢で、立派に社会勉強を繰り広げているのです。そして、そこで誰もが自分を守るため、自分の居場所を確保するため、それぞれが必死で生きているんだろうと・・・。コーチとしての活動する中でも、いろいろな子どもたちとの対話でもそう感じるのです。

例えば、大きく2つに分けるとすると、自分の想いや感情よりも大きなものに支配されたり、周りからどう見られるかど、"他人軸"に合わせて描く人生もあれば、自分の気持ちを大切にし、自分はこうありたいと"自分軸"で描く人生もあり・・・。その2つに違いがあるとしたら、何でしょうか? そこにはもしかすると、それぞれが持つ"孤独"や"不安"、そして"承認"というワードが、少なからず影響しているのかもしれません。特に成長過程の子どもたちは、みんな多かれ少なかれ色んな不安や悩みはあるのでしょう。

"他人軸"と"自分軸"。どちらが良い悪いではなく、どちらのタイプであったとしても、それに対してどう向き合い、どう自分の人生を歩んでいくのか...、どの選択をしても、それは"大切な自分の人生"。誰がどうこうできるものでもなく、たとえ親であっても子どもの人生をどうにかできるモノでもない訳ですから。

また、意図して意地悪や嫌がらせをしてしまうケースも、意図なく相手を傷つけてしまうケースも...。それらの行動の背景には、それぞれその子が持つ大切な想いや感情があり、そこに目を向けることなく、その行為に対して「ダメでしょ」と促してしまっても、結局その場限りとなってしまい本当の意味で伝わることはないかと思うのです。

例えば一つの嘘にも、「怒られたくなかった」、または「カッコよく見せたかった」、「誰かを守りたかった」などなど、「嘘をつきたかった何かしらの気持ち」があるかもしれないと考えることができます。先ずは嘘をついた事実を叱るのではなく、嘘をついたその気持ちを受け入れてあげることができたら、もしかすると次回からは嘘をつくことなく伝えられるような行動に繋がっていくのではないでしょうか。

人間って、綺麗だけな生き物ではないと思うのです。人間ならではの喜怒哀楽、綺麗な感情も、泥臭い感情も、醜い感情も、色んな感情がまるっとあるから人間なんだと。

我が子も、色んな経験を繰り返し、ときに爆笑し、ときにもがき苦しみながらも、姉妹それぞれ自分の足で、それぞれの人生を歩んでいます。学校にせよ、習い事にせよ、辞めるという決断は1番簡単でもあり、最後の手段でもあるのかなと。その選択をするのも、親である私ではなく、そこの場所で歩んでいる本人たち。私はどんな状況も「継続は力なり」を肝に、始まったばかりの新学期も、彼女たちが大切にしているモノを、同じように、いや彼女たち以上に、大切にしてあげられるように日々を過ごしたいと思います。

どんな我が子も、どんなお友達も、まるっと受け止め抱きしめ、その子の大切な想いや感情を先ずはあしらうことなく、そこから良し悪しを伝えていける。そんな大人でありたいと改めて思う、この春です。

〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児

       
  • ショートトリップ

  • 次女

  • 写真展

          
  • 白糸の滝

  • BLACK PINK

  • スキー

  • 忙しい部活の合間に、長女の友達と「ホテル三日月」へショートトリップ。近場だけどリフレッシュできたみたい♪

  • 次女、習い事の合間にお友達とレジャー三昧。

  • フォトグラファー、ケイオガタさんの写真展へ。"白糸の滝"前で、大阪の従兄弟とピース。

  • 写真展で見た景色と同じ、実際の白糸の滝へ。癒されたー。

  • 長女のお供で、念願のBLACK PINKライブ! めちゃくちゃ可愛いかったー。

  • 週末は家族で決まって水上へ。スキーとソリも満喫。